OBCは旧会堂を昨年1月に売却後、建売住宅を4千130万で購入して十字架を掲げた。オフホワイトの外壁に四角いフォルムは教会堂としても違和感はない。玄関から続く広いリビングを礼拝堂にして、2階は多目的に使うスペースにした。機能的で美しい住宅建築は、教会堂としても十分活用できるというモデルケースとなりそうだ。
経過報告に立った責任役員の藤川直孝氏は、旧会堂売却までの経緯に触れた。1991年旧会堂を献堂したが、バブル崩壊で建築費に充てる予定だった前会堂の土地が暴落、銀行からの3億8千万の借入金が残った。不良債権処理機構で提示された6千万のうち、不足分を教団から借入れ、その後も教団債、教会債の返済を続けた。その間高齢化や会員減少、会堂の維持管理等、厳しい状況に耐え、2021年ついに他のキリスト教会に8千800万で売却、完済が叶った。
星田チャペルの田中芳文牧師はメッセージで「教会は思いを一つにして分かち合う場。孤独に苦しむ人とつながりを作る教会であって」と、呼びかけた。長年の困難を乗り越えての新会堂献堂に、関係者からは「新生OBCの再出発を応援したい」「賛美と感謝の絶えることのない教会になって」と、新たな船出を祝福する声が続いた。

2022年11月13日号掲載記事)