「大学生の3人に1人が抱えているヒミツ」に、「コピペとキリスト」。いずれも同志社大学のチャペル・アワーで実際に語られた、メッセージのタイトルだ。私がもしも学生なら最初で心を掴(つか)まれ、最後まで顔を上げて聞いてしまうだろう。2024年春の大学退職までに越川さんが語ったメッセージから、本書は43編を選りすぐる。
越川さんは自らの日常と地続きで聖書を語る。昨日こんなことがあった。こんなことを思った。だからこそ、続く聖書の言葉が、現実に直結するものとして迫って来る。メッセージでは、学生たちが羽ばたいて行く社会の素晴らしさ、学生が持つ無限大の可能性よりも大切に語られるものがある。世界や人間の汚さ、学生たちが卒業後も避けては通れない悲しい現実の数々だ。「神という存在を前にする時、教師も職員も学生も皆、罪人であり、限界をもった小さな存在にすぎません」。暗闇を避けることなく語るからこそ、真の希望が煌々(こうこう)と輝き出す一冊。
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