【特集 読書会②】垣根なく、口を開き、心を開く 綾子さんの作品で 寄稿・正田早苗(三浦綾子読書会運営委員)


 読書会の方法は、大きく分けて三通りです。一冊読んできて感想を分かち合う、講師が語るのを聴いてから分かち合う、開催日当日に輪読し感想を分かち合う方法です。


 開催は月1回で、輪読形式の読書会が多いですが、講演会を開いて感想を分かち合う読書会(年に1~3回)もあり、新聞の情報欄に掲載、チラシを公共の場所に掲示して読書会をお知らせする良い機会になっています。


 読書会の進め方は、最初に童謡や小学唱歌などを歌う・課題図書に合わせたテーマソングや主人公の愛唱讃美歌を歌う・お茶や菓子でなごやかなティータイムを持つ・昼食会や作品ゆかりの地への遠足を企画して親睦をはかるなど、それぞれに工夫されています。


 また、20年余継続している世話役の方が、「ここ数年は〈うつを予防する三浦綾子読書会〉をキャッチフレーズにしています」とお分かちくださいました。


 「口を開けば心も開く」との言葉がありますが、自己紹介、歌うこと、食べること、笑うこと、輪読すること、感想を語ることなど、どれも口を開きますから、自然と心も開きます。「他とは違う雰囲気を感じる」「自分の思いや言いたいことが言える。悲しみ、苦しいことも言える。聴いてもらえる」「いろんな意見が聴けるのを楽しみに参加している」「様々な意見が出るのも楽しいし、それらを誰も否定せずただ聴いて、段々お互いを理解し、友情が芽生えるのも得難い経験。参加者皆が喜んでおられるのがとてもうれしい」と、世話役たちの心遣いが参加者に伝わっている感想は、読書会を準備する方にとって何よりの励ましです。


 「信者と未信者の垣根がなく楽しくおしゃべり」している読書会が、全国にあることをとてもうれしく思います。
 「参加者皆が語り手であり聴き手である」。綾子さんの作品そのものに力があるので、期待して読むことができる、何でも言えること、聴いてもらえることで、温かい交わり、居場所となる、未信者にとっては求道のきっかけになる読書会を気負わず、どこでも誰でも始められる助っ人のような本を紹介して終わります。森下辰衛著『三浦綾子読書会スタートブック 三浦綾子読書会を始めよう!』(三浦綾子読書会発行)=写真上=

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