《特集フォーカス・オン》いのちに向き合う②―(2)故人の歩みを丁寧に掘り起こし、喪主へ届ける 日本基督教団伊東教会 葬儀説教集を出版

 神への礼拝としてささげられるキリスト教葬儀。葬儀全体は普段の主日礼拝の形式がとられ、遺族が参列し、故人にまつわる葬儀説教(式辞)が講壇から語られる。それは、決して定型化された儀式の中に個別の死を埋没させるようなものではない。「むしろ、教会という共同体の、礼拝という信仰の伝統的形式の中でこそ、生と死の個別性を明確にし、記憶していくことができる。本当の意味での死と生の個人的意義は、信仰という伝統とかみ合うことで記憶され、共同体の歴史に位置づけられていくべきではないか」


 そのような視点で個別の葬儀に着目し、歴代の葬儀説教を一つにまとめることで、神の家族としての教会の歴史と成長の記録とするという異色の試みが、日本基督教団伊東教会でなされた。葬儀説教集『聖徒たちの群像』(上下巻、販売は静岡聖文舎)の出版である。同教会の上田彰牧師によるものを中心に、2016~25年までの召天者40人の葬儀説教と関連の説教を収録。葬儀説教集でありながら、「伊東教会百二十年史」でもある本書の意義や葬儀説教の捉え方について、上田牧師に話を聞いた。

上田彰牧師

    

 上田牧師は、2016年の同教会赴任時から葬儀を大事にすることを心がけていたという。都市部におけるキリスト教葬儀の意義とは別に、地方において教会での葬儀は故人とキリスト教との関わりを公にするものであるだけに、慎重さが求められる。しかし回数を重ねる中で、葬儀説教が「地方における小教会独自の強み」につながることに気づいた・・・

(次ページ[下部ボタンから]で、葬儀説教の取り組み、教会が向き合うこと、など)

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