世界福音同盟が創立180年 宗教改革の精神でキリストにある一致を可視化

160余りの国・地域の福音同盟が加盟する世界最大の福音派組織「世界福音同盟(WEA)」が創立180年を迎え、9月23日と27日にオンラインで祝賀行事を開催する。英国で設立された「福音同盟(The Evangelical Alliance)」に端を発する歴史は、プロテスタント各派を糾合した組織として最も古く、日本プロテスタント宣教の初期に来日した宣教師らにも影響を与えている。

WEAのホームページに、「寝床を担いで歩く」という記事を掲載し、マルコの福音書2章1〜12節の4人の友人が中風の男性をイエスの前に降ろした記事から、「イエスの与える回復は霊的であり、身体的でもあります。今日でも、福音の救いの力を必要としている無数の人々がいます。世界中の福音派はこの破綻を認めています。長年にわたりWEAは、福音による変容のために世界の福音派信者を結集し、キリストの希望を共有する共同の証しを強化してきました」と述べ、福音同盟創立の物語とその後の歴史についての記事を掲載している。

それによれば1846年8月19日、英国のロンドンに、聖公会、バプテスト、メソジスト、長老派など洗礼や教会政治について意見の異なる欧米の50以上の教派から800人以上のキリスト教指導者(牧師、神学者、信徒)が集まり、イエスが死の前夜に祈った「すべての人を一つにしてください」(ヨハネ17・21)という祈りに基づき、「いつか天国でではなく、今地上で、目に見える形で、世界が信じるように」と、キリストにあって一つのからだであることをモットーに掲げた。

この一致の可視化のビジョンが現在の世界福音同盟にまで引き継がれている、という。しかし19世紀当時、英国の代表らは奴隷制度の廃止について何年も闘ってきた者が多く、奴隷所有者を会員資格から除外したいと提案したが、米国の代表らは一部の教会が同盟に参加することを妨げる恐れがあるとして提案に反対した。最終的に、彼らは一致(unity)を霊的原則とすることで合意し、この件についてそれぞれが良心の指示に従うことを可能にしたという。「一致の旅は決して容易ではなかったが、180年間にわたり、世界福音同盟の中心にあり続けた」と記事は結んでいる。

1846年の会議は、自由主義神学、ローマ・カトリック、ユニテリアンに対して宗教改革の信仰を強調する福音主義の9ヶ条を採択したことで知られる。①聖書の神的霊感、権威、聖書の十全性、②聖書解釈の権利と義務、③三位一体の神、④人間の全的堕落、⑤神の子の受肉、主がなされた罪からの贖いのわざ、仲保者、支配、⑥信仰義認、⑦罪人の回心と聖化における聖霊の働き、⑧霊魂の不死、からだのよみがえり、イエス・キリストによる世界の裁き、義人の永遠の祝福と、悪人の永遠の刑罰、⑨キリスト教教職者の神的な制定、バプテスマ(洗礼)と聖餐の二つの礼典の義務および永続性。

明治期に来日した各派の宣教師の多くが福音同盟の9ヶ条に同意した人々であり、その教理基準にのっとり、日本のプロテスタント各派の最初の協力機関として「(大日本)福音同盟会」を設立した。また、その一致の精神に基づき、1872年には「日本基督公会」が設立されている。

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