[CSD]2003年5月25日《ヘッドライン》

[CSD]2003年5月25日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★島で知った神の養い——書家は牧師になり島へ渡った 長島恵みバプテスト教会・岸本正也さん
★夫婦の祈り、当選への道——千葉県流山市にクリスチャン市長誕生
★有事法制が衆議院を通過——宗教界に広がる不安
★国際:世界的に宗教差別増加とILO報告
★新連載<復活——中嶋常幸プロ>[6]弟が死のうとしていた
★<落穂抄>夢は北朝鮮への布教

 = 2 面 =
★日本キリスト教会連合創立10年——課題と展望を検証し使命確認
◎いのちのことば社がTEAMから独立——宗教法人SACMに移行
★<提言>新十字軍主義との決別を 記・東條 隆進
★<神のかたち>[41]妻たちよ、自分の夫に対して 記・稲垣 緋紗子
★<今週の本棚>『夫たちよ、妻の話を聞こう』上沼昌雄著(いのちのことば社、900円) 評・松永 堡智
★<今週の本棚>『輝く明日を生きる』ジョン・ビョンウク著(小牧者出版、1000円)
★<今週の本棚>『イエスに出会ったユダヤ人』ダリア・アロン著(いのちのことば社、1000円)
<情報クリップ>催し情報ほか

 = 3 面 =
★青山学院大学相模原キャンパス開学——「青山」と「相模原」の2キャンパスに
新全学共通教育システム「青山スタンダード」始まる
ホームページ http://www.aoyama.ac.jp
 = 4 面 キリスト教主義学校特集=
テーマ:教育現場の先生は、今
◎教頭はゴスペルグループのシンガー——大阪女学院中学校・山崎哲嗣さん
★「聖書」の授業を独自スタイルで——鴎友学園
★オリジナルゴスペルで礼拝——捜真小学校
★聖書教育を重視した学院長——『C・B・デフォレストの生涯』竹中正夫著(創元社、1800円)

 = 5 面 =
◎国家代表より神様チームに——サッカー元アルゼンチン代表オルテガ氏が証し
★妻と祈って選挙戦った——千葉・流山市長に当選した井崎 義治さん
★洋画を知ると聖書が見える——みなみななみさんの雑学マンガ本『シネマで知っ得雑学』
★フィリピン:SARS予防のため聖像へのキス禁止
★イラク:シリア正教会が復活祭祝う
★<召天>井戸 清市氏(帝塚山キリスト教図書館代表、)
★<CDの時間>「LOVE」GROWING UP (カナン・プレイズ・チャーチ発売、2000円)
★<恵みのどんでん返し>そして流れが変わった 記・世良田 湧侍

 = 6 面 教会学校のひろば=
★生きる楽しみ味わおう——大間々キリスト教会「もぐモグクラブ」
★<先生☆キラッ>上手に話す先生まねて勉強 島宮 美智子さん
◎CSでの現状と課題を出し合って——子どもたちのための祈祷会
★<ゆっくり行こう!CS教師>[9]よりよい聞き手になる 記・福井 誠
★<オッフーのあすすめこの1冊>[3]『きいろとピンク』ウイリアム・スタイング作(セーラー出版、1300円) 記・藤田 桂子
★<CSでできること できないこと>[9]子どもが歩いていける教会の大切さ 記・杉谷 乃百合


いのちのことば社がTEAMから独立−−宗教法人SACMに移行0305250202

超教派の文書伝道団体いのちのことば社伝道グループ(多湖元喜会長)は、宗教法人「ゼ・エバンゼリカル・アライアンス・ミッション(日本同盟基督教団)」=TEAM=の文書伝道部門として運営されてきたが、このほどTEAMから独立し、宗教法人「スウェーデン同盟キリスト教団」(Sweden Alliance Christ Mission)=SACM=の文書伝道部門となった。
 SACMは、宗教法人「在日スエーデン基督教同盟宣教師団」(Swedish Alliance Mission Japan)=SAMJ=が、いのちのことば社との合同のために法人規則を変更し改称したもので、今年2月17日に、目的として「聖書及び信仰書の頒布」などの事業を行うことを明記した規則が文部科学省に認証された。
 5月12日、名古屋市の愛知県中小企業センターでSACMの第1回総会を開き、責任役員、監事を選出、運用規則、予算・決算、理事を承認した。責任役員(常任理事)は吉持章(東京基督教大学理事長)、T・スローン(TEAM理事長)、神尾鋼行(前SAMJ責任役員)、多胡元喜(いのちのことば社会長)、丸山泰輔(同社専務理事)の各氏。互選により理事長に吉持氏を選出した。
 いのちのことば社は1950年、当時のTEAM本部代表T・J・バック氏の提案で設置された文書伝道委員会の責任者に任命されたケネス・マクビティ宣教師が中心となって設立され、独立会計で運営されてきた。
 TEAMには、宣教師の始めた教会と事業は適当な時期に独立させ、その国の人に委ねていく基本原則があり、94年に会長がマクビティ氏から多胡氏に交代したが、法人としての独立が懸案となっていた。数年前から、TEAMの本部がある米国の税務報告が変わり、TEAMの海外収益部門であるいのちのことば社の働きは、この面でも独立を迫られていた。
 一方、SAMJはTEAMと同じフレデリック・フランソンをルーツとする宣教団体として、東海地方を中心に宣教師が開拓伝道を進め、独立した教会は日本同盟基督教団に加盟してきた。近年、健康上の理由などで宣教師が帰国する中で、同じ宣教スピリットの流れをくむいのちのことば社との協議を重ね、両者が合同を目指すことで00年11月に合意した。SACMの会員は、旧SAMJ、いのちのことば社、TEAMの関係者らによって構成される。
 総会の礼拝でメッセージしたSAM代表のS・アンダーソン氏は、「150年前にスウェーデンで起きたリバイバルを支え、みことばを伝えるためにトラクト協会が設立されたのがSAMの始まり。組織でなくみことばが大切。いのちのことば社は、変わらない神のみことばを伝えていっていただきたい」。またSAMJ代表だったL・G・ホシュルン氏は、SAMが発行している伝道新聞や若者向き雑誌が用いられていることなどを紹介し、「SAMはいのちのことば社と同じように印刷メディアを大事にしている」と、スウェーデンの働きとの情報交換や協力にも期待を寄せた。 

教頭はゴスペルグループのシンガー−−大阪女学院中学校・山崎哲嗣さん0305250401

JEC宝塚福音教会員=は語る。山崎さんは、関西学院高校時代に信仰を持った。
 「最初はどんなにあやしいところかなと思っていましたが、行ってみると案外明るくて、教会も悪くないなという印象を持ちました」。初めて教会の門をくぐったのは、ミッションスクールの学校で出された課題がきっかけだった。「自分自身がミッションスクールに入ってなければ教会に行く機会はなかったと思います。だから直接的な伝道ではありませんが、この働きは大きいと思いました」
 その後、関西学院大学の文学部哲学科宗教哲学を専攻する。高校時代の恩師の影響だった。卒業論文は実存主義哲学者のキルケゴールについて書いた。だが、大学生活の中心となったのは、小中高とやっていた陸上競技だった。高校時代は県大会出場止まりだったが、大学で記録は伸びた。西日本インターカレッジ大会千500メートル走では、3分54秒で優勝した。
 しかし、卒業の年に挫折を経験する。志望した製薬会社から内定をもらっていたが、必修の1単位を落とし留年したのだ。もともと、目指していた教師になろうと、もう一度朝から夕方まで毎日図書館に通いつめ勉強した。そして、公立学校の採用試験の3週間前に大学の掲示板で同校の採用案内を見て、応募した。同校では現在、中学社会科の公民、高校の倫理を指導している。クラブ活動は専門の陸上部とスキー部を受け持つ。
 来年120周年を迎える同校は、自由な校風、高いレベルの英語教育(今年、文科省のスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールに指定された)と、ミッションスクールの中でも特に伝道に力を入れている学校として知られている。
 同校では、毎朝8時40分から9時まで、礼拝を持ってから授業を始める。中学と高校と入れ替わりでチャペルと教室を使って行う。また、キリスト教のイベントとしては、夏のリトリート(修養会)、秋の伝道週間などに、アーサー・ホーランド氏やミッション・バラバの金沢泰裕氏、『なぜ人を殺してはいけないのですか』の著者ヒュー・ブラウン氏などをスペシャルゲストとして招へい。音楽関係のイベントも小坂忠さんやJAYE'S MASS CHOIRなどのゴスペルグループがコンサートをした。ちなみに山崎さん自身もゴスペルグループWithout Youのテナー・シンガーでもある。
 「在学中にクリスチャンになる生徒はまれです。信仰に導くのは簡単なことではありません」。しかし、卒業後、大学に進学したり、就職したり、あるいは家庭を持ったりする時に、暗唱した短いみことばを思い出し、励まされ、教会に通い出す教え子たちが後を絶たない。「種は蒔くべきだなと感じます」。
 同校では、現在も職員のほぼ全員がクリスチャンで構成されている。神様が作られた一人ひとりの人格を認め、互いに愛し合う教育を実践するためには、同じ信仰のベースが必要と考えるからだ。だが、ある意味でそれは諸刃の剣にもなると山崎さんは言う。ほとんどが未信者の生徒にとって、クリスチャン像を形づくるのは、身近にいる現場の教師だからだ。
 「生徒たちは、その人の語っていることよりも、立ち振る舞いを見ます。へたをすれば、あれでもクリスチャン? と思われる可能性もあるわけです。宗教臭くない、人としての本質に魅力があるクリスチャンであるなら、生徒たちはその背後にイエス様をすかして見てくれます。私もそのような恩師に育てられました」
 山崎さんは、ミッションスクールの可能性をこう語る。「毎朝のチャペル礼拝では、中学約700人、高校生900人の前でメッセージする機会があります。日本のキリスト教界の特別伝道集会でもなかなか集まらない若者の人数です。言ってみればリバイバル集会が毎週やってくるみたいなものです。そう考えればミッションスクールは良い伝道のフィールドです」

国家代表より神様チームに−−サッカー元アルゼンチン代表オルテガ氏が証し0305250501

昨年のワールドカップ大会以後、サッカーを共に楽しみながら伝道するサッカーミニストリーが、日本で草の根的広がりを見せている。スポーツネット(米内宏明代表)の東京都国分寺・府中・多摩各市の地域教会関係者は、第1回関東地域スポーツネット・フットサル大会を4月26日、府中市綜合体育館健康センターで開催した。参加登録教会15、参加チーム20とキリスト教会の中で主催する大会としてはこれまでにない規模になった。選手たちは必死になってボールを追い、ゴールを目指し、快い汗を流した。試合の合間には元アルゼンチン・ナショナルチーム代表のホルヘ・オルテガ氏が「神様を信じれば人生は変わります」と証しをした。  試合は参加20チームがリーグ戦で3、4試合を戦い、得失点差を競い合うというもの。1試合20分で、交代は自由だ。
 選手たちは、この大会のために日々練習を重ねてきたとあって、パス回しやゴール前でのかけひきなどスピード感あふれるゲームが多かった。激しいぶつかり合いとボールの奪い合い。どの試合も白熱していた。「絶対に負けないぞ」という気迫が伝わってきた。
 高校生や大学生などの若者に混じって現役の牧師や宣教師、伝道団体のスタッフも。そこには机にじっと向かっているおとなしい牧師たちのイメージは消えていた。
 結果は全勝の「東京ライトハウス・チャーチB」が、同じく全勝の「本郷台キリスト教会♯1」を特失点差で破り、記念すべき第1回大会の優勝を飾った。
 リーグ戦の途中で、オルテガ氏の証しの時間も。3歳からサッカーを始め、夢はプロサッカー選手になることだったというオルテガ氏は、「神様に全部任せます。サッカーではなくイエス様を第一にします。神様のしてほしいことをします」と祈ったあと、プロチームからスカウトがあったという。
 26歳の時に代表に呼ばれ、「マラドーナやババティストゥータなど、一流選手とともに代表で試合ができたことはすばらしい経験だった」と語るオルテガ氏だが、「アルゼンチン代表よりも神様が選んだチームの中にいる方がうれしい」とも。「一番幸せなことは、永遠に終わることのないイエス様を知ることです」と福音を伝えた。
 同大会には、東京から11、神奈川3、千葉1教会が参加。個人参加者数は10人で、本紙の予告記事を見て愛知県名古屋市から個人参加した人もいた。
 また小学生対象のサッカー指導とミニゲームも同時開催され、オルテガ氏によるお話の時間もあった。
 大会には、教会を離れていた青年やクリスチャンではない人たちが多数参加していたこともあり、「伝道の接点ができた」と主催者。今後も国分寺、府中、多摩の3市の地域教会で定期的にフットサル大会を継続していく。それだけではなく、他地域でも同じものが開催され、ゆくゆくは全国大会、国際試合にまで発展させてていきたいと、主催者は抱負を述べた。=0305250501=CSD1052=

CSでの現状と課題を出し合って−−子どもたちのための祈祷会0305250603

 「今を生きる日本の子どもたちの心の叫びと、働き人の心の内に聴き、共に祈り合おう」をテーマに「子どもたちのための祈祷会」(断食祈祷聖会実行委員会主催)が4月25日、東京・千代田区のお茶の水クリスチャンセンターで開催。乳幼児、児童期、青少年、教会学校(CS)の中・高校生、CSの大学生などそれぞれに課題を持つ人たちに分れて祈った。今年で2回目。
 青少年のグループでは、「まじめな子どもたちが嫌われ、いじめられる傾向がある」「親に捨てられたと深く傷ついている養子の子がいる」「CS教師が少ない」、中・高生のグループでは「中学生の子が反抗する」「中学生、高校生が全然来ない」「教会に最近来ている子どもたちに、どう対応すればいいかわからない」「ふらっと来て、いつのまにかいなくなるので手を焼いている」などの現状報告と課題が出された。それらの問題が解決され、必要が満たされるよう、熱心に祈り合った。
 証しは今年の3月まで福音バプ連合・高岡バプテスト教会青少年主事として奉仕した佐藤綾子さん、奨励は土屋綾子さん(単立・東京カベナント教会附属幼稚園・小羊園主任)。今年は協賛団体として、日本にチャーチ&ホームスクーリングを推進するチア・にっぽん(稲葉寛夫代表)が新たに加わった。=0305250603=CSD1053=