12月6日、国際NGОワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)主催による「クリスマスチャリティーコンサート~世界の子どもたちに希望を~」が、東京新宿区のウェスレアン・淀橋教会を会場に行われた。300人を超える参加者に、クリスマスを祝う音楽が届けられ、世界の食糧支援の状況報告と支援が呼び掛けられた。
「音楽の部」では、2グループが演奏。東京藝術大学音楽部附属音楽高等学校有志による、バイオリン、ビオラ、チェロ、フルートの四重奏は、モーツァルト、チャイコフスキー、クリスマスメドレーを、完成度の高い演奏で聴かせた。塩浜智子・玲子のマリンバと赤羽一則のパーカッションによるユニットは、「そりすべり」やマリンバで人気の高い「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲などを演奏。アンコールの「情熱大陸」は圧巻だった。


「お話しの部」では、最初に、アフリカ・ソマリランドにおける食糧支援について、WVJスタッフの松岡拓也さんが報告した。近年、同地域は40年で最悪の干ばつに見舞われ、7万人以上が亡くなり、その4割が子どもである。食料の無い母親は、空腹を訴える子どもに、お湯を沸かして食事を作っている様子を見せて、寝かしつけている。避難民キャンプでは、子どもの栄養状態を調べているが、栄養不良と診断されて栄養補助食が支給されるのは、上腕の周囲が11センチ未満の子。そこには、「限られた食料を誰に渡すかという苦しい選択がある」として、支援を訴えた。

特別ゲストとして、俳優で、WVJ親善大使を務める酒井美紀さんが登壇した。酒井さんは、2005年から始めて、現在はフィリピンとカンボジア、2人の子のチャイルドスポンサーとなっている。フィリピンのスモーキーマウンテンに生活する子どもたちを取材し、何もできない自分の無力さを感じたが、それでも、今自分が置かれている場所で何かできないかと考え、WVJの活動に加わるようになった。

スタッフの野本理恵さんは、フィリピンでの支援状況を報告。具体的な活動とともに、支援の成果として、現在では9割以上の子どもたちが小学校に通っていること、地域の人たちの相互扶助の意識が根付いてきたことなどが報告された。

酒井さんは、WVJの働きは子どもたちに希望を届ける働きだとして、「世界には大変な国、地域がたくさんある。私たちも、東日本大震災の時には多くの支援をいただいた。お互いに大変な時は助け合いながら生きていく、そういう世界が広がるといい」と最後に語った。
WVJではクリスマス募金を呼び掛けている。URLworldvision.jp
(写真提供:国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン)
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