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戦後80年特別連載 教会の土台を
〝共に〟考える
戦後80年となる。世代交代が進み、戦中、揺さぶられた教会の歴史を考える機会が減っているかもしれない。本連載では、日本キリスト教史を専門とする山口氏が戦中の教会を考える上での重要テーマを解説し、次世代のクリスチャンが応答する。連載第五回目(毎月1回掲載します)
前回
⑤戦争協力 ~皇国のキリスト教~ 山口陽一 東京基督教大学特別教授
1874年の台湾出兵から1945年まで、日本は国際紛争を解決する手段として戦争を行い続けた。日清・日露戦争は、近代の日本がその存亡をかけた戦争と言われたが、その武力による勝利がアジア太平洋戦争の敗北と皇国の滅亡をもたらした。
日清戦争(1894~95年)では、清から日本への領土割譲(遼東半島・台湾・澎湖列島)と賠償金2億両を得た。戦死・戦傷死千417人、病死1万千894人。日露戦争(1904~05年)では樺太の南半分、遼東半島の租借権、東清鉄道の長春〜大連の支線、朝鮮半島の監督権を得た・・・
嫌われても、友の暴走を止めたい 応答 金道均(キム・ドギュン=日本同盟基督教団 塩尻聖書教会牧師)
2007年の夏、日本の学生たちと靖国神社を訪ねた際、韓国で学んだことと異なる展示に戸惑っていた。幸いなことに隣には「これは一部の人の考え方で、私たちが同意しているわけではないよ」と声をかけてくれた日本人がいた。その夏以降、彼らは私の大切な友となった。
しかし、彼らと友となれたのは、その優しさだけによるものではなかった・・・
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