AIは神を賛美できるのか? 礼拝・賛美の担い手たちの見方 特集フォーカス・オン AI活用①

ソロモン・レイのYouTubeチャンネルより

 ウェブ上で音楽を聴けるサイトSpotifyのプロフィールによると、ソロモン・レイは「ミシシッピ生まれのソウルシンガーで、サザン・ソウルの復興を現代へと引き継いでいる」と紹介されている。レイは同ストリーミングプラットフォームで認証済みアーティストとして登録されており、月間リスナー数は32.4万4000人を超える。

 しかし、ソロモン・レイは実在の人物ではない。彼の声や歌唱スタイル、楽曲・歌詞はすべて人工知能によって作り出されたものだ。アフロアメリカ系教会でノリノリの会衆や聖歌隊をバックにレイが歌っている動画をYouTubeで視聴することができるが、人間と見分けが付かない。

 アメリカでは本物のゴスペルシンガーや牧師らの間で議論が沸き、「AIには魂がない。霊をもたない何かに対して自分の精神を解放するのは奇妙なことだ」といった否定的な意見の一方、「創造性の延長にあるものだから、これはアートだ。クリスチャンからインスピレーションを受けている」という見解もあることを、本紙提携の米福音派誌クリスチャニティトゥデイが報じた

神は代価を払う礼拝を求めている

 実在のワーシップリーダーで同名のソロモン・レイさん(AIレイとは無関係)は、最初の1週間は面白かったが、「人々がAIにだまされているのを見ると気分が沈む」と語る。もう一人のソロモン・レイの音楽を聴いた瞬間、AI生成であることにすぐ気づいたという。「クリエイティブな選択の仕方がAIらしい。あまりにも正確すぎて、実際には何の創造的選択もなされていないことが明らか。だがほとんどのリスナーは気づかないだろう」

 AI生成の音楽は教会が必要としているものを決して提供できない、と実在のレイさんは言う。「この音楽にどれだけ心を注いでいるのか。AIに作らせれば答えはゼロだ。神は代価を払う礼拝を求めておられる」

賛美の背後の信仰のストーリーはない

賛美や礼拝に関わる日本の専門家たちは、AIが生成したゴスペル音楽をどう見るのか・・・

(次ページ[下部にログインボタン]で、関西聖書学院でスピリチュアル・フォーメーション(霊的形成・変容)を講じる岐阜純福音教会牧師の小山健さん、北海道聖書学院で教会音楽を講じている東栄福音キリスト教会牧師の遠藤稔さん、の考察)

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