会堂基礎から100年前の聖書 熱田教会の“タイムカプセル”
展示される〝タイムカプセル〟と中身
愛知県名古屋市にある、日本基督教団・熱田教会では、2025年に創立120周年を迎えるのにあわせ、会堂の建て替えが行われている。
旧会堂の解体工事中に、隅石に近い床下から、缶の箱が発見された。解体作業で損傷し穴が空いていたが、牧師の小林光氏は、入っているのは聖書だと一目見てわかったという。
「1930年築の旧会堂はオービー宣教師が設計した。みことばを土台に教会をたてる、ということを表すため、約100年前に埋めたのだろう」と小林氏は話す。
革装の文語訳聖書とともに、週報と見られる紙と、大正時代の硬貨3枚も収められていた。「その時代を象徴するものとして入れたのではないか。いわばタイムカプセルです」。
解体工事で破損しているが、箇所が判読できる
大正時代の硬貨
旧会堂では焼夷弾が貫通した椅子を保存していたが、建て替えを期に、公設「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」に寄贈(公開未定)。焼夷弾の残骸も工事中に床下から発見されたが危険であり保存はかなわなかった。さらに地下から弥生時代の土器片も発掘され、文化財発掘調査が行われるという。
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