[CSD]2007年3月4日《ヘッドライン》

[CSD]2007年3月4日《ヘッドライン》
 = 1面 ニュース=
◎聖書モチーフに「クォ・バディス」舞台公演——バルジライプロジェクトが制作
★08年10月にタイでWEA総会——7年振りの開催へ
★国際:聖公会の分裂回避ねらいタンザニアで会合

 = 2 面 ニュース=
◎みことばの養いに各地でケズィック——奈良と東北は初の開催
★フィリピン牧師暗殺の背景は?——「日本の教会は収奪する側」
★近づく新入学、「摂理」の動きに警鐘を——カルト救出全国セミナー
★聖書で語学力アップ——全寮制英語学校ワードオブライフ・ジャパン
★<落ち穂>『海嶺』も児童向け漫画に

 = 3 面 クリスチャンライフ=
★身近に味わう「キリスト生誕」——映画「THE NATIVITY STORY(降誕)」今秋日本で公開
★自殺者3万人の日本に伝えたい——旅行会社が企画「きみ愛」大作戦!
★<クリスチャンでない夫をもつ妻たちへ>[6]どんなときもあきらめずに 記・神津 喜代子

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★神様中心に健全経営——佐々木 秀一さん[下](佐々木電気工事[株]取締役会長)
★<池田守男に聞くサーバントリーダーシップ>[8]「与えられる」より「与える」に徹する

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★対抗的社会構造としての教会——平和とは何か・聖書が現代に問う課題? 講演・石田 学
★<オピニオン>愛国心——「否」の心を育てる 記・友納 靖史

 = 6 面 関西だより=
★2006近畿宣教教会会議を終えて——「人生を共有する共同体」教会展開
★「決して諦めるな!」——大阪ケズィック教職者セミナー
★ワーシップリーダーのステップアップセミナー

 = 7 面 葬儀特集=
★キリスト教葬儀が教会の門戸開く——宣教的視点からアプローチを

 = 8・9 面 特集/ピョンヤン大リバイバル100周年=
★それは査経会から始まった——ソドムとも呼ばれた平壌が東洋のエルサレムに変わる
◎韓国・オンヌリ教会:日本宣教に全力投球——韓流スター招き全国で「ラブ・ソナタ」伝道を展開

 = 10 面 情報=
★リポート:東北で初のケズィック・コンベンション 記・平島 望
★リポート:ラブ・レボリューション in 新潟 記・五十嵐義隆
★<ご意見箱>SDAか異端なのか?

 = 11 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『イエス様の消しゴム』大川従道著(いのちのことば社、1,050円税込)
★BOOK:『かみさまはひつじかい』え/ターシャ・テューダ(日本キリスト教団出版局、1,260円税込)
★CD:「プリズム」PRISM(http://gospel-mom.net/prism/1,500円税込)
★REVIEW:『嵐と魚ととうごまと』伊藤顯栄著(いのちのことば社、1,800円税込) 評・山口 昇

 = 12 面 教会=
★年に2回の韓国体験——国際福音キリスト教会・アガペー八王子チャペル



◎聖書モチーフに「クォ・バディス」舞台公演−−バルジライプロジェクトが制作=0703040101

 ノーベル賞作家ヘンリク・シェンケビッチのベストセラー小説を舞台化した劇「Quo Vadis」が2月2日から4日まで、東京品川六行会ホールで上演された。演出はドラマ・映画俳優としても知られる井田國彦氏。脚本は今年公開の映画「大帝の剣」(監督・堤幸彦、主演・阿部寛、長谷川京子)の脚本を手掛けた天沢彰氏。  この作品は、聖書を題材にした3部作「ミュージカル キンネレテのさざ波」「ミュージカル 十戒・序章」に次ぐ第3弾。舞台は西暦64年、皇帝ネロが支配するローマで、ローマの将軍とキリスト教信奉者リジア王女との恋物語を中心にキリスト教迫害、ローマ炎上などの歴史的事件が繰り広げられる古代史劇だ。
 制作元のバルジライプロジェクトは、「若いエンターテイナー(殊に俳優、歌手、ダンサーなど)を、舞台公演とそれにかかわるけいこを通し、聖書とキリスト教を教え、世界に羽ばたくエンターテイナーになるべく教育すること」を目標にしているという。
 今回演じた役者たちはほぼ全員がクリスチャンではない。それでも、けいこの時には代表の齋藤佳雄氏(単立・ジーザス・エルサレム教会員)が祈りで始めるという。けいこの最中や公演中も、クリスチャンのスタッフが舞台裏で祈る。「クリスチャンのスタッフと役者たちが共に食事をする時には、聖書やキリストの話が出ることも。今はこれが精いっぱいですが、役者たちがイエス・キリストを信じるようになってほしいと心から願っている。引き続き祈りつつ、種をまき続けていきたい」と、クリスチャンのスタッフは語る。
 齋藤さんは「今回の公演では、前作『ミュージカル 十戒・序章』にも出演したメンバーがとても良い演技をしてくれた。今後に期待する。見に来てくださったお客さんは、前作までと比べてクリスチャンの方が増えた。今後は、教会での上演依頼にも応じていきたい」と語った。「映画・ビデオなどの制作も考えている」とも。
 公演後、観客のクリスチャンに話を聞くと、「これまで、クリスチャンが演じ、クリスチャンでない人たちに見てもらうというのが一般的だった聖書劇。しかし、クリスチャンでない人たちが演じ、それをクリスチャンが見守るというスタイルがあっても良いのではと、新たなヒントを得たように思う。新作にも期待したい」と感想を語った。 

◎みことばの養いに各地でケズィック−−奈良と東北は初の開催=0703040201

 イングランド北部の町ケズィックで1875年から始まった超教派の聖会「ケズィック・コンベンション」。日本でも毎年、「みなキリストにあってひとつ」をスローガンに九州、神戸、大阪、東京などの大会が約1か月にわたって開催され、参加教団・教派は40以上にのぼる。今年は東北大会、奈良大会が新たに加わり、全国10か所での開催となった。【関連記事10面】
 20~22日まで神奈川県の箱根ホテル小涌園で開催された「日本ケズィック・コンベンション」(同東京委員会主催)は今年で46回目。ケズィックの本場英国からスティーブ・ブレディー氏(ムアランド・カレッジ校長、英国ケズィック理事)、カナダからチャールズ・プライス氏(トーチベアラーズ宣教団体代表)を講師に迎え、「聖書的・個人的・実践的きよめ」の視点から聖書講解を行った。「バイブル・リーディング」が、ケズィックのだいご味でもあると実行委員長の峯野龍弘氏(ウェスレアン・淀端教会牧師)は語る。「卓越した聖書講解説教を通して、メッセージを聞く一人ひとりが主の臨在に触れ、まるでみ顔を拝するような体験を味わうことができます。またケズィックの特徴の一つとして教職者も一信徒として参加し、みことばの中で自らを養い、そして受けた恵みをそれぞれの教会にまた還元していくことができるのです」
 今年は教職、信徒、神学生など全国から427人が参加。聖書講解後に自然と輪をつくって祈り合うなど、語られた聖書の言葉をそれぞれがかみしめていた。神奈川から毎年参加しているという女性は、「ケズィックの良さは、クリスチャン同士が教派を超え『ひとつ』となれる点だと思います。日常の悩みなどもここへもってきて祈っているので、ケズィックがないと寂しいです」と語った。
 プライス氏は「多くの牧師や信徒がここで祝福を受け、それが各教会にも及べば。私たちが主のために働くのではなく、主ご自身が私たちを通して働いてくださることを期待しています」と願いを込めた。 

◎韓国・オンヌリ教会:日本宣教に全力投球−−韓流スター招き全国で「ラブ・ソナタ」伝道を展開=0703

 韓国ソウルを拠点に伝道の働きを進めているオンヌリ教会(ハ・ヨンジョ主任牧師)では、ピャンヤンリバイバルから100年を迎えた記念の今年、同教会が重荷をもって取り組んできた日本宣教に力を入れたプログラムを行う。「ラブ・ソナタ」と呼ばれるこの伝道プログラムは、沖縄から札幌まで日本全国6か所で伝道大会を開催する。この伝道大会の目玉はクリスチャン韓流スターを韓国から招くこと。今まで教会に足を運んだことのない人たちに福音を知らせる機会にしたいという。同教会の日本宣教を担う張在潤氏(東京オンヌリビジョン教会牧師)にオンヌリ教会のビジョンについて聞いた。  オンヌリ教会はどのような理由でピョンヤンリバイバル100周年を迎えた今年に日本宣教に力を入れることにしたのですか。
 オンヌリ教会のビジョンは使徒の働きの29章を書いていくことです。もちろんほかの教会でも同じでしょうが、オンヌリ教会はオンヌリ教会なりに使徒の働き29章を実現しようと「ACTS29運動」を展開しています。その結果、韓国国外約30か所にオンヌリビジョン教会を生み出しました。
 ピャンヤンのリバイバルから100年を迎える年に韓国内で様々な行事が行われます。ではオンヌリ教会はどうするかと考えたとき、祈りの中で日本宣教に全力投球しようと示されたのです。それで日本全国6カ所で大きな伝道集会「ラブ・ソナタ」を計画しました。
 この計画はかなり以前から準備されてきたのですか。
 「ラブ・ソナタ」は祈りの中で神様が与えてくださったビジョンです。以前から準備していたという訳ではないのです。実際には昨年の10月に決めたのです。
 日本の教会との協力関係はどのように進めていくのでしょうか。
 地域の牧師会が協力をしてくれます。日本の教会がこの伝道集会を用いてくれればよいと考えています。日本人の伝道は日本人がするのがいちばんです。私たちは日本の教会の手となり足となりたいのです。韓国からすべてもってきた韓国式の伝道と呼ばれるかもしれませんが、日本の教会、クリスチャンと一緒に祈る中で、聖霊の風が吹くと思います。日本に聖霊によるリバイバルがあるようにと願っています。
 実際にはどのような伝道を考えているのでしょうか。
 ビリー・グラハム伝道協会なら、福音伝道集会、ベニー・ヒン先生なら、いやしの伝道集会とよばれますが、オンヌリ教会は文化伝道集会です。たとえば、韓国では早天祈祷会をスターバックスを借りてしていますが、若い人たちが多く集まっています。クリスチャンでない人にとって教会は敷居が高いけれど、カフェなら気軽に来られるのです。このように若い人たちに伝道しようとしたら、若い人たちのいる所をさがして、出て行くのが文化伝道です。そのほかにも職種別(教師、看護師、医師や金融関係など)や世代別(40代男、40代女、50代男、50代女など)の集会をもっています。それぞれの対象にあわせたコンテンツを提供するのが文化伝道です。
 教会がいくらよいメッセージを語っても、大衆を理解していなければ伝道はむずかしいです。オンヌリ教会のハ主任牧師はかつて芸能人伝道をしていたことがあるのです。芸能人の働きの対象はまさに大衆です。そういう意味でハ牧師は大衆についての意識をもっており、重荷をもって伝道に取り組んできたのです。
 「ラブ・ソナタ」はどのようなプログラムになるのでしょうか。
 「ラブ・ソナタ」のコンテンツは現在調整中ですが、韓流スターや韓国の音楽家やバレエ団などを招いて、教会に来たことのない人たちへの垣根を低くして、誘いやすい集会にしようと考えています。
 日本で何度か伝道集会に出席して感じたことがあります。メッセージの内容はいいのだけれど、イエス様の雰囲気だけ、キリスト教の雰囲気だけを伝えて、核心部分が語られていないことです。愛は語るけれど、イエス様の血潮、十字架については弱い。「配慮」という日本文化のせいかもしれません。「ラブ・ソナタ」のメッセージでは、その点をはっきりと伝えたいと考えています。