[CSD]2002年6月 9日号《ヘッドライン》

[CSD]2002年6月 9日号《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎学校の完全週5日制で教会は?——地域貢献の機会へ
★サッカーW杯に出番——プロ選手の証し入りグッズ
★北朝鮮脱出後、中国で聖書を学習——ハンミちゃん一家
★キリスト教と接触で処刑・収容所へ——NGO関係者証言
★JEAも「有事法制」反対声明
★<青天幕に射した光>[9]何もないけどイエス様だけがいる
★<落穂抄>不思議な魅力の映画「クロエ」

 = 2 面 =
★個人情報保護法案の問題点とキリスト教界<中> 記・櫻井 圀郎
★21世紀聖書注解シリーズ「マタイ福音書<中>」発刊——豊かな解釈求め10の方法で
★福音主義神学会・東部部会新理事長に藤本 満氏
★<教界の動き>日本ルーテル教団ほか
★<世界の出来事フラッシュ>オランダ、米国
★<神のかたち>[5]神のかたちに創造された? 記・稲垣緋紗子
★<論説>視点を変えよう——自己本位から信仰への転換 記・内川 寿造
★あかし文学賞:キャンドルの灯火[5] 作・島田 裕子

 = 3 面 キリスト教主義学校特集=
★危機の時代に世界観アピール——玉川聖学院
★良心を手腕に運用する人物へ——同志社高等学校
★日本基督教学会が半世紀——各分野を横断する草分けの神学会

 = 4 面 特集・児童伝道=
★ブームにのって囲碁伝道——社ルーテル教会
★キッズクラブ:ボランティアの数だけ多彩に——いのちの樹教会
★「子どもたちのための祈祷会」——教会学校の減少を一番悲しんでいるのは神様
★CD「長岡輝子の聖書物語」——味わい深い朗読が魅力
★BOOK:「これでわかる!聖書の教理」ジョン・マッカーサー著(CS成長センター、1500円)
★BOOK:「バイブル絵本シリーズ」(CS成長センター、各480円)

 = 5 面 =
◎サッカーW杯限定版「10か国語ルカによる福音書」に3選手らの証し紹介
◎サッカーW杯会場などで聖書配布——本郷台キリスト教会
★岸田 悟宣教師、ケニア・ストリートチルドレン支援へ
★「W杯は宣教の祭典」——ゴール2002決起祈祷集会
★<召天>滝 和子氏(基督兄弟団カナン教会牧師)

 = 6 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>ハッタリ人生から解放 記・横田 義弥
★<真っ向勝負>質問:偏食の私は宣教師になれるのかな? 回答者:井上賢二郎
★<今週の本棚>『ピースチャイルド』ドン・チャイルド著(いのちのことば社、2000円)
★<今週の本棚>『フジ子・ヘミングの「魂のことば」』(清流出版、1200円)
★<今週の本棚>『桜桃とキリスト教——もう一つの太宰治伝』長谷日出雄著(文藝春秋、2190円)
★<情報クリップ>催し情報ほか


学校の完全週5日制で教会は?−−地域貢献の機会へ=0206090101=

今年度から公立学校の完全週5日制が施行された。青少年の健全育成を目的とする団体や、企業などが施行に向けて準備をし、子どもに休日を過ごす場を提供している。キリスト教界でも、CS(教会学校)教師、教育者、牧師などが、完全週5日制への取り組みを模索し、公園伝道や囲碁教室など、地域教会の個性が生かされた活動が報告されている。
 4月13日にはキリスト教子育てセミナー(日本キリスト教子育て・教育センター主催)、5月11日にはCS教師セミナー(いのちのことば社CS成長センター主催)が、どちらも東京千代田区のお茶の水クリスチャンセンターで開催された。
 白梅学園短期大学教授(生命教育学)の岡本富郎さんは、完全5日制に向け、教会の取り組みの弱さを指摘し、「知恵を使って、企業の工夫に負けないように、愛を伝えなければならない。無関心は暴力です」と行動を促す。岡本さんは、不登校や校内暴力、家庭内暴力などの子どもの状況を福音によって変革しようと、東京で定期的に「キリスト教子育てセミナー」を開催してきた。
 4月13日のセミナーでは、週5日制を課題に話し合い、参加していた西脇博史さん(日本チャーチ・オブ・ゴッド・幕張シオン教会牧師)からは、「休みになって教会に来ることを待っているだけでなく、日常から子どもらに働きかけなければならない」との意見が出された。
 CS教師セミナーでは、進行役の福井誠さん(CS活性化推進委員会委員)が、「教会以外の非営利団体が子どもの健全育成のためどんどん活動している。教会も、土曜日をどうするかではなく、学校の5日と学校外の、7日間をどうするのか議論しなければならない」と指摘する。CS活性化推進委員会は、CS成長センターが教会学校の活性化を目的として99年に発足している。
 同セミナーでは、子ども伝道に積極的に取り組む3教会の、土曜日の実践、心の教育をどう考えるかなどが紹介された。
パネリストの一人である同盟基督・多摩教会の北條美智子さん(教会学校主任)は、「子どもたちが信仰を持ち、神の力によって生きることによって、苦しい時代に生きる力を得させることができる」と言う。福音が地域の子どもらの健全育成に貢献すると信じ、公園伝道とその後のフォローをしている。
 福井さんは、セミナーの総括として?地域と協力できる部分を検討すること、?霊的人材育成のための実践例を蓄積する、?無理のない工夫をしながらきっかけづくりをする必要を述べた。
完全5日制の導入は、クリスチャンが社会と関わり、影響を与えてゆく機会にもなる。何をするにも牧師一人の力では難しい。信徒の積極的な活動や、地域との協力などがこれからの課題になりそうだ。

サッカーW杯限定版「10か国語ルカによる福音書」に3選手らの証し紹介=0206090501=

全世界の人々が注目する2002年韓日共催ワールドカップ(W杯)。この大会には、各国からクリスチャンのサッカー選手が多く参加する。日本聖書協会発行の2002年W杯限定版『10か国語 ルカによる福音書・よろこびのおとずれ』には、今大会に出場するクリスチャン選手3人が選手生活の気持ちと信仰の証しを、サッカーナビゲーターとしてテレビなどで活躍するクリスチャンのタレント川平慈英さんがW杯への期待を込めて「あいさつ」を寄せ、世界から観戦に訪れるサッカーファンに、勝敗を超えた真の喜びのメッセージを送っている。
 ●李栄杓(リー・ヨンピョウ)選手・韓国代表  「私の少年のころからの夢はサッカー選手になることでした。つらい練習を重ね、ナショナルチームのメンバーに選ばれるほどになり、夢をかなえることができました」
 「しかし、現実は過酷な競争の世界です。決して楽しい事ばかりではありません。最善を尽くそうとすればするほど精神的に疲れ果て、心はぼろぼろになっていきました。ある時、もがき苦しんでいると、ふとクリスチャンの友人から『聖書を読んでみたら。生ける創造主である神様に心を打ち明けてみたら』とすすめられました。神様にありのままの自分をゆだねる祈りを心の中で捧げると、不思議に生まれて初めて、心からの平安を感じました」「その時からはサッカーはさらに楽しくなり、たとえ良い結果がでなくても、またトラブルが生じても、あまり心配はしなくなりました」
 【出場予定試合・予選リーグ】▽韓国×ポーランド(6日4日午後8時半。プサン)▽韓国×アメリカ(10日午後3時半。テグ)▽ポルトガル×韓国(14日午後8時30分。インチョン)。W杯韓国代表チームのメンバー23人のうち10人がクリスチャン。そのうち4選手が「ゴールを決めた後、祈りのポーズをする」と約束しているという。
 ●川平慈英さん 「いよいよワールドカップ共同開催の時がやってまいりました。一昔前までは想像もできなかったワールドカップが自分の町にやってくるという現実。もう夢物語ではないんです」
 「ワールドカップは『戦』ではありません。それは『大好きなもの』を国境を越えて確かめ合い、お互いに賛美し合う大きな集会のようなものだと思っています」
「そして、そこから生まれてくるのは、隣人を尊重する広い心、優しさ、そして愛だと私は信じています。この大きな祭典を通して、皆さんに色々な形の恵みと幸せがありますよう、心からお祈りしています」
 『10か国語 ルカによる福音書・よろこびのおとずれ』は1部100円。100冊単位で申し込み可。購入希望者はFAX03・3259・1027、ゴール2002聖書プロジェクトチームまで。

サッカーW杯会場などで聖書配布−−本郷台キリスト教会=0206090502=

神奈川県横浜市にある福音キリスト教会連合・本郷台キリスト教会(池田博牧師)では、海外宣教部が中心となり、「あなたも、国内にいながら世界宣教に参加できます。ワールドカップ開催期間中にサッカー観戦のため海外からやってくる人々に聖書を配り、福音の種をまこう」と、奉仕者を教会内で募集し、聖書の購入、配布に関するチームを結成した。
 この働きは、W杯開催という時機をとらえた世界宣教の働きで、まかれた御言葉の種が時満ちて実ることを主に期待するもの。そのビジョンと重荷から聖書配布の奉仕者らを「たねまきーず」と命名。
 配布するのは、W杯福音伝道のために日韓共同で制作された日本聖書協会発行の2002W杯限定版『10か国語「ルカによる福音」よろこびのおとずれ』。
 横浜国際総合競技場で試合が行われる日、その近辺での配布を予定しているが、観光スポットなどサッカー観戦目的で来日した人々に効果的に聖書をわたせる場所も検討中だ。
 問い合わせはTEL045・891・7739、FAX045・894・2121(本郷台キリスト教会)。