
7月28日午後4時27分、熊本県宇城市、氷川町を震源に最大震度7を記録した令和8年熊本地震を受け、キリスト全国災害ネット(北野献慈世話人代表)は30日、「第1回熊本地震情報共有会議」をオンラインで開催した。すでに現地入りしているNPO法人九州キリスト災害支援センター(九キ災)の横田法路氏、諸藤栄一氏が報告した。
最初に横田氏はこう語った。「10年前の2016年、熊本で大きな地震があり、その中で九キ災も立ち上がり、10年間奉仕させていただいた。そして10年経って目途がついたということで、九キ災としての一切の働きを終えることを決断し、主な活動は4月で終了。現在は解散の手続きをしている段階だ。その中で今回の地震が起きたので、『なぜこのタイミング?』という思いは正直ある。熊本の人々にはいろいろなフラッシュバックがあり、『またか』という思いもある。特に尋常でないこの暑さがある」
その上で29日、10年前の地震で大きな被害があった益城町を訪れたことを報告した。「単立・木山キリスト教会(松尾献牧師)を訪問させていただいた。益城町も震度6強だったが、10年前に比べて全壊する家々は少なかった。建て替えが進み、道路も新しくなったこともあると思う。今回は、外から見ると、地震による大きな影響はなく、普通の生活をしているように見える。ただ、家の中は物が散乱している状態なので、その部分での取り組みは必要だ」
「私の教会の教会員の親戚が宇城に住んでいるとのことで、宇城市も訪問した。親戚の方は、28日夜は車中泊だったと言う。家の中が地震で物が散乱している状態なので、家に戻って生活できるように、片づけを手伝った。ただ、電気は通っているが、水が出ない状態。水を届ける支援が必要だと感じた」
「物流は、益城町までは高速道路が通っているので流れがいい。高速が途絶えてしまうと、途端に物流が悪くなる。そういう課題もあると」と語った。
諸藤氏は、「29日は、益城町の木山キリスト教会、日本バイブルプロテスタント基督教会・熊本東聖書キリスト教会を訪問した。会堂の中がかなり散乱していたので、清掃と整理をさせてもらった」と語る。30日は、八代市にあるアッセンブリー・シャロン・キリスト教会(上田努牧師)を訪問。「上田牧師は、発災時は夏期キャンプで福岡におられた。今は戻っておられる。信徒で教会に避難されている方の話を聞くことができた。その方が住む鏡町は、電気も水も来ていないとのこと。飲み物もなく体を拭くものもなく、汗をかいた肌を拭き取り清潔を保つボディーシートが必要だと語っていた。暑さでかなり参っているという印象だった。食べものは暑さで1日たつと悪くなるので、気を遣って食べているとのことだった」
「益城町から八代まで、通常なら車で約1時間半だが、今回は2時間以上かかった。アクセスも困難なところがある。橋が割れていたり、通行止め、通行制限の道もあり、目的地に行くまでが難しい」と、道路状況の悪さを指摘した。
「何より、この暑さなので、皆さんの命を守るための飲み物、食事が重要だ。避難所に行くことができる人たちはまだいいが、在宅避難している人たちのニーズが見えていない。そういう人たちのケアが必要だ」と語った。
そのほか、熊本入りし、被災地に向かっている途中の近藤健二氏(OM日本宣教師)、山田智朗氏(クラッシュ・ジャパンスタッフ)も、話をした。
発言の後、支援物資の窓口がどこになるのか、という質問が出た。それに対し北野氏は、「現段階では、九キ災が活動しているわけではないので、超教派的な拠点を作って物資、ボランティア、献金を受け入れる形にはなっていない。今後、全キ災加盟団体、現地教会の中でどこかの倉庫を借りて物資を受け入れることになれば可能だが、現段階では被災地にある教会、ネットワークが動くという話にはなっていない。だが、物資が不足していることは確かなので、支援物資を送るのは有効だ。被害の大きい八代、宇土、宇城、氷川町の中間点に拠点を形成し、全国からの支援物資を集約して集めて、足りないところに運ぶことを考えたい」と抱負を語った。
横田氏は「九キ災は、9月末で団体の手続きを含めて終了するが、実際に地震が起きているので、やはり残り2か月でもやれることはやらせていただきたい。私たちの願いとしては、教会が主体となり、連携しながらすることが望ましい。九キ災もいろんなつながりがあるので、熊本の教会と協力しながら取り組みたい」と、語った。
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