<落ち穂>村上春樹文学と近代合理主義の限界
「あの子には悪霊がとりついていた」。エリは密やかな声で打ち明けるように言った。「そいつはつかず離れずユズの背後にいて、その首筋に冷たい息を吐きながら、じわじ…
「あの子には悪霊がとりついていた」。エリは密やかな声で打ち明けるように言った。「そいつはつかず離れずユズの背後にいて、その首筋に冷たい息を吐きながら、じわじ…
戦後まもなく来日したアメリカの神学者ヘンドリック・クレーマーの言葉が波紋を呼んだ。伝道が進まない原因として「信徒が凍結財産になっている」と指摘したのだ。伝道…
「…彼らは耶蘇(やそ)自らが磔(はりつけ)にされて殺され万民の罪障を償い天の神に謝罪したという説を主張するがために、ひとたびこの教えを信奉する者は極刑に処せ…
今から40年前の5月、 本紙の1面で、「中国伝道の歴史」という連載が始まった。当時はいまだ中国が竹のカーテンを引いていた頃で、中国旅行などは夢のような話だっ…
「どうやって死んだらいいと思う?」「私、自殺するのは怖いから、誰かに殺されたらいいと思う」。図書館の片隅でひそひそと話していた二人の女子高生。それをそばで聞…
今、沖縄の教会を巡回している。教会によって、昨年訪れた時より礼拝出席者が減っている場合もある。若者の流出もあるが、いくつかの教会では、熱心な教会員に連れられ…
「日本も沖縄に対する差別と偏見があった。それは、薩摩による武力侵攻と支配に始まり、明治政府による琉球処分を経て、沖縄戦では本土決戦の捨て石とされた。さらに敗…
4月いっぱい、沖縄・普天間基地の近くのアパートで生活している。辺野古地区への基地移設問題で、政府要人が次々と沖縄を訪問している。そのニュースを現地で聞いてい…
カトリックの新しい教皇は、自分の名前を選ぶ時に、アッシジの聖フランシスコをとった。12世紀、放蕩の果てに回心し清貧を選んで生きた歴史上の人物である。新教皇自…
なぜ、八重は自らの葬儀の追悼説教を山室軍平に依頼したのか。確かに山室は、若き日に新島襄に憧れ、同志社の門をたたいた。襄に面会し、その記録も残している。だが、…