
聖書普及事業150年記念式典が、日本聖書協会(JBS)主催で、10月1日、東京・文京区の東京カテドラル聖マリア大聖堂・カトリック関口教会で開かれた。教派・教団をこえて日本国内や、ヨーロッパ、北米、アジア、太平洋諸国、などから集った。青山学院初等部聖歌隊が特別賛美をした。
JBS副理事長で、カトリック枢機卿の菊地功氏が開会のあいさつ。「神の言葉は信仰者を養うだけでなく、日本社会における価値観形成、文化発展にも少なからず影響を与えてきた。聖書を通じて、神の言葉は、人生の意味や人間の尊厳の尊重、隣人愛、平和の希求、といった共通善に基づく根源的な問いに、時代ごとに光を投げかけてきた。神のことばを広く伝えることに、プロテスタントとカトリックの違いはない。共に協力して、聖書翻訳に取り組んできたことは重要。神のことばは、一致を招く」と述べた。
マタイ28章 16~20節の朗読と祈祷に続き、石田学氏(日本聖書協会理事長)が式辞を述べた。「1873年にキリシタン禁教令が解かれて、わずか二年で聖書普及事業が進んだのは、すごいことだが、長年欧米の宣教師が待ち望んでいたことだった。なぜ、宣教師たちは、はるかかなたの国から日本に来たのか。それが、引用した大宣教命令の聖書個所だ。このことばで、多くの宣教師が世界各地に出かけた」と振り返った。
(次ページで150年記念の2つの問い、海外、NCC、JEA、キリスト教学校からの言葉など、約1300字)
