過去の人道的な取り組みを土台に、日中友好を進めるための「李徳全女史訪日70周年 戦後80周年 日中平和友好記念プロジェクト『平和のバトン』」の展示会(一部既報)が東京・文京区の日中友好会館美術館で18日まで開催されており、トークイベントなども実施される。戦後の日本軍人捕虜帰国事業に努めた李徳全は、当時中国の大臣でありつつ、日中の国交のない時代に、民間のルートで交流の道を築いた。

13日同展示開幕式では各界の人々が挨拶をした。以下はその抜粋。
冒頭では、牧師で同プロジェクト事務局長、李徳全研究会会長の五十嵐義隆さんが話した。「戦争で家族を失って嫌いになった関係が、過ちを許して歴史と現実に向き合った交流で、自分の国の家族を傷つけた人たちを好きになることができたという話だ」と李徳全の働きを紹介。「『嫌』という字も『子ども』の命を大切にすれば『好』になる。時代が変われども、政権が変われども、リーダーが変われども、その草の根の国民の交流でいつも平和友好を願う。その思いで、このイベントを開催する」と述べた。



(次ページで、日中友好会館 中国代表理事、被爆者、沖縄県議会議員、元環境大臣、『李徳全』著者、内山書店会長、同プロジェクト運営委員長らの言葉から、約1700字)
