【詳報】原発体制問う裁判に臨んだ宗教者たち 核燃訴訟口頭弁論

2020年から続く、「宗教者核燃裁判」の第9回口頭弁論が2月19日、東京地裁であった。キリスト者、仏教者などの宗教者ら257人が原告に立ち、日本原燃(株)に対して六ヶ所再処理工場の運転を差し止めることによって、核燃料サイクル事業廃止を求めている。次回口頭弁論は6月4日に実施される。

六ヶ所再処理工場の課題、過疎の犠牲

地裁前で。左から2人目から中嶌さん、内藤さん、樋口さん

2月19日、地裁前では、弁論に臨む原告たちが「天を恐れよ」と書かれた幕を掲げ、マイクを握っていた。

「宗教者核燃裁判」共同代表の内藤新吾牧師は、「今は千葉の教会を担当しているが、以前は、静岡県の中部電力浜岡原発の近くの教会だった。1月に同原発が、基準地震動のデータを不正に操作していたことが分かった。以前から甘い数字だと思っていたが、本当に操作されていたことが証明された。原子力規制委員会は、『けしからん』と言っているが、内部告発があるまで不正を見抜くことができなかった。他の電力会社も大丈夫だろうか。それを厳しくチェックするのが国の責任だ。私たちが六ヶ所再処理工場を問題視するのは、全国的に見ても、地震を想定する数字が甘いと見えるからだ。宗教者としては、再処理工場の事故は、他の原発以上の規模の災害が起きる心配があるので、ここを止めたい。原子力が核兵器に転用される懸念がある。ここを止めれば全国の原発が止まるのでで、肝心な裁判だ」と語った。

同じく共同代表の仏教僧、中嶌哲演さんは、原発が多い福井県の若狭湾の小浜市から駆け付けた。

「『原発銀座』で生きざるを得ない住民として、仏教徒として、語りたい。若狭湾に15基あった原発が、東京電力福島第一原発事故後、廃止措置で8基になった。そのうち7基が関西電力のものだ。若狭で生産される原発の電力は、関西や大都市で使われる。これは、首都圏と福島の関係といっしょだ。やはり首都圏や関西の大都市圏で原発の電力を使用してきた人たちの中から、『過疎地を犠牲にしてまで原発の電力は要らない』と声を上げてほしい」と話した。

「原発をとめた裁判長」として知られる樋口英明さんもマイクを握った・・・

(次ページ[下部ボタンから]で、樋口元裁判長の言葉、口頭弁論の概要、能登半島地震に見舞われた元珠洲原発建設候補地域の歴史、など約2,000字)

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