[CSD]2002年8月18日《ヘッドライン》

[CSD]2002年8月18日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★モチーフは神の愛——韓国で社会現象まで引き起こした小説『カシコギ』趙 昌仁著
★被爆から57年目の広島——8・6キリスト者の集い
◎有事法「信仰制限」にキリスト教界からも抗議
◎教会を狙う詐欺にご用心——クリスチャン弁護士が警告
★<落穂抄>教師と生徒の絆・・・

 = 2 面 =
★強制連行の犠牲者を忘れない——英連邦戦没捕虜追悼礼拝の記録集刊行
★スーダン:内戦終結へ——民族自決、宗教の自由で基本合意
★スーダン:奴隷状態の市民数千人を解放——キリスト教国際連帯が救出
★バプテスト世界連盟総会——米国南部バプ連盟の分裂追認へ
★<世界の出来事フラッシュ>英国、モンゴル、米国
★<神のかたち>[15]デボラがイスラエルをさばいていた 記・稲垣緋紗子
★<論説>みことばを心に刻む——福音の風化を防ぐために 記・津村 春英
★あかし文学賞:キャンドルの灯火[15] 作・島田 裕子

 = 3 面 全面広告=
☆『VERBAL』~神のパズル——それは僕自身~
m—floのラッパーとして音楽活動しているVERBAL(バーバル)の書き下ろしエッセー&詩、ゴスペルシンガー小坂 忠との対談、10代の青年たちとのディスカッションを収録。アメリカの神学校で学ぶひとりのクリスチャンとしての誠実さと存在感が初めて語られる・・・。
発行:クリスチャン新聞 本体価格:1,000円

 = 4 面 =
★暗い記憶の陰に希望——NYに新たに日本語教会誕生
★公募:第21回 クリスチャン写真大賞

 = 5 面 =
★「イタコ」に見る旧約時代と現代日本の類似性——共立研究所「日本の文化」ツアー

 = 6 面 =
★生き残ったことに負い目——被爆体験語りつづける定信多紀子さん
★日野原重明氏が映画「JESUS」劇場公開記念で講演

 = 7 面 生活のページ=
★日系1世に老人ホームを——アルゼンチン宣教師・与那嶺ルイス・アルバートさんが呼びかけ
◎<北から南から>長崎:観光地図で「生きる力」を——長崎バプテスト教会100周年記念トラクト
★ロン・ケノリー 名古屋で熱く——息子たちとも共演
★<今月の試写室>「チョコレート」 記・高梨 大
★韓国・オンヌリ教会聖会セミナーに日本人参加者を募集

 = 8 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>退けられた道——主が「上から」語りかけて 記・山中 正雄
★<真っ向勝負>質問:環境にやさしい教会になるには 回答者:平林 佐知子
★<今週の本棚>『教会形成の喜び』佐藤 彰著(いのちのことば社、1200円)
★<今週の本棚>『ガラテヤ人への手紙』藤本 満著(インマヌエル綜合伝道団出版局、1800円)
★<今週の本棚>『こころのミネラル 聖書サクサク読解術』小形 真訓著(フォレストブックス、900円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

有事法「信仰制限」にキリスト教界からも抗議0208180103

衆議院有事法制特別委員会で7月24日、福田康夫官房長官が示した政府見解に対し、キリスト教界の各方面から抗議の声が上がっている。
 日本キリスト者平和の会は7月26日、「私たちキリスト者・宗教者は『信仰の自由の制限』を許さない!」と声明。政府見解が、思想・良心・信仰の自由は内心の自由にとどまる限り保障されるが、外部的行為が制約を受けることはあり得る、としたことについて、歴史上の覇権者が思想・良心・信仰の自由を抑圧し弾圧してきた「聖俗二元論」(内心では神に仕え、外部的には王に仕えよ)の詭弁であり「信者の実存を分離させつつ、権力に迎合させた悪知恵」と警告した。
 日本キリスト教協議会(NCC=鈴木伶子議長、大津健一総幹事)も同日抗議声明を発表。「思想・信仰の自由とは、人が何を考え、何を信じるか、何を願い、何を大事にするかという、人間の生き方の根本に関る事柄であり、その自由を侵すことは、人間の生き方を左右する基本的人権の侵害」「外部的行為が制約を受けても内心の自由は保障されるということはあり得ない」「教会、神社、仏閣などの宗教施設を自衛隊の作戦行動のために収用することは、それぞれの宗教が大事にしている平和や命を重んじる宗教儀式の場所を、戦いのための場所とすることであり、宗教本質を歪める」などと批判した。
 財団法人日本キリスト教婦人矯風会も7月30日、同様の問題点を指摘した抗議声明を出した。
 日本バプテスト連盟宣教研究所・靖国神社問題特別委員会は7月31日、抗議声明を発表。「日本国憲法は人権が国権に先立つことを明確に自覚して、思想、良心、信教の自由を無条件に認めている」として、福田発言は「憲法の基本原則への無知」と批判した。

教会を狙う詐欺にご用心−−クリスチャン弁護士が警告0208180104

「遺産を寄贈したいので、貴教会の銀行口座番号を教えてほしい」。アフリカからこのようなファックスを受け取り、信用して口座番号を教えた結果、手数料や弁護士料を支払うはめになってしまった、という教会はないだろうか。あるクリスチャンの弁護士は「最近私のところには、1か月に類似の問い合わせが2件あった。日本の教会をターゲットにしたこの手の巧妙な詐欺が増えている。主にナイジェリアや南アフリカからのファックスは要注意!」と警告を発している。
 手口は「あなたの教会が、最近召天したアフリカで最も成功したクリスチャン・ビジネスマンA氏の遺言書の寄贈リストに載っている。金額75万ドル(9千万円)を送金したいので貴教会の銀行口座番号をファックスで至急知らせてほしい」というようなもの。
 口座番号を教えると、「新外為法により、すべての外国送金額の5%を源泉課税として中央銀行に事前に収めなければ送金できないので、私どもの口座に至急送金して欲しい」などの依頼が来る。
 併せて中央銀行、一流の送金銀行、公認会計士など、公式のレターヘッド、銀行印、担当役員の署名入りのものが送られてくる。「一見して、全く問題ないと言ってしまいそうなほど、書類は完璧。だまされても不思議ではない」と同氏は語る。
 また「God bless you!(神の祝福があるように)」「We are praying for you(あなたのために祈ってます)」など、クリスチャン用語でやりとりをするため簡単に信用してしまいやすいとも。「恐らく相手はクリスチャンの心理をよく心得ているプロの詐欺集団」と同氏は言う。
 「今のところ、危ういところまで行ったがお金を取られたというケースは聞いていない。しかし、弁護士事務所に立て続けに相談が来るということはよっぽどのことで、表面化していないケースがいっぱいあるのではないか」と推測。「教会がそれに巻き込まれて失敗し、分裂などで揺れるのはゆゆしいこと。日本のクリスチャンは実直なだけにこういうことがあると『特別な神の恵み』と肯定的にとらえやすい。ぜひ、この手の巧妙な詐欺には気をつけてほしい」と注意を促している。

<北から南から>長崎:観光地図で「生きる力」を−−長崎バプテスト教会100周年記念トラクト02081

梶<北から南から><長崎バプテスト教会 創立100周年記念トラクト>< 観光地図で「生きる力」を今秋三浦光世さん、レーナさんの講演会も>
 異国情緒にあふれ いつも観光客でにぎわう、また被爆地として悲しみを背負い平和の尊さを訴え続ける長崎。その多くの遺産を用いて、全22ページの小冊子トラクト「HOPE長崎」が、今年で創立100周年を迎えたバプ連盟・長崎バプテスト教会(友納靖史牧師)によって作成された。
 特集「生きる力」はどこから? と表紙に書かれたトラクトは、まるで地域情報紙のよう。だからこそ違和感なく手に取りやすい。
 「生きる力」は、まさに現代のキーワードだ。文部科学省は、教育目標のひとつとして「生きる力」の育成を挙げている。「生きる力は、信仰から与えられるんだと言うことに気づいてほしい」と友納牧師は言う。
 内容も充実している。事故で首より下が麻痺した星野富弘さん(詩画作家)と作家の三浦綾子さんの対談(『銀色のあしあと』/いのちのことば社より抜粋)、そして、両腕がなく左足が右足の半分の長さで生まれてきたゴスペル歌手のレーナ・マリアさんの母親の手記(『ハッピーディズ』/小学館より抜粋)、そして、新聞記者のコラムや「キリスト教ひとくちメモ」「生きる力が湧いてくる励ましの言葉」がある。
 市内のプロテスタント教会だけではなく、カトリック教会の所在が、観光名所と一緒になった地図もある。そのため、「一度読んでも捨てられない」はず。
 7月には韓国からの伝道チームと教会員の手によって、1万部が配布され、60人から応答はがきが戻ってきた。8月4日の礼拝には、トラクトをきっかけに初めて教会に来た人もいる。
 「レーナさんの生きる力に感動した」「自分の生まれ育った長崎の新たな面の良さを再認識できました」「もう一度、神の存在を信じ神と共に人生を考えてみようかしらと思いました」などの声が戻ってきた。
 「HOPE長崎」を読んだ人が、気軽に教会に来ることができるように、同教会では多彩な創立100周年記念プログラムを計画している。
 10月25日にはレーナ・マリアさんのコンサート。11月12日から16日まで三浦綾子メモリアル文学展、11月2日の記念式典では、綾子さんの夫の光世さんが講演、11月3日に記念礼拝・感謝会を開催する。コンサート、講演会の問い合わせはTEL095・826・6935まで。ホームページは http://being-nagasaki.jp
◇  「HOPE長崎」は全国家庭文書伝道協会(EHC)の協力で作成された。サンプルがほしい人は300円分の切手を同封して、〒160-0016東京都新宿区信濃町6(いのちのことば社内EHC)まで。