長く、かつ豊かに主に仕えるために、牧師は何に気を配り、どのように働くべきか――。
「牧師の深呼吸~息の長い働きのために」と題された教職者対象のセミナーが2月25日、大阪クリスチャンセンター主催により、同所で開催された。牧師・伝道師や宣教団体のスタッフなど、50人余りの参加者が熱心に耳を傾けた。

牧師のセルフケア・家族のケア 課題共有

午前の基調講演は朝岡勝氏(=写真=、同盟基督・市原平安教会牧師、元東京基督教大学理事長)。自身を「今日のテーマには最もふさわしくないタイプの人間」と言いつつ、まず自らの歩んできた道をたどりながら話した。
牧師だった父親が48歳で召されたことの影響、ボンヘッファー、マーティン・ルーサー・キング、朱基徹(チェ・ギチョル)といった「生き急ぐ人」に惹(ひ)かれる傾向などを自己分析し、一昨年末に病気でダウンするまでの生き方を振り返った。
そして休養を余儀なくされた中で得た気づきを「孤独であっても孤立しない」「務めの本質にかなった交わりを」「『休む』と『怠る』、『遊ぶ』と『戯れる』の区別を」「日々、学び続けること」「『終わり』の日を数えて」の五つの提言にまとめた。

昼食の交わりをはさんで、午後はパネルディスカッション。朝岡氏に小林泰輔氏(キリスト伝道隊・清和キリスト教会牧師)、酒井啓氏(MB・グレースセントラルチャペル牧師)、柴田福音(さちね)氏(イエス・キリスト・南大阪キリスト教会牧師)の3氏が加わり、岸本大樹氏(大阪クリスチャンセンター理事長、大阪聖書学院学院長、旭基督教会牧師)の進行で、それぞれの経験を振り返り、息切れしない働き方を考えた。

左から朝岡、柴田、酒井、小林、岸本の5氏

様々なセルフケアの必要性が提示される中で、特に重要性が指摘されたのが「牧師の自己開示」、、、、、

2025年03月16日号 02面掲載記事)