[CSD]2002年12月8日《ヘッドライン》

[CSD]2002年12月8日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★北朝鮮打倒ではなく神の回復を——命がけで脱北者救出するNGOディレクター:チョン・キウォンさん
★北朝鮮拉致問題:横田早紀江さん3ヶ月ぶりに祈り会に参加
★福音主義神学会:「牧会」を神学——加藤常昭氏と対話
★米国:パウエル国防長官が保守派キリスト者を厳しく批判
★イラク:戦禍がイスラム教徒との緊張生み出す——キリスト者が懸念
★<恵みのどんでん返し>教職辞任後の「与生」で受けた試み 記・千綿一哉(日本バプテスト病院協力チャプレン)
★<落穂抄>伝道人生の後ろ姿

 = 2 面 =
★「聖学院教育憲章」を採択——教育基本法の理想実現をうたう
◎日本長老教会:関西に新中会新設し6中会に——聖書原理に立つ礼拝生活めざし「礼拝指針」制定
★イラク攻撃撤回を——宗教者ネットも要望
★<論説>迫害下のアジアの教会を覚えて——建設的な対話による解決を指向 記・油井 義昭
★<詩>「クリスマス」 中山 直子
★<今週の本棚>『種をまく人たち』泉田 明著(いのちのことば社、1300円) 評・中村 敏
★<今週の本棚>『聖霊について教えてください 下』チャック・スミス著(プリズム社、1200円)
★<今週の本棚>『二人の赤ちゃんイエスさま』ジーン・ジェツェン著・リラ・ローズ・ケネディ絵(さんよう出版社、1143円)
<情報クリップ>催し情報ほか

 = 3 面 =
★日本福音主義神学会における牧会——全国研究会議講演会から

 = 4 面 全面広告=
☆(財)日本聖書協会 「世界聖書日曜日」(12月8日)
http://www.bible.or.jp
 = 5 面 特集・教会形成を考える=
★KDK開拓伝道セミナー:実を結ぶ開拓伝道と教会づくり——節々の助け必要
★燃え尽きを経て再び開拓伝道へ——キリスト福音の群・盛岡チャペル
★教会全体で学生伝道——日本長老教会・千葉みどり台教会
◎教職者に「福音」語るCPMカンファレンス——福音で心休め再出発
★<書籍>『バルナバのように人を育てる』福田充男著(いのちのことば社、800円)

 = 6 面 =
◎冤罪事件にあい神様に会えた——メルボルン事件帰国の4人 支援続けた日本長老教会に謝意
☆クリスマス関連イベント情報

 = 7 面 =
★祈り聞かれず神恨む——殉教者(朱基徹)の息子、放蕩10年から帰還
★那須高原ハウス・オブ・レスト:ビジョンの原点はクリスチャン村づくり——ペンション伝道一筋に20年
★救世軍・ブース記念病院新本館落成——ホスピス棟も設置、質向上で「仕える愛」
★十字架Tシャツ着てフルマラソン完走
★光のミッション:東京・渋谷のライブハウスで第1回チャリティコンサート開催
★<CDの時間>「NEW LIFE Forever」NEW LIFE(ライフ・ミュージック、1800円)

 = 8 面 家族のページ=
★子どもに支えられた牧会——81歳現役・原登牧師まだまだ語る
★神様は本当にいるよー——お年寄りが集まるホッとスペース中原
★<家族診断>[4]わかろうとするな。協力しあおうとせよ 記・碓井 真史
★<魂の健康を目指して>[3]虐げる・・・ということ知ってた? 記・矢野 悦子
★<うちのオカン>我が母親エピソード 記・内越 努

 = ?・? 面 カラー特集=
★今こそ全人格的な愛の介護——日本キングス・ガーデン連合


日本長老教会:関西に新中会新設し6中会に−−聖書原理に立つ礼拝生活めざし「礼拝指針」制定021208

日本長老教会第11回大会会議が11月21、22日に東京・代々木で開催され、議長に中台孝雄氏、山崎俊彦氏(副)、書記に阿部大氏、横田俊樹氏(副)、財務・足立元彦氏、総務・佐野耕一氏ら大会役員を選出した。
 これまで関東、中部、関西、四国に5つの中会を組織し伝道してきたが、今大会で中部中会を再編し新たに西部中会の設立を承認した。新設の西部中会は大阪の交野キリスト教会、播磨町キリスト教会、堺キリスト教会と池戸キリスト教会(香川)、鳴門キリスト教会(徳島)の5教会で構成され、中会会議や委員会などの宣教活動と親睦が促進される。新中会の設立式は来年1月13日に行なわれる予定で、これまでの関東4中会(武蔵・東京・神奈川・東関東)と中部中会(愛知、三重、石川地域)に加え6中会になる。
 聖書に従い喜びに満ちた礼拝生活を整え、聖書からの原理的なものを適用して、今の時代に求められるものをつくることを目指し、1999年より教会との意見交換を積み重ねてきた「日本長老教会礼拝指針」が承認され、憲法に加えられる。また、97年に採択された「日本長老教会『戦争に関する公式見解』」の英訳が承認された。同公式見解は、「ウェストミンスター信仰告白23章と日本国憲法の平和主義との関係」を解明するために作成されたもので、海外の教会からも英訳文の発行が望まれていた。
 運営面では、大会からの正式派遣宣教師はまだ起こされていないが、長老教会の諸教会から派遣されている宣教師の緊急時に対応する目的で「宣教師緊急援助基金」を設置し、教師育成の神学的水準を視野に置いた「神学校認定規準」の設定などを承認。なお、外国教会との交流では、米国の正統長老教会(The Orthodox Presbyterian Church)と正式交流することが決まった。

教職者に「福音」語るCPMカンファレンス−−福音で心休め再出発0212080504

「福音は、まだ知らない人のためにあるだけではなく、私たち(クリスチャン)のものでもある」——11月12日から15日まで、静岡県・富士箱根ランドで開催された開拓伝道カンファレンス(CPI=JEMA主催、ジョン・メインディレクター)では、集った宣教師や牧師など、伝道者として働く約470人(子どもを含めて約570人)に「福音」のメッセージが届けられた。
 CPIは「教会増殖ムーブメントに従事する指導者たちの傍らに立って助けることを通して、神の国の前進に貢献すること」をビジョンに掲げ、94年から年に一度開催されている。
 日本で教会を生み出すためのビジョンを語り合う。また、疲れ果て、弱くなり、人間関係もうまくいっていないことを認めながら、本当に見失ってはいけない「福音」を再発見し、リラックスした雰囲気のなかで、泣きながら祈り合う参加者の姿もあった。
 初年度は、27人の宣教師が参加。それから10年も経ず、今回は日本人140人を含めて約470人も参加するようになった。そこには、方法論だけを提供するのではなく、「働き人の心を一番大切にしている」という主催者の姿勢が挙げられる。
 初年度から主講師として参加しているスティーブン・チルダー氏(米国改革派神学校教授、米国教会開拓センター講師)は、日本で宣教の働きに従事する伝道者らに福音の原点を語り続けた。「一生懸命やれば、自分の努力で神様は祝福してくれると考えていないか」「自分の努力できよくなろうとしていることが偶像だ」「キリスト者の生活における最大の問題は、福音を信じていないことである」「あなたの働きではなく、あなたが神の子とされたことを喜びなさい」と。
 今年のプログラムの特色は、若者伝道を視野に入れ、「ふつうの日本人と若者とでは価値観が違う」との主催者の意図から、宣教学者で文脈化研究の第一人者であるポール・ヒーバート氏を招いたこと。
 4日間にわたって学ぶトレーニング・トラックでは「チャーチ・プランティングの基礎」「実生活における福音伝道とミニストリー」「福音伝道を中心とする教会」「福音のコンテクスチャライジング」「目的を推進する教会を設置する方法」「指導者として神の方法」「青年伝道の戦略」の中から、参加者が必要に応じて選択でき、また40以上の分科会で学びを深めた。
 「忙しさの中で福音を体験せずに、視野が狭くなっていることに気付きました」「日本に来ている宣教師が、こんなにも一生懸命になって、福音のために何をしなくてはならないかを考えている。そこで一致して、問題を分かち合えることがよかった。ここで話されたことが、実践されていくことがこれからの課題だと思う」と参加者は感想を述べた。

冤罪事件にあい神様に会えた−−メルボルン事件帰国の4人 支援続けた日本長老教会に謝意02120806

オーストラリア旅行中の日本人5人が92年に麻薬密輸容疑で逮捕、有罪判決を受け、服役中の刑務所の中で無実を訴えていた「メルボルン事件」で、仮釈放され帰国した勝野正治さん(53)、勝野光男さん(46)、浅見喜一郎さん(70)、本多千香さん(46)の4人が、11月22日に東京・代々木で行われた日本長老教会第11回大会会議に出席。これまで支援し続けてきた人たちの前で感謝のあいさつをした。4人のうち、ただ一人の女性本多さんは18日に帰国したばかり。刑務所で神を信じるまでの経緯を生々しく語った。  メルボルン事件と日本長老教会とのかかわりは深い。日本長老教会へ宣教師として派遣されていたスティーブ・ヤング牧師が、メルボルン日本人教会に赴任。日本語が話せたヤング氏が定期的に刑務所に訪問し、勝野さんたちの無実を確信したことから支援活動が始まった。日本でもジャーナリストの浜名純さんと菅野和憲さん、日本長老教会牧師の廣橋嘉信さん(現・海浜幕張めぐみ伝道所牧師)が発起人となり「メルボルン事件日本支援基金」が設置され、支援者の輪が広がっていった。長老教会の牧師たちも頻繁にオーストラリアの刑務所に訪れ、勝野さんたちに福音を伝えた。
 正治さんら男性3人は11月7日に帰国。その後、4年前に抹消されていた住民票を復活させる手続きを取った。真新しい健康保険証を取り出しながら「これでやっと日本人に戻れた気がします」と正治さんは笑顔で語った。千香さんは最新の携帯電話を握り「姉に買ってもらいました。まだ使い方に慣れていません」と明るい表情を見せた。
 会議の中で、浅見さんは、「いろいろとお世話になりました。無事帰ってきました」と元気にあいさつ。光男さんは「事件はまだ解明されていませんが戦っていきます。神様がこの事件を通し、信仰を与えて下さったことに感謝します」と述べた。千香さんは、「事件直後から多くの方が面会してくださりありがとうございました。刑務所の中で日本人は私だけでしたので面会がある日を楽しみに待っていました。1年後に神様を信じ、日本にいたころの自分を振り返り、神様に悔いて謝り赦していただきました。無実がはれないまま帰国しましたが、無実を神様に明らかにしてもらうため頑張りたい」と声を詰まらせた。
 正治さんは「大変な苦難の中をくぐりましたが、今振り返ってみると、もしこの拘留がなければ真の神、主イエス・キリストにお会いすることができただろうかと思います。拘留中も主の公同の教会の家族として迎えられた喜びが心の支えになりました。事件は神が最善の時に最上の方法で解決して下さると確信しています」と力強く語った。
 会場では、支援活動を続けてきた牧師と勝野さんたちが涙ながらに抱き合う場面もあった。