【速報・熊本地震】現地教会と連携支援 第2回熊本地震情報共有会議

 2026年熊本地震から1週間ほどが経った8月6日、キリスト全国災害ネット(全キ災)=北野献慈世話人代表=は、「第2回熊本地震情報共有会議」をオンラインで開催した。すでに現地入りしているキリスト教災害支援団体のスタッフ、牧師からの報告があった。

第2回熊本地震情報共有会議参加者

 最初に北野氏が挨拶。「第1回目の後、最高気温40度を超す暑さの中、クーラーも水もなく、本当に厳しい状況に置かれている方々がたくさんいる。そういう中にあって、教会を中心に水、物資、必要なものが届けられつつあることを感謝している。私も7月31日に広島からハイエース1台とトラック1台で、支援物資を運ぶことだけはさせていただいた。今後もキリスト教会・広島災害対策室(広キ災)として、毎週、物資を送りことにしている。現地では、教会に限らず、行政と協力し、地域に根差して活動が行われている面もある。今回の熊本の震災に対しても、心を一つにして協力しながら、全キ災の加盟団体、もしくは全キ災に何らなの形で関わっている方々、報道も含めて、本当にキリストの愛をもって仕えていければと願っている」と語った。

九キ災 現地教会拠点に

 続いて、熊本地震発災2日後から、主に八代市で活動している九州キリスト災害支援センター(九キ災)スタッフの諸藤栄一さんが報告した。6日までに4つの被災教会を訪問し、物資提供9件(個人7件、施設2件)を行い、片づけ5件の実施と炊き出し2件(大田郷コミュニティーセンター、ナザレ園)の依頼を受けたと話した。「物資提供をする中で、片づけの案件が上がっている。その1件が台風13号に備えてのブルーシート張りになる」

 「もう一つは炊き出し支援。自宅でなく避難所にいる方々が多くおられるので、避難所のほうで炊き出しの依頼がある。大田郷コミュニティーセンターは物資提供した際に依頼があったので、炊き出しを予定している。8月9日の日曜日に現地の6、7教会が集まって150食の牛丼を提供する予定だ。コーヒーサービスができる人もいるので、一緒にキッチンカーを持ってきて、コーヒーの炊き出しも準備している。また、子どもたちが楽しめるものも準備しようと思っている」

 「NPO法人LOVE EAST(代表理事・天野真信)がかき氷の屋台を出している、八代市にあるカトリックの児童養護施設ナザレ園のほうにも伺った。『継続的にやってほしい』との依頼を受けたので、今後、コーヒーの炊き出しや子どもたちが楽しめるサービスを継続的に提供していこうと計画している」

 「九キ災は熊本県内の牧師先生方と一緒にやっていくことを大事にしている。今は県内の先生方が活動しやすいような環境を整えており、地域教会には今必要な物資が書かれた案内をお渡しし、集めたものを被災者に提供していくという流れになっている。そのため、現在は県外のボランティアを募集していない」とも語る。そんな中、荒尾市の有明バイブルチャーチ、益城町の単立・木山キリスト教会、宇城市の熊本ローア・キリスト伝道教会、宇土市のバプ連盟・バプテスト熊本南キリスト教会に物資拠点を置き、飲料水、塩分タブレット、ボディーシート、ウェットティッシュ、生理用品、オムツ(大人・子ども)、ガソリン(携行缶)、生活用水(ポリタンク)、冷感スプレー・アイスパックなどを常備している。「そこから物資を各被災地に持っていけるような中継点を設けている。そうすることで、すでに近隣の住民の方々にも物資が届いている状況だ。こういう形で地域教会と連携しながら支援活動を行っている」

 「ブルーシート張りの依頼もあった。今、久留米市の教会の先生がブルーシート張りを個別に対応されていたので、『お手伝いします』と声かけをした。そして台風が来る前にブルーシート張りができたことは、神様の導きを感じている。このような形で物資支援しながら、ワークのニーズが上がってきた際は、これらの作業に対応していくことも検討している」

 「私たちが大事にしていることは、地域教会を励ますこと」だとし、単立・八代聖書教会を訪問した時のことにも触れた。「今は一人暮らしということで、牧師夫人がとても喜んでくれた。来てくれたことを神様に感謝されて、地域教会が一つ人なっていることを喜んでおられた。また、教会を担当しておられる方が、信者さんの情報を持っておられたので、ここの教会を通して4件ほど案件をいただき、昨日、物資を持って行ってきた。うち1件は在宅避難をされている。この暑さでいのちの危険を伴うものなので、すぐに対応できたことも良かった。断水が続いているところが多く、トイレの問題も含めて、課題が多い」

24時間、地元の人々たけにシャワーを開放しているナザレ園で、LOVE EASTが行っているか氷屋台についても触れた。「大好評で、行列ができるほどだった。かき氷で子どもたちが笑顔になり、その親も笑顔になるという、笑顔の連鎖を見せてもらった。この働きには、キッチンカーを貸し出した能登キリスト災害支援会(能登ヘルプ)をはじめ、多くの教会、キリスト教支援団体、宣教団体が協力していると聞き、私たちはキリストにあって一つだな、と思わされた」と語った。

 九キ災理事長の横田法路氏は、九キ災の支援体制について触れた。「九キ災の支援において大切にしていることは、被災教会並びに被災された教会員への支援です。そのような方々を支援することを通して、その周りにいる方々にも支援を届けていきたい。もう一つは、破れを繕う支援です。様々な支援が行われているが、それでも支援から漏れているところがあり、そのようなところに届いていけたらと願っている。そうした中で、この2週間は物資支援を最優先していきたい。宇土市などは水が出ておらず、食料も足りない地域なので、そういうところに物心支援をしていく。そこでつながる中で、ニーズが上がってくるところには、必ず必要な対応を個別に行っておくことを考えている」

 「一方、今回の支援体制は、10年前の時のような大規模な形は難しい。一つは、支援期間を9月末までに限定していることだ。その期間限定の中でできる形を考えながらせざるを得ない。そのことにおいては、地元熊本の教会との協力、関わりがとても大事だ。まずは、地元教会からボランティアの協力をいただくように、と思っており、すでに協力もいただいている。しかし、地元教会だけではカバーしきれない、ということが出てきたならば、九キ災のネットワークがすでにあるので、そこに呼びかけ、バックアップしてもらえるよう呼びかけたい。それでも必要がさらに多い場合は、全国の教会に呼びかけさせていただく可能性もあるので、その時は改めて呼びかけさせていただきたい。また、特に能登ヘルプからの協力をいただきたいと思っている。九キ災の時から能登ヘルプと話し合いをさせていただき、良いチームワークもできたので、必要に応じて協力していただきたいと願っている」

 「被災地全域の水道の復旧の見込みは8月末ぐらいまで。当分は水が必要なので、集めている。だが、配布する人がいなかったら、被災者に届けることが難しい。今後、水を区分けして配送するボランティアが必要になってくる。8月末までボランティアでつなげていけたらと考えている。いろいろ問い合わせもいただいているが、十分には応答できない状況で、その点は忍耐がいる。私が現場で対応できることは対応させていただくが、現場ではなるべく支援に集中できる体制をつくりたいと考えている」と語った。

発言者。上段左から北野氏さん、横田さん、諸藤さん、下段左から大塚さん、石原さん、三浦さん

現地活動の各支援団体 同盟基督 いのりんジャパン LOVE EAST

 続いて、すでに現地で活動している支援団体からの報告があった。日本同盟基督教団災害対策部の大塚史明さんは、発災二日目の29日に現地へ。8月5日にも現地入りし、計4日間、支援活動を行った。「1回目は、避難所指定になっていない公民館を訪問した。6人いて、最高齢は90歳。老々避難生活といった状態だった。居住スペースを作り、マットレスを敷いてベッドを作っていた。昼間は自宅に戻って後片付けで、私はそのお手伝いをした。2回目は、主に震度7を記録した八代郡氷川町で必要を聞いた。町役場の通りのところでブルーシートを配布しており、ブルーシート張りの現場で市の職員と働いてきた。ブルーシートを張り、その上に土嚢袋を載せて押さえる作業だが、みなめいっぱい働いていてブレーキが利かない状態だった。暑さの中の作業で、職員の方々も疲れていた」

 「ベトナムの技能実習生も被災していた。日本人は地震に多少慣れているが、ベトナム人は慣れていないので、『怖かった』と語っていた。いろんな言語ができる方に、そういう外国人の方々のケアをしてあげる必要も感じた。必要はいっぱいあるので、私も学びつつ、九キ災に協力しながら支援活動をしていきたい」と語った。

災害支援団体いのりんジャパン代表の石原靖大さんは、6日に八代に入った。「家の中のものがひっくり返ってしまった家屋の片付けをしたり、余震が起きても倒れないよう、突っ張り棒を家具に付けたりするお手伝いをした。ナザレ園も訪問した」

「八代市南部は伏流水(井戸水)で生活している人が多く、水の点は大丈夫そう。北部は水道管のダメージが大きい。これからどう支援すればしいのか、見定める必要ある」

 「特に不足しているのは介護用品。福祉避難所でも足りておらず、そうでない福祉施設はもっと大変だ。そういうところに支援が届けられれば効果的だと感じた。ナザレ園のほうは、いろいろな方々がシャワーをしに来られるので、職員の方々の疲労度が心配だ」

 最後に、LOVE EASTの三浦灯さんが報告した。「3日に現地に入って、4日にナザレ園に行った。かき氷屋台とともに、倒壊してしまった家屋からタンスを取り出す作業をした。ナザレ園さんとのつながりで、物資の受け入れをしている熊本支援センター(物流センター)の倉庫に行ってきた。行政と連携し、八代市を中心に40か所の避難所に物資を配布している。行政によれば、避難所は、水は足りているが、食料が足りていないとのこと。物資支援ができる方は、倉庫に届けてくれればと思う。私たちには、(株)パン・アキモトからパンの缶詰『救缶鳥』を届けてくれた。これを届けるところはいくらでもある。また、ナザレ園さんによれば、身体を拭くタオル、ボディーシート、除菌シートなど、消耗品はいくらあってもありがたいとのことだった」と語った。

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