[CSD]2002年4月7日《ヘッドライン》

[CSD]2002年4月7日《ヘッドライン》  = 1面 =
★新連載<青天幕に射した光>[1]おやじ狩りに遭った路上生活者?
◎北朝鮮伝道の実態明らかに——ナオス世界宣教聖会
★パレスチナ:イスラエルによる拷問がクリスチャンにも
◎パキスタン教会爆破事件——宣教団体スタッフも負傷
◎パキスタン教会爆破事件——米国への復讐か、WEAが祈りを要請
★パキスタン教会爆破事件——アルカイダ関与の可能性も
★<落穂抄>「知ってるつもり」と伝道の基本

 = 2 面 =
★初代教会では女性がのびのび——JEA女性委員会が公開セミナー
★ナオス国際宣教神学校:初の卒業式は世界宣教聖会
★バプテスト連盟:34年ぶり沖縄で開拓伝道——「国外」とした歴史を総括、協力関係進展
★「テロリストも人間」——南ア聖公会ツツ大主教ボストンで説教
★<世界の出来事フラッシュ>ロシア、ノルウェー、ナイジェリア
★あかし文学賞:キャンドルの灯火[1] 作・島田 裕子
★<論説>首イスラエル・パレスチナに平和を——権利要求より敵に奉仕する愛徳 記・油井 義昭

 = 3 面 =
★上野にJTJミッションセンタービル完成

 = 4 面 関西だより=
★初の市民推薦制度裁判官にクリスチャン弁護士——広島高裁判事に就任する工藤 涼二さん
★「夢もとや」テーマに大阪で第9回全国青年宣教大会
★謙遜こそ祝福への道——大阪聖書普及懇談会で高木慶子氏
◎心臓移植を待つ2歳の「もえちゃんを救う会」——ゴスペルでチャリティコンサートを開催
★<牧師室訪問>[4]李 泳善さん(大阪オンヌリキリスト教会)

 = 5 面 =
★神様と作品をつなぐ管になりたい——個展「陶器師の手の中で」開いた高橋文子さん
★<ひと>李 仁夏さん——東北アジアの平和訴え続けKBS海外同胞賞を受賞
★hi-b.a:日本で高校生伝道半世紀
★第3回ゴスペルクワイヤーコンテスト出場者募集——全国5ヵ所で地区予選
★米国:アブヤサフ人質の米国人宣教師をビデオ放映
★ライフ企画:2002年 春 トリプル・キャンペーン実施中

 = 6 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>母に呼びかけた献身の決意 記・吉澤 永
★<真っ向勝負>質問:中絶した友達、どう接すれば・・・ 回答者:井上 賢二郎
★<今週の本棚>『キリスト教神学入門』A・E・マクグラス著(教文館、7500円)
★<今週の本棚>『お前のお兄ちゃん、馬鹿ぞ!』香椎羊雪著(近代文芸社、1300円)
★<今週の本棚>『宗教と子どもたち』中川 明著(明石書房、1800円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

北朝鮮伝道の実態明らかに−−ナオス世界宣教聖会=0204070102=

福音に門戸を閉ざしている北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に対し、実際には様々な手段で福音を伝えることができるとして、その一端を北朝鮮宣教の専門家が明らかにした。ナオス国際宣教神学校・ナオス宣教会・ナオス国際キリスト教会が都内で開催したナオス世界宣教聖会=2面に記事=の中で3月20日、コーナーストーン宣教会の創立者アイザック・リー氏が講演した。
 例えば、伝道用のチラシ(トラクト)を水に濡れても破れない特殊加工の紙に印刷し、海に流す。福音を書いた風船を飛ばす方法も実行している。チラシは旅行者が持ち込み適当なところに置いたりゴミ箱に捨ててもよいという。「北朝鮮では紙は貴重品なので、そのまま捨てるようなことはしない。必ず拾われます」。会場では、破こうとしても破れないトラクトや、伝道風船の実物を手にし、感嘆の声が上がった。
 実際に、北朝鮮国内で落ちていたトラクトを拾ってキリストを信じた青年が国外に脱出し、その事実が明らかになったケースもある。青年は韓国に亡命して神学生となり、間もなく牧師の按手を受けるという。同宣教会では、そのような脱出者を支援し、訓練する働きもしている。
 北朝鮮では本や伝道ビデオも、置いておくといつの間にかなくなる。ホテルの部屋には盗聴器が仕掛けられているが、リー氏は「盗聴器の前で繰り返し説教テープを流しました。北朝鮮では、盗聴に携わっている人は必ずその内容を上に報告するので、少なくとも2人以上の人に福音を聞かせることができます」
 「金日成よ永遠なれ」とハングルで印刷されたポスターをピョンヤンの街に張る。雨が降ると文字がはげて「イエスよ永遠なれ」と読める、というアイデアも披露。
 リー氏は「日本でもできる伝道がある」として、特に放送伝道を勧めた。また、日本人は旅行者として歓迎されるので、伝道の機会は多いとも。
 リー氏はまた、刑務所に収容されている受刑者の半数以上はクリスチャンであり、その数は10万人はいると証言した。「クリスチャン10万人が投獄か」の情報は昨年、世界福音同盟(WEA)信教の自由委員会も報じたことであり、リー氏の発言はそれを確認するものだ。リー氏は「そのうち3万人とコンタクトがある」と語った。

パキスタン教会爆破事件−−宣教団体スタッフも負傷=0204070104=

パキスタンのイスラマバードで3月17日に起きた国際プロテスタント教会での爆破テロ事件に、宣教団体スタッフ2人が巻き込まれ負傷していたことが分かった。これまでの報道では、同事件の死傷者は欧米および中東各国からの出席者であり、外交官家族が含まれていることが明らかにされていた。
 宣教団体OM(オペレーション・モービライゼーション)のニュース・情報サービスが伝えたところによると、負傷者の1人は最近OMパキスタンの働きに着任したばかりの米国人女性だった。OMの集会がその週に同教会で開かれる予定になっていたが、延期された。現地のOMスタッフによると、負傷者の多くがOMの協力者だった。
 OMでは、5人の死者(米国人、パキスタン人各2人、アフガニスタン人1人)の家族のためとともに、事件の影響が懸念される中で教会の証しが継続できるよう、祈りを要請している。

パキスタン教会爆破事件−−米国への復讐か、WEAが祈りを要請=0204070105=

 一方、世界福音同盟信教の自由委員会(WEA—RLC)は3月20日、同爆破事件の死傷者について実名入りの情報を発表し、祈りを訴えた。死亡したアフガン人信者はアンワール・バイザーさん(推定年齢20代)で、負傷したオーストラリア人夫妻の家で手伝いをしていた。アンワールさんとパキスタン女性ラビア・エドワードさんは、手りゅう弾の直撃を受け死亡した。米国人母娘バーバラ・グリーンさんとクリステンさん(17)は、家族の目前で被弾し死亡した。同教会の会長クリスティ・ムッラー博士も重傷を負い、集中治療を受けている。
 当地の研究者はこの事件を、米国のアフガン攻撃、およびパキスタンのムシャラフ政権が米国の反テロ戦争に同調してジハード(聖戦)団を取り締まり、千400人以上の過激派活動家を逮捕したことへの報復と見ている。また、過激派が再編され、地下に潜伏することで状況は悪化するだろうと懸念する声もある。
 WEF|RLCでは、次の祈祷課題を挙げて祈りを呼びかけている。▽パキスタン国民のために|神がその民と教会のゆえにこの地を支配し勝利を取って下さるように▽パキスタンのクリスチャンの安全が守られ、勇気が与えられ、恐れや不安の中でも信仰が支えられるように▽聖霊の力強い臨在が恵みと平和の証しとパキスタンの信者の礼拝の内に表され、人生の答えと霊的な真理を求める多くの人々が救われるように▽冒涜罪でなお獄中にいるクリスチャンたちが慰められ力づけられるように▽神がご自身をムシャラフ大統領ほか同国の指導者らに表して下さり、イスラムではなくイエスが、すべての領域で平和と和解の道であることが分かるように。

心臓移植を待つ2歳の「もえちゃんを救う会」−−ゴスペルでチャリティコンサートを開催=02040704

「小さな命に希望と癒しの火を灯そう」と、心臓移植を待つ西宮市の2歳の少女藤崎萌ちゃんを支援する「もえちゃんを救う会」(益子昌美代表)を招いて、3月10日神戸市東灘区の母の家ベテルで「SAVE THE CHILD GOSPEL LIVE」と題されたチャリティーコンサートを開いた。
 救う会は萌ちゃんの家族の友人たちが作った支援団体。日本の臓器移植法では15歳未満の人は臓器提供者になれない。萌ちゃんは1年以内に手術をしないと危険な状態といわれており、救う会ではアメリカで手術を受けさせるための募金を呼び掛けた。
 一般紙やテレビでも報道され、土肥隆一衆議院議員も支援に加わり、神戸中の教会、クリスチャンに呼び掛けて献金を募った結果、目標額8千万円を上回る支援があった。
 手術の必要は満たされたが「今もっとも家族に必要なのは平安であり、癒しであり、主の救い」と、魂のチャリティーコンサートを企画したのは、インタナショナル・チャーチの山口俊文さん。山口さんはゴスペル教室を開く一方で、池田小事件の遺族の心のケアに重荷を持ち、活動を続けている。
 救う会の益子さんの「ゴスペルを聞きたい」という希望にこたえ、緊急チャリティーゴスペルコンサートを立ち上げた。
 山口さんの呼び掛けに駆け付けたのは、ゴスペルシンガーのベドウ路得子さん、向日かおりさん、宮崎ゆかりさん、ギタリストの湯田大道さん、ゴスペルクワイアのJesus' Joyful Choir とアナウンサーの清水共子さん。土肥隆一さんの「今日は一人ひとりの心の中に祈りを持って参加してほしい」という呼び掛けで始まり、清水さんの進行によって、参加者、出演者それぞれが心のこもったメッセージと音楽をささげた。
 Jesus' Joyful Choirのメンバーで、総持寺キリスト教会の北嶋和之牧師夫人は、自身腎臓移植を待つ身。「イエスさまは肉体にも魂にも新しい生命をくださる方。萌ちゃんは必ず癒されると信じています」と励ましのことばを贈った。
 初めて本当のゴスペルに触れた救う会の益子さんと井上さんは「すばらしかったです。私たちが癒された思いです」と涙ぐんでいた。