日本キリスト改革派教会(RCJ)大会メディア伝道局による「RCJメディア・ミニストリー」は、宣教活動のウェブサイト「ふくいんのなみ」を、インターネット黎明(れいめい)期の1997年より開設している。聖書日課、教理の学びの連載、そしてラジオ番組のアーカイブ提供、ネットラジオの配信など、活動内容は多岐にわたる。
1951年に日本での民間ラジオ放送が始まると、52年には、米国南長老教会に協力し「キリストへの時間」を放送開始。日本各地へ放送網を広げた。その後、中部中会や他教団の教会などが合同でCBC中部日本放送での放送を、西部中会がラジオ関西での放送を引き継ぎ、それぞれ番組制作を開始。大会メディア伝道局は高知放送での制作と放送を引き継ぎ、近年、南海放送でも放送を始めた。同じ番組名で、各地域が独自の内容を制作しているのが特徴的だ。
「ふくいんのなみ」は今年2月にリニューアル。のべ12の番組(CBCでの放送内容を除く)へのアクセスが、分かりやすく整理された。
ネット配信により聴取者の年齢層は下がった。2018年に始まったネットラジオ「ガチコミ」(がっつりコミュニケーションの略)が好例だ。一方、16年4月に発生した熊本地震を機に熊本で放送した「希望のことば」には、小学生の聴取者が出現。彼は教会につながったという。

大会メディア伝道局主事の「ラジオ牧師」、山下正雄さんは、このミニストリーに携わって25年以上。メディア伝道の意義をこう語る。「メディアを通してでないと関わりを持てない人は意外と多い。そういう人たち一人ひとりを大切にして、時間を割いて関わりを持つことは、メディアだからできること」
ネットとラジオでは、リスナーの関わり方が大きく違うという。ラジオは、朝起きた時や家事の最中、運転中など、つけっぱなしにして流しておくことが習慣化している人が多い。たまたま耳に入る情報もある。ネットでは、そのように情報にたどり着くことは少ない。
「ラジオは、ある時間だけ聴取率が極端に上がることはない。早朝の大都会で聴取率が1%だとしても、電波が届く範囲に一千万人が住んでいれば、聴取者はものすごい数。田舎で百万人だったとしても、6%ほどあれば、それなりの数の人が聞いている。これが、ラジオ独特のリスナーの起こされ方です」
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放送伝道には費用がかかるイメージも少なくないが、山下さんは、費用対効果ではなく、効果をどこに置くかを考える。「10年、20年求道し受洗するリスナーもいる、、、、、
ふくいんのなみ
URL: https://jesus-web.org/
(2025年04月27日号 05面掲載記事)
