大阪ケズィック・コンベンション60周年 コロナ禍でも途切れることなく
期待される次世代継承
大阪ケズィック・コンベンションは、今年60周年を迎えた。これを記念して同60年記念誌編集委員会編纂『大阪ケズィック・コンベンション60年記念誌 感謝・継承』が発行され、2月12~14日に大阪市中央区のドーンセンターで開催された第60回大阪ケズィックの参加者に配布された。51人もの関係者による、30年前の阪神淡路大震災の年も、2021年、22年にはコロナ禍によるオンライン配信を余儀なくされても、60年間一度も途切れることなく続けられた感謝と、次世代継承への祈りを込めた記念誌となった。

ケズィック・コンベンションがイングランドの小さな町、ケズィックで始まったのは1875年。今年は創立150年になる。創立者はケズィック聖ヨハネ教会司祭のキャノン・ハーフォード・バタスビー。記念誌で日本イエス・香登教会の工藤弘雄氏は、バタスビー司祭が「〝求める信仰〟から〝委ねる信仰〟へ導かれ、主への全き明け渡しと全き安息を経験したことがケズィック聖会への引き金」になったと、述懐している。
現在、ケズィック・コンベンションは15か国90都市で開かれ、参加者は4万人を超える。講師として何度も来日した英国ケズィック委員会のジョナサン・ラム氏は、ケズィックは「神のことばを聞き、神の子とされ、神の宣教に仕えるという三つの柱を掲げて進んでいる」と、さらなる前進を展望している。
日本ケズィック・コンベンションの初開催は1962年。日本宣教と教会協力の推進のために、もっとも有意義な聖会として誘致された。大阪ケズィックはその4年後、66年2月3~5日に兵庫県有馬温泉池ノ坊満月城、畳敷きの大広間が初会場となった。初回の登録者数は100人。以降、コロナ禍以前までは千人を超えた。
第50回からは青年大会がスタート。霊性の深化、強化を求める青年層の期待に応える大会として定着し、年々他のプログラムにも積極的に参加する青年たちも増えている。毎年約300人集まるという青年大会の働きに、鎌野善三実行委員長は「献身者が与えられるときになってほしい」と、願っている。次世代への継承は大阪ケズィックの大きな課題であり、希望でもある。
5年前から実行委員長を務める鎌野氏は、95年の大会で初めて通訳を担当し、、、、、
(2025年03月02日号 06面掲載記事)