頑なな新体制に失望…なお変化に期待――第120回拉致祈祷会で横田早紀江さん

 北朝鮮に娘めぐみさんを拉致された横田早紀江さんを囲む拉致祈祷会が120回目を迎え、4月19日、東京・中野のいのちのことば社チャペルで開かれた。横田さんは、「世界中でいろんなことが起こって次に何が起きるか分からないが、ただただ神様の御力を信じて祈るしかない」と挨拶した。
 拉致事件が起きた当時同国の最高指導者だった金正日総書記が昨年12月に死去し、三男の金正恩氏が後継者になった際、拉致被害者家族の間では、スイスに留学経験のある正恩氏ならば拉致問題に動きが出るのではないかとの期待が募った。だがその後、正恩体制は金正日総書記の偶像化をさらに進め、その「先軍政治」を継承することを表明。朝鮮日報の報道によれば、金正恩氏が朝鮮人民軍最高司令官に就任後、粛正された者は2桁に上るという。
 4月13日、国際社会の中止警告を無視して「人工衛星」と称する事実上の長距離弾道ミサイルの発射を断行。同15日にはピョンヤンで金正日生誕100周年記念の軍事パレードを開き、演説した中で先軍政治の継承と核抑止力の保持を強調した。
 そうした動きの中で横田さんは、「新しい体制になって、(正恩氏は)少しは自由を知っている人なので、(国のあり方を)おかしいと思ってくれればいいと期待していたんですが…。少しは何とかなるかと思ったら、そうでもないと分かりました」と失望を隠せない。「体制に何かあったら命を絶たれかねない」と懸念しつつ、「これからのむこうの変化と、国際的な交渉が、日本にとってもむこうにとっても世界にとってもいいように、変なことが起こらないように祈っています」。
 この日、ローマ人への手紙1章16、17節を何回も読み返したという。「『義人は信仰によって生きる』、感謝して読ませていただきました。どんな時にどんな風に、急に変化させてくださるのか期待して祈っています」