社労士 – クリスチャン新聞

今回は定年退職後に別の企業で働く「再就職」です。再就職は、今までやってきた仕事や業種に縛られることなく、これまでとは違うことにチャレンジできます。定年退職の頃は子育てからも解放され、親の責任も一段落、そこまで収入にこだわらなくても良いでしょうから、仕事の選択も広がると思います。新しいことにチャレンジしたい方は、別の企業に再就職することを真剣に考えて欲しいです。 65歳まで雇用が義務化されたことで、定年後も同じところで働く再雇用が多いようですが、かつては定年退職と同時に別の企業で働くことは当たり前でした。私の父は、神奈川県でヒューム管工場に勤めていましたが、定年退職後は郷里新潟県に戻り、大手の鉄工所の守衛として嘱託で働きました。定年退職後は嘱託、契約社員、パートのように、形態を変え働いている方はとても多いです・・・ （次ページで再就職のメリット、デメリット、など） 再就職のメリット ①まず、新しいことへの挑戦です。リタイアした人に「人生で後悔することがありますか？」と聞くと、多くの人が「もう少し挑戦すればよかった」と言います。60歳での挑戦ならまだ間に合います。人生は一度きり。ぜひ、新しいことに挑戦してみてください。 ②再就職は、必要なら70歳、75歳までも生き生きと働けます。再雇用の場合、65歳での雇用終了がほとんど。その先がないため、働きの中に夢と希望が見えてきません。 ③新しい人間関係を築くことができます。勤め先が変われば人間関係も一新します。自分を白紙にしてスタートできるのはうれしいものです。同じ職場で長く働いていると仕事の評価が定まり、周りの見る目もかなり固定してしまいます。一度決まった評価が変わることはほとんどありません。その点、再就職は周りの評価や人間関係から解放され、新しいところでより充実した人生を送ることも可能です。 再就職のデメリット ①就職活動をしなければなりません。定年近い年齢ですから、就職活動は何十年ぶりとなります。うまく就職活動を進めるのが難しい場合もあり、大変なエネルギーが必要です。 ②ハローワークに行っても、ふさわしい仕事がないという現実があります。現在、私と同じビルで働いている50代男性が、数年前にハローワークで仕事探しをやっていた時のケースですが、50社に応募したのに、面接までこぎつけたのは1社だけだったとのことです。自分が望む仕事に、正規雇用で就ける可能性は極めて難しいです。 ③「自分がやりたい仕事」を望むのであれば、早い時期から次の就職の種まきをしておく必要があります。人脈を築き、「我が社に来て欲しい！」と思わせる信頼関係を、築いておくのです。定年になってから就職活動をしても、なかなかうまくいきません。今関わっている仕事の世界で積極的に交流し、人間関係を築いておく。60歳が定年の場合、55歳ぐらいから積極的に動いていく必要があります。 再就職後に厚生年金に加入 厚生年金は、70歳まで加入できます。60歳以降も厚生年金の保険料を納めることで、将来もらえる年金が増えます。社会保険に加入し働き続ける限り、年金額が着実に増えていく仕組みになっていることは、知っておいてください。 まとめ 定年退職後に希望する仕事をハローワークで見つけるのは、厳しいです。そのため、在職中から次の目標に向かって、少しでも早く準備することが重要です。人脈を築き、現在の仕事に対して実績を積み、いろいろなところから声をかけていただくようにしておく。また、必要な資格を得るなど、スキルアップしておくことも重要です。

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定年後の働き方② 再就職 知ってよかった！ 社労士からのお知恵拝借 連載第6回

定年後の働き方② 再就職　知ってよかった！　社労士からのお知恵拝借　連載第6回　