宗教者が緊急声明 特措法改正に反対 「緊急事態」の名を借りた権力集中懸念

 首相による緊急事態宣言を可能とした改正新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)が3月13日、参議院本会議で可決・成立されたが、同日、キリスト教、仏教などの宗教者有志が参議院議員会館で記者会見を開催。呼びかけ人は金性済氏(日本キリスト教協議会総幹事)。会見では「『信教の自由』を侵害するコロナ対策新法に反対する宗教者緊急声明」を発表した。
 声明では、「総理大臣を中心とする内閣が国家の緊急事態を宣言することにより、行政府が立法権をも独占してしまうならば、それは憲法秩序を停止してしまい、重大な人権侵害と立憲民主主義の秩序を破壊してしまう恐れがある」と懸念。「この度の新型コロナ・ウイルスの感染拡大事態について、安倍政権が既存の法制度のもとに、迅速かつ周到な対応を怠ってしまったことを省みず、いきなり『緊急事態宣言』の手段を選択しようという企ては、新型コロナ・ウイルス問題を奇貨としながら、憲法改定の意図まで含み持つ本末転倒的な対応というほかない」と抗議した。
 また、「もしも『緊急事態宣言』が総理大臣によって発動されれば、密室で強力な権限行使がなされることをゆるし、憲法の保障する表現の自由や集会さえ制約される」ことを憂慮。「この人類危機に際し、むしろ立憲民主主義の秩序を揺るがし、『緊急事態』の名を借りた権力の集中と、人権蹂躙的統制へ道を開くことに対して断固反対します」と表明した。