映画「飯館村の母ちゃんたち 土とともに」－－原発事故から5年、お先はまだ見えないけど…
福島第一原発事故による全村避難から5年。仮設住宅での日々の暮らしが坦々と綴られている。放射能に汚染された故郷・飯館村にはいつ帰ることが出来るのか…。お先はまだ…
映画
映画「緑はよみがえる」－－戦争で大自然を破壊し、殺し合う人間の“赦し”とは
大自然への畏敬と人間の尊厳を見つめるエルマンノ・オルミ監督が、第一世界大戦勃発からちょうど100年に当たる2014年に、人間同士が殺し合わねばならない戦争の理…
映画「レヴェナント 蘇えりし者」－－神は語る。「復讐するは我にあり」
アメリカ西部開拓史伝説のヒーロー、ヒュー・グラスを演じ5度目のノミネートでアカデミー賞主演男優賞を獲得した話題の作品。ミズーリ川沿いの平原を毛皮・食肉用にアメ…
映画「ハロルドが笑う その日まで」－－人は誰かを愛し、誰かに愛されて前へ進める
大型家具チェーン店の進出で立ちいかなくなった手作り高級家具店の主人。日本でも町の商店街がシャッターストリートに変じていく様を見ているだけに身につまされる。その…
映画「グランドフィナーレ」－－老境に達して能（し）る喪失と受容
世界的な音楽家、映画監督として名を成し、老境に達した二人の友人。音楽家は、表舞台からの引退を公表しリゾートホテルでヴァカンスを過ごすが、映画監督は若いスタたち…
映画「さざなみ」－－結婚45年の絆を危うくさせる愛の脆さへの気づき
“蟻の穴から堤も崩れる”など些細なことを見過ごしたり、気づかずにいると堤防さえも脆くも崩れて。理解し合っていたと思う心の隙は、長年連れ添った夫婦であっても一通…
映画「ルーム ROOM」－－リアルに迫る長期監禁生活の恐怖と解放後
本作品が公開される2週間ほど前、2年前に朝霞市で誘拐された中学生少女が自力で監禁されていたアパートを脱出し警察に保護され、後日、容疑者が逮捕されたというニュー…
映画「孤独のススメ」－－主は与え、主は取られる…
物語の語り始め、独り暮らしするフレッドの身の上に、ふと旧約聖書に登場するヨブの言葉が想い起された。ヨブは遥か昔、遊牧の民を率いる大富豪で7人の息子と3人の娘た…
映画「桜の樹の下」－－“孤独死”を語るお年寄りたち、その人生を聴き寄り添うドキュメンタリー
公営団地での“独居生活”“孤独死”“老いをどう生きる”…重いテーマを正面から質問している。応じるお年寄りお一人ひとりの表情の自然なこと。なんとも清々しく可笑し…
映画「山河ノスタルジア」－－時代の波に揉まれても人々の変わらない心情描く
中国では実質的に上映禁止になった前作「罪の手ざわり」（2013年）では、強盗、自殺など４つの事件をとおして中国社会の歪みがもたらす破壊性を描いたジャ・ジャンク…