【詳報】福音主義神学会東部部会「戦後80年を神学する」

 「戦後80年」をテーマに日本福音主義神学会東部部会の秋期公開研究会が12月1日に東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで開催された。

 基調講演1は、森島豊氏(青山学院大学総合文化政策学部教授、同大学宗教主任)による「戦争に向かわせた時代の正体――日本人の権利意識をめぐって」。基調講演2「赦されて生きる教会~罪責告白の戦後80年~」では、山口陽一氏(東京基督教大学特別教授、国際宣教センター長)が「戦後80年と日本の教会」を五つの項目から考察した。

 パネルディスカッションでは、両講師が互いの講演に関して「ポピュリズムへの課題」「プロテスタントの意義」など意見交換。「日本的抵抗権の欠陥」について、「自己の権利のための戦いにとどまり、必ずしも他者の権利の擁護には結びつかなかった。対照的にリバイバリズムは他者に向かった」として、神学の果たす役割が示された。
 質疑応答では、「ピューリタンとリバイバリズムの権利意識の違い」「富田満や小崎の戦後のスタンス」「キリスト者としてのアイデンティティーの形成」など、さまざまな問いがあった。
 最後に、東部部会理事長である山﨑ランサム和彦氏(聖契神学校教務主任)が、「戦後80年に際し、聖書をどう読んでいくかとともに、歴史から学び、今生きている日本を読み解くことが大切」と述べて締めくくった。

森島豊氏(左)と山口

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