「国会クリスマス晩餐会2024」で千本氏 ゼロからイチ生み出す 石破総理からお祝いの手紙も
国会議員と共にクリスマスを祝う「第16回国会クリスマス晩餐会2024」(インターナショナルVIPクラブ主催)が12月9日、東京・千代田区のホテルニューオータニで開催され、KDDI共同創業者の千本倖生氏がスピーチした。
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千本氏は「世界はこれから、石油に代わり半導体が全基本要素になる」と語る。「過去200年、世界は製造というもので支配されてきた。この社会の基本要素は石油だ。だがここ数年、モノをつくる社会からAI社会に変わってきた。AI社会を仕切っているのは半導体だ」
半導体は日米、韓国などの企業が握ってきたが、この数年、台湾が台頭してきていると話す。「TSMCは、台湾人実業家モーリス・チャンが創業した世界最大の半導体製造企業。その工場が熊本に進出し、台湾銀行が博多に開設されるということで、九州は沸いている。台湾は今後、世界を引っ張る国になる」
「私も38年前、京セラ創業者の稲盛和夫と共同経営で、NTTに対抗しKDDIをつくった。KDDIはアントレプレナー(何もないところから立ち上げる事業)だが、今の営業収益はNTT13兆円に対しKDDIは12兆円規模。10年後は間違いなくKDDIが日本でトップの通信会社になる」
自身の原動力は、キリスト教にあると言う。「18歳の時、神父との出会いがあった。神父は私に、世の中を少しでも良くするために働きなさいと言われた。キリスト教は、何もないところから何かをつくる、ということを内包している。私も、社会の片隅にいる貧しい人でも通信手段が持てるよう、ゼロからイチを生み出そうと思った。この会は、そういうキリスト教の価値観を共有できるいい機会だと思う」と結んだ。
国会議員からは金子道仁参議院議員が挨拶。「12月6日に初めて石破総理と国会答弁させていただいた。石破総理とは数年前、30人ほどのクリスマス会でご一緒させていたいたが、当時、代議士だった石破総理は『国会は、神様の御心とは何か、主が喜ばれることは何なのか、忌憚(きたん)なく議論する場所であるべきだ』と語っていた。その言葉が私が政治家を志すきっかけとなった」と明かした。
石破総理からは「イエス・キリストのご降誕を祝し、世界が平和に包まれることをお祈り申し上げる」との手紙が届き、紹介された。
そのほか国民民主党の西岡義高衆議院議員、立憲民主党の矢崎堅太郎衆議院議員、社民党党首の福島みずほ参議院議員、ギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使が挨拶。コロラトゥーラ・ソプラノ歌手のオクサーナ・ステパニュック氏が、クリスマスソングなどを賛美した。