2月16日午後0時半ごろ、東京都国立市北3丁目の日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団東京メトロチャーチ(林幸司牧師)の南側隣家から出火、同教会を含め周囲の5軒が壁などを類焼した。隣家は解体工事中で昼前に廃材の鉄骨をエンジンカッターで切る作業をしていた。その火花が廃材に燃え移ったらしい。当日は午前11時ごろにも廃材が燃えたが作業員らが消し止めたとの情報もある。昼休みで現場を離れた間に、残り火が強風に煽られ再燃したものと見られる。
この火事で同教会は、南側外壁が焼かれ、看板が溶けるなどの被害を受けた。宣教師が宿泊していた3階の部屋が消火活動で水浸しになり、宣教師エリック・アベリットさんの荷物のほか、エアコン、デジタルピアノ、ソファなどの教会備品が使えなくなった。被害見積もり額は建物2千700万円、備品250万円。
火元の解体業者は過失を認めたものの、重過失ではないとして補償には応じない構え。各戸の火災保険でまかなわざるを得ないが、家財など補償対象外の被害もある。
この地域一帯は小さな商店街で高齢化が進み、2002年に同教会が築20年の中古ビルを購入して移ってきた際には街に若い人が増えたと喜ばれた。立ち消えになっていた商店会の夏祭りを教会が中心になって再興するなど、街の活性化に教会が一役買ってきた。今回の火災でも業者との交渉や善後策の相談に教会が頼りにされている。
同教会では10年前から
「プロジェクト2014」を掲げ、2012年までに会堂購入時の借入金を払い終え、2014年には次の計画へ進むことを目指していたが、実際には残債がまだ半分残っている。折りから火事のあった翌日の日曜にはこのプロジェクトのためのキックオフ祈り会が計画されていた。2階の礼拝堂は大きな被害を免れ、火災当夜のリーダーシップセルや、翌日の礼拝、祈り会は予定どおり実施した。
「みんな神の許しの中で起きたことと受け止め、表情は明るかった」と林牧師。礼拝メッセージを急きょ変更し、「奇跡の始まり」と題して、寝たきりのお年寄りがいる家もある中で死者もけが人も出なかったこと、強風の中でも教会が盾となってそれ以上の延焼を防げたことなどを感謝。Ⅰコリント3・11から「神は火によってそれが本物かどうかを試されるが、土台はキリスト」と、火事によって試されているのは会堂だけでなく信仰であることを説き、「それは私たちが自分自身の人生を守るだけではなく、地域を守るために召されていることを示していないだろうか? 神様は私たちを豊かなところに導かれる前に、火と水の中を通される(詩篇66・12)」と述べ、この火事を神様の奇跡の始まりとして期待しようと励ました。
なお4月から、同教会は建物修復のため、日曜礼拝を近くのクレストホテル立川で行う予定。
【根田祥一】
