ケズィック説教集を自ら翻訳 「これはクリスチャンこそ読むべき本だ」
神に近づけるメッセージ集 『キリストは確かにおられる』
翻訳者 上之郷由紀子さん
カナダ・トロントのピープルズチャーチ主管牧師を務めるチャールズ・プライス牧師の説教集『キリストは確かにおられる 神に近づく者となるために』(いのちのことば社発売、税込千870円)の翻訳本が、2022年11月に出版された。訳者は奈良市のペンテコステ教団・富雄キリスト教会会員、上之郷由紀子さん。初の翻訳となる。監修は単立・ニューライフキリスト教会の豊田信行牧師。
著者のプライス牧師は2014年、大阪ケズィックコンベンションの講師として来日。上之郷さんはプライス氏のメッセージに感銘を受け、著書を読んで、「これはクリスチャンこそ読むべき本だ」と確信した。「クリスチャンが心得るべき事柄が網羅された、素晴らしいメッセージ集でした。初心者でも、クリスチャンでない人でも、読みやすい内容だと思いました」
ぜひたくさんの人に読んでほしい、そのために翻訳したいと、ケズィックの開かれている会場で、プライス氏に申し出た。これが出版の発端だった。
上之郷さんは英検1級の英語力の持ち主。1980年に通っていた英会話学校「ECC」の友人に誘われて行ったビリー・グラハム国際大会で、グラハム氏の招きに応答し、初めて教会の門をくぐった。「聖書を開くと、『初めに、神が天と地を創造した』と書いてある。そうだ!そうじゃないとおかしいと、すぐに得心しました」
子どもの頃から、人間がアメーバみたいなものからできるわけがない、人間が死んで終わりであるはずがない、と思っていた。故郷の北海道の海を眺めながら、神の存在を感じていた。まるで長年の問いの答えにたどり着いたように、49歳でクリスチャンになった。
翻訳は英語力も日本語力も必要な難しい仕事。下訳の経験がある上之郷さんはその大変さが分かっていたが、プライス氏の著書と出会い、、、、、
(2023年01月01・08日号掲載記事)