経済的に困窮する人の葬儀のため、宗旨を問わず、司式者として牧師を派遣するNPО法人おとむらい牧師隊は、困窮者の納骨堂を拡張するための資金を、オンライン寄付システム、クラウドファンディングで募っている。期間は7月1日午後11時まで、目標は95万円だ。目標金額を達成した場合のみ、実行者が集まった支援金を受け取ることができる、「オール・オア・ナッシング方式」での寄付となる。

寄贈を受けた墓地

同NPОは2016年に活動を始め、超教派のボランティア牧師の協力のもと、福岡県の本部をはじめ、北海道・埼玉県・東京都・神奈川県、広島県に活動が広がった。一般の各種メディアでも紹介され反響もある。
従来から墓地のニーズがあった。そんな中、ある墓地(福岡中央霊園)の寄贈の申し出を受けた。同NPО理事の石村修善さんは「喜んだのもつかの間、霊園の規定で血縁者以外による引継ぎができないことが分かり、落胆した。ところが、依頼したわけでもないのに霊園の方で規定を変更し、扉が開かれた。神様の導きを感じました」。しかし納骨できる空間が限られることから、今回、墓地敷地内での増築を計画した。
納骨方法は、①粉骨加工し専用の小袋に入れて納骨、②骨壺(三寸壺を使用)のまま納骨し一定期間経過後に粉骨加工し小袋に移し替えて引続き納骨、の二つを選択できる。
「墓地で、遺族・関係者などに向けて定期的に記念会などを開きたい。信者でない方にとって遺骨は大切。入る墓の無い遺骨を十字架の刻まれた墓に受け入れることで、命の造り主を、また造り主がどんな人でも愛しておられることを伝えることができるのではないか。墓地管理のための実際的な労力も今後必要になってくる。支援と祈りを願います」と言う。
寄付は一口3千円~5万円。以下のサイトから。URLhttps://readyfor.jp/projects/116447

2023年06月18日号 02面掲載記事)