[CSD]2002年9月8日《ヘッドライン》

[CSD]2002年9月8日《ヘッドライン》
 = 1面 =
◎腕で歩くボブ・ウィーランドさん9月に来日——各地で講演、マラソンにも参加
★シンポ「地方伝道を考える」:地方の無牧化進む——国内宣教師の派遣を
◎岡崎市斎場が仏式祭壇強要——司式の牧師、遺族らが抗議
★新連載<恵みのどんでん返し>ありのままを尊敬してくれて元気に 記・島 しず子
★<落穂抄>牧師に本音で迫る雑誌

 = 2 面 =
★新連載<教会がカルト化するとき>[1]良いものと悪いものを見分け危険を自分で判断するために 記・ウィリアム・ウッド
★軍政ミャンマーでも軍人伝道——民族紛争下で苦しむクリスチャン軍人
★<論説>「破れ口に立つ」祈り——国家朝餐祈祷会に期待する 記・中川 健一
★<詩>明るい墓地で 作・中山 直子
★<今週の本棚>『説教4』加藤常昭ほか著(説教塾、2300円)
★<今週の本棚>『人生街道五十三次』滝元 順著(プレイズ出版、800円)
★<今週の本棚>『ヤベツの祈り バイブルスタディ』(いのちのことば社、600円)

 = 3 面 全面広告=
☆太平洋放送協会(PBA)——21世紀の今、すべての人に福音を
http://www.pba-net.com
 = 4 面 全面広告=
☆世界食料デー(10月16日)
http://www.fhi.net/jifh/
 = 5 面 三浦綾子文学特集=
★「アーメン」とずっと言いたかった——人生の最期に病床洗礼受けた高野斗志美さん(三浦綾子記念文学館館長)
◎最後の大作『銃口』舞台化——戦時に逆戻りしそうな今だから
★三浦夫妻の生活エピソード——新刊『希望は失望に終わらず』(致知出版社、1500円)
★三浦綾子著作一覧

 = 6 面 関西だより=
★和歌山に新しい風を、キリスト教書店も開設——シオン宣教団・和歌山シオン教会新会堂を献堂
★ブライダルからの実——挙式前カウンセリング契機に信仰を持った吉田 千絵さん
★伝道のため喫茶店を使ってほしい——豊中市の信徒が店舗付き住宅を貸出し
★10月1日に世界食料デー協賛コンサート——NHKホールでゴスペル
★<牧師室訪問>横山 幹雄さん(内灘聖書教会牧師)
★祈りを通じて神に信頼する——一麦教会夏期聖会
★集会案内

 = 7 面 =
★闘病と開拓の伝道生涯渾身のライフワーク——故奥村修武牧師の講解説教集出版
★VIPクラブ初のチャリティコンサート——ボーマン氏も曲解説で福音語る
★<北から南から>栃木:日基教団・小山教会:1500人協賛募集で教会土地取得を——1口3万円ドリームキャンペーン
★牧師と礼拝者のためのセミナー——セレブレイト・ジーザス開催
★米国:大統領宣言の送信は宗教的な電子メール

 = 8 面 ゴスペルのページ=
★インタビュー:ゴスペルはうれしいっていう叫び——塩谷 達也さん
★なにわゴスペルフェスタ——神の贈り物は何か共に確かめよう
★NEW RELESE:「ファミリー・アフェア?」ヘゼカイア・ウォーカー&ザ・ラブフェローシップ・クワイア(ライフ・ミュージック、2200円)
★NEW RELESE:「O2=オーツー=」トーネイ(ライフ・ミュージック、2200円)
★新刊『ゴスペルってなんだ』(フォレストブックス、1429円)
★<北嶋和之のゴスペルトーク>Through God's Eyes
★<いまさら聞けないゴスペル用語>ハレルヤ
★コンサート・ワークショップ情報

“腕で歩く”ボブ・ウィーランドさん9月に来日−−各地で講演、マラソンにも参加0209080101

大陸横断できたのは、100%イエス様の力・・地雷で下半身を失いながら、アメリカ大陸を2本の腕で横断し、空前絶後の偉業を成し遂げた男。94年には「ピープル」誌に「過去20年にわたり脅威に値する10人のアメリカ人」のベスト6にランクされ、レーガン元米大統領からも「米国民に刺激と感動を与えた人」と賞賛を受けた。すでに日本テレビの番組「知ってるつもり?!」や『腕で歩く』(竹書房・本体千400円)などで紹介されているボブ・ウィーランドさんが、9月に東京で開催されるマラソン参加のため来日。ボブさんの講演会が教会などで行われる。  ボブさんのかつての夢は大リーグの選手になること。大学在学中ピッチャーとして活躍し、メジャーリーグ入りが決まっていた。同じころ、徴兵令状が届く。「1年後に帰国し、プロ野球でプレーする」つもりで69年、衛生兵としてベトナムへ。その数か月後、戦友を助けようとして地雷を踏み、下半身を失った。
 ボブさんは、その時の心境をこう語る。「学生の時、私の人生に神を迎え入れた。しかし3年も経つと次第に神への思いが薄れていき、幸福感も失われていた。そして死の縁に立ったいま、あの時の幸福感が蘇ってきた」(『腕で歩く』)
 帰国後、ボブさんはいろいろなものに挑戦。77年、全米パワーリフティング選手権大会に出場し、世界新記録を達成したが靴を履いてないという理由で失格。
 82年にはアメリカを腕で歩いて横断するためロサンゼルスを出発。3年8か月と6日かけて、ワシントンDCに到着した。その総歩数は490万16歩だった。
 来日の目的は「マラソンを通じてキリストの救いを伝えること」。きっかけは、ボブさんの姿を見て感動し励まされた、1人の日本人女性の熱意からだった。
 昨年9月ごろ、山本真美子さん(チョーズン・ピープル・ミニストリー宣教師)はボブさんのビデオと本に出会う。「同じ主を信じているのに、両足がない彼がこれだけのことをしている。『神にできないことはない』というすばらしい証しだった」
 ボブさんに感謝のカードを送ったところ、ボブさんから「日本のマラソンレースに参加したい」との返事が来た。参加は難航したが、15年前ボブさんと一緒にニューヨークマラソンを走ったことがある社団法人日本タートル協会の高柳正樹理事長から「ぜひ招待したい」との連絡が入り、第31回タートルマラソン全国大会兼第5回バリア・フリー・マラソンに参加することになった。来日を機に、南カリフォルニア・キリスト教教会連盟(大川道雄会長)推薦でいのちのことば社(多胡元喜会長)が窓口となり講演会も。「ノンクリスチャン、特に若者が簡単に彼を受け入れる。彼はどこでもイエスを伝えてしまう」と山本さんはボブさんの魅力を語る。
 ビデオも発売される。「『ミスター元気』ボブ・ウィーランド」(約20分、本体1980円)。ライフ・エンターテイメント(いのちのことば社/ライフ企画)から9月初めに発売の予定。
【おもな講演会】▽20日午後7時半から東京都台東区のフリースクール恵友学園で講演▽23日午後7時から東京・文京区の文京シビックセンターで開かれる「地雷撤去チャリティ・トークイベント『ボブ・ウィーランドと語ろう』」(インターナショナルVIPクラブ主催)に出演。インタビュアーは伝道者のアーサー・ホーランド氏。入場料2000円。全席自由  
 問い合わせはTEL03・3353・7440、いのちのことば社ライフ企画まで。

岡崎市斎場が仏式祭壇強要−−司式の牧師、遺族らが抗議0209080103

遺族らがキリスト教式で火葬前の別れを望んだにもかかわらず、斎場の市職員が仏式の祭具を強要する事件が愛知県岡崎市で起きた。遺族らは宗教差別だとして柴田紘一市長に抗議した。
 関係者の話によると、7月29日午後、岡崎市の市営斎場に同市内の同盟基督・愛宕山教会牧師、小笠原誉・朋子さん夫妻の長男航一ちゃん(生後1月)の葬儀を終えた一行が到着した際、斎場の市職員が焼香炉など仏式祭具を設置した前に遺体を安置するよう指図した。司式者の森脇章夫さん(同・川西聖書教会牧師)がキリスト教式であることを告げ移動式の仏式祭壇を移動するよう依頼したが職員は拒否し、祭壇前に遺体を安置するよう強要し続けた。
 森脇牧師はやむなく室内中央のストレッチャーの棺の周りに遺族を集め、キリスト教式の火葬前式を執り行ったが、まだ牧師の祈祷が終わらないうちに職員はストレッチャーに手を掛け、「次の組が到着したので移動して下さい」と大声で式の進行を中断。牧師の制止を無視してストレッチャーを押し、森脇牧師に衝突させた。森脇さんはその場で職員に抗議し、両親に謝罪するよう求めたが、この職員は高圧的な態度を改めることなく、謝罪の姿勢は見られなかったという。
 このため一行は市役所に赴き、市長秘書課長に「宗教差別であり市政の根幹にかかわる問題」だとして、憲法の宗教的人格権の侵害に対する市長の書面による謝罪と防止策などを要請した。柴田市長からは8月5日に「斎場職員の配慮の欠けた対応」に対するお詫びと、職員の指導を約束するファクスが届いた。
 森脇牧師は、斎場の改善を勝ち得たことを一応評価しつつ、同事件は信教の自由を定めた憲法20条、葬式の妨害を禁じた刑法188条違反だとして、斎場および全市職員に対する憲法理念の再教育などを求めていく構えだ。

最後の大作『銃口』舞台化−−戦時に逆戻りしそうな今だから0209080502

三浦綾子最後の大作『銃口』が舞台化され、9、10月東京で上演される。上演するのは秋田雨雀・土方与志記念「青年劇場」。これまで骨太の作品を上演してきた青年劇場の第82回公演だ。
 同舞台演出の堀口始さんは「今の時代があの時代(戦時)に逆戻りしそうだ。だからこそ今、この作品を上演したい」と静かに語る。堀口さんは戦時中、10歳ぐらいの少年だった。小学生時代は戦争は聖戦だと信じて疑わなかった。
 主人公、北森竜太役の船津基さんは「三浦さんは本の中で本当の意味での反省をしていると感じた。あの時代の人々は、そのような反省の声を挙げるべきなのでは。三浦さんの真の反省を表現したい」と話す。ストーリーは竜太を中心に描かれ、その成長と終戦後、再び教師に戻るかどうか苦悩する場面が見どころだ。
 竜太の恋人、中原芳子役の重野恵さんは「教師が感じた時代の中での苦しさ、子どもたちを愛すること、教育者とは何かを考え合いたい」という。
 製作スタッフの大屋寿朗さんは「小説ともテレビとも違う感激を見に来てほしい。そして語り合えれれば」と話す。
 同じ時代を生きた堀口さんは「フィクションだけど、フィクションじゃない」と語り、今の時代への警鐘を作品を通して鳴らす。
 【公演スケジュール】9月20日~29日新宿東口紀伊國屋ホール、10月1日府中の森芸術劇場ふるさとホール、2日吉祥寺前進座劇場、3日かめありリリオホール、チケットは一般4,700円、ユース(学生、20歳以下)2,500円(各税別)、チケット申し込みはTEL03・3352・7200、ホームページは http://www.seinengekijo.co.jp (写真撮影:蔵原輝人)
★伝道のため喫茶店を使ってほしい——豊中市の信徒が店舗付き住宅を貸出し=0209080603=
 「伝道のために喫茶店を使ってほしい」と語るのは、豊中市で喫茶店「ビアンカ」を経営する吉本朋美さん。「ビアンカ」は豊中市の住宅街、バス通りに面して立つ店舗付き住宅。1階が喫茶店で、2、3階が住宅。この建物は、吉本さんの自宅兼店舗が阪神大震災で半壊したため、1996年に建て替えたもの。建物は築6年とまだ新しく、状態もよい。
 新築にあたっては、将来、伝道の働きに用いたいという願いで聖書を土台に埋めた。当初、母親が喫茶店を継続して経営する予定だったが、突然の病で竣工を待たずに召天。朋美さんは急きょ会社を辞め、喫茶店経営を引き継いだ。
 朋美さんは4月から神学校で学びを始め、時間的・体力的にも独りで喫茶店を経営するのが困難になったことから、店舗を貸すことにしたもの。
 「伝道のためにという母のビジョンで建てた建物なので、その思いを生かしたい」と吉本さん。
 賃貸料は保証金200万円、賃料・月22万円。物件は阪急宝塚線・服部駅から徒歩12分、御堂筋線・江坂駅からバスで10分の豊中市小曽根。
 詳細問い合わせは、TEL06・6334・6032吉本まで。
★<北から南から>栃木:日基教団・小山教会:1500人協賛募集で教会土地取得を——1口3万円ドリームキャンペーン=0209080703=
 「1人3万円の募金で教会の土地取得を」と広く呼びかけるユニークな教会がある。栃木県小山市にある日本基督教団小山教会(竹花基成牧師)だ。「1500人ドリームキャンペーン」と名付けられたこの取り組みは、教会付属の乳児保育室「こひつじ園」の駐車場用地取得のアイデア。
 小山教会では教会堂の向かいの土地の約半分を、こひつじ園の駐車場として借りてきた。昨年秋に地主から「土地を売却したい」と申し出があり、「土地売却の際は、まず教会と交渉すること」という念書を交わしていた小山教会に話がきた。駐車場はこひつじ園にとって不可欠ながら、会堂建築の借財が残る今は手が出せない。
 竹花牧師や役員は「何とかならないか」と話し合いが続けたが結論は出ないまま。「祈って神の導きを求めよう」と2か月間祈ったが、よい知恵は出なかった。そこで現状を正直に地主に話すと、「土地購入を分割にしてもよい」と回答があった。
 これを教会では「神の深い配剤」ととらえ、具体的に行動を起こすことにした。普通の募金、献金では厳しいため、一口3万円で千500人で参加してもらうキャンペーンを考えついた。教会内外から多くの賛同人が趣意書に名を連ねる。
 教会員をはじめ関係者に提案したところ、大半の人から何らかのよい回答があり、神の計画だと確信。問題が起きないように、教会員にも丁寧に説明を繰り返し不安を取り除いた。小山教会は駐車場用地取得によって、保育施設や教会を会場に行っているアルコール依存症回復の集いなどの充実を目指している。
 竹花牧師は「このキャンペーンをぜひ成功させたい」と意気込みを語る。