辺野古の浜に“座り込みテント村”--平和をつくりだす働きだから非暴力で

普天間基地移設問題で、沖縄の人たちは政治に翻弄され続けている。2009年8月、民主党政権が発足して鳩山由紀夫元首相は移設先を「最低でも県外」と公言し、翌年1月には名護市辺野古への移設に反対する稲嶺進氏が名護市長に当選する。県外移設への期待は高まるものの、同年5月に鳩山首相は県外移設を撤回、日米安全保障委員会で「辺野古移設」が合意される。11月の沖縄県知事選では、それまで辺野古移設を容認していた仲井真弘多氏が、県外移設を公約に掲げて再選。しかし、第2次安倍政権発足後、政府から沖縄県への辺野古埋立て申請を、13年12月公約に反して仲井真氏は承認してしまう。
現在、キャンプシュワブ(沖縄県名護市)沖合いの辺野古埋立て工事の準備が進められる中、基地周辺では今日も移設に反対する人たちの抗議行動が続けられている。浜辺には「へのこ すわりこみ テント村」が設けられ、8時から午後4時まで、人々が集まり訪問者を受け入れてくれる。新基地建設阻止という、10年以上にわたる、非暴力による命がけの厳しい戦いが続けられてきた、その拠点がここだ。
基地ゲート横の座り込みに参加する。案内してくださった石原艶子さん(那覇聖書研究会)は、行きすがら基地の警備員に向かって「今日も暑いね。ご苦労様」と声をかけながら歩いていく。ゲート横の歩道にはブルーシートがテントのようにかけられ、日よけが作られていた。それでも日差しは厳しい。60人以上はいただろうか。高齢者が多い。クリスチャンは1割ぐらいはいるのでは、と石原さんは言う。
11時過ぎ、プラカードを持ってゲート前での抗議行動が始まった。基地に向かって叫ぶ声は力強い。「これは、軍事基地は造らせない、権力の横暴は許さないという、沖縄の魂の叫びです。私たちの行動は、非暴力に徹しての、平和をつくる者としての行動です。ここにはクリスチャンだけでなく、仏教徒などの宗教者も多数いますが、みな平和をつくる者としての祈りを持ってこの闘いに参加しています。私も決して無理はしていません。神の前に決断し、導かれて参加しているんです」。自然体で語る石原さんだが、その言葉には凛とした響きがある。信仰者であるからこそ、当然そこにいる。あなたはどこにいるのか。沖縄の現実と向き合っているクリスチャンは、常に私たちに向けて問いかけている。
【髙橋昌彦】