北朝鮮による日本人の拉致救出を祈る「横田早紀江さんを囲む拡大祈祷会」(横田早紀江さんを囲む祈り会、ブルーリボンの祈り会主催)が10月20日、新宿区のウェスレアン・淀橋教会で開催された。テーマは「苦難と試練の中で主に祈る」で、講師は原発事故で信徒と共に避難生活をする佐藤彰牧師(保守バプ・福島第一聖書バプテスト教会)。ケニアで児童を支援するフルート奏者紫園香さんの演奏もあった。
横田さんは、拉致発覚前、娘めぐみさんが行方不明だった20年の苦悩、発覚後にめぐみさんの娘キム・へギョンさんにテレビにより会わされた思い、死亡通知書、カルテ、拉致後の写真、生徒手帳、メモなどを示されたときの悲しみなどを語った。
めぐみさんは今年10月5日で47歳。拉致から34年が経ち、「写真が残す13歳の姿しか思い浮かべられない。こんな平和な国で罪なき若者たちが連れ去られた。こんな恐ろしいことが解決できない日本は何なのか。拉致された人の命を救う気持ちがあるのか」と心情を吐露。最後に「拉致された多くの人たちが飛行機のタラップを降りて元気でありがとうと言えるようお祈り下さい」と訴えた。
「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)」会長の西岡力さん(東京基督教大学教授)は、拉致問題の現状を話した。最近、脱北者が2004年までめぐみさんが生存していたと証言し、政府に調査を依頼中だ。韓国人拉致問題についても話し、韓国の李明博大統領も拉致問題解決に前向きであると報告した。
佐藤牧師は、震災後の避難や風評被害など苦しみがある中で信徒の信仰が強められ、世界中から支援を受けた恵みを証しし、「苦しみの中で出会ったイエスは、泣く者と共に泣く」と話した。
最近いわき市に教会用地・アパート用地を購入した。これらが次々と決まったことに、「神様はドラマチックな方。開かないと思った扉も開かれる。横田さんの家庭にも次々と扉が開かれると信じます」と語った。
国内外32か所にあるブルーリボンの祈り会からのメッセージが紹介された。 昨年、町田市で祈り会を始めた永井恵理子さんは、めぐみさんと同い年。娘もへギョンさんと同い年だ。母娘で始めた祈り会は、今は7人に広がった。娘と1人の女性がインターネット交流サイトのツイッターで情報発信もしている。群馬の大野夫妻は、闘病の中で「救う会」支部とともに継続し、近年医師会、官庁の協力を得ている。スイスは、今年もヨーロッパキリスト者の集いで祈ったことを報告。アトランタの武田恒義牧師は、娘がめぐみさんと同い年で、在米期間がめぐみさんの拉致期間と同じ。「他人のことと思わず、少しでも共有できれば」とエールを送った。
祈り会では集会のほか毎月1日正午から30分間拉致問題解決のためだけを祈る時と決めている。
