事件・事故

＜パキスタンで長老派牧師刺殺される＞＜イスラム過激派の仕業？＞＜妻と娘が容疑者を告訴＞ 【カラチ／ＣＯＭＰＡＳＳ＝ルーテル･アワーＰＳ】一月二十八日の夜、パキスタンのラホールに近いシャイクプラ合同長老派教会の牧師ヌア・アラム氏(五八)が自宅で刺殺された。事件を目撃したアラム氏の妻と娘は、地元のイスラム教指導者ムラナ・ハビブ・ウラと他二人を、殺人犯として告訴した。 妻のサキナさんによると、ウラ容疑者は、かねてから地元のイスラム教徒を煽動して教会の建設に反対しており、昨年末に建設中だった同教会がイスラム暴徒に襲撃され、一部が破壊された事件もウラ容疑者が指揮していたという。 ラホールの法的支援和解センター（ＣＬＡＡＳ）の調査では、教会の敷地は二年前にアラム氏が地元のイスラム教徒の地主ハジ・ユーセフ氏から買い取った。パンジャブ州のウルドゥー語と英語の各有力紙は、アラム氏殺害は、地元警察が主張しているような「盗みが目的の犯人」によるものではないと報じている。 パキスタン教会のエジャズ・イナヤト議長は、今回の事件は単に牧師を狙った犯罪というだけでなく、宗教の自由にかかわる基本的人権への挑戦だとコメントしている。 これとは別に、十二月二十三日にはファイサラバード近くのチャピアンワラのカトリック教会がイスラム教指導者ムラナ・アバス率いる暴徒に襲撃された。この時は、教会の十字架が壊され、聖書が破かれ、音響設備が盗まれた。アバス容疑者は逮捕されたが、一月四日に地元の裁判官がアバス容疑者の釈放を指示した。この措置に憤慨した二千人のクリスチャンがファイサラバードのカトリック教会に集結し、政府に抗議した。これを受け、パキスタン議会のクリスチャン議員ピーター・ジョン・サホトラ氏が、増加する教会襲撃問題について当局と話し合うことを約束している。

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