[CSD]2004年2月1日《ヘッドライン》

[CSD]2004年2月1日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★阪神淡路大震災から9年:「悲しいんです、お父様」それに応えた神——息子を亡くした小島十二牧師語
★イラン地震:心配される心の問題——子どもらに学用品を
◎緊急拉致問題特別委員会の設置を祈る横田早紀江さん
★タジキスタン:北部で祈祷会中の牧師射殺される
★パキスタン:カラチでキリスト教聖書協会爆破される
★<恵みのどんでん返し>献金でメシを食うということ 記・植竹 利侑
★<落穂抄>基本は「あいさつ」すること

 = 2 面 =
★卒業式にピースリボン付けたら「職務専念義務違反」?——公立小教員「表現の自由」求め提訴
◎イラク:国外退去するキリスト者——シーア派からの迫害強まる
★ベニー・ヒン氏7年ぶりに来日——名古屋で初の聖会
★<論説>住基ネットワーク——痛みと喜びを分かち合うために 記・津村 春英
★<今週の本棚>『生きること学ぶこと』工藤信夫著(いのちのことば社、1,200円) 評・斎藤恵理
★<今週の本棚>『R.A.トーレー 聖霊』ランス・ワベルズ著(いのちのことば社、500円)
★<今週の本棚>『これからの日本の教会の伝道』加藤常昭著(日本キリスト教団出版局、950円)
<情報クリップ>催し情報ほか

 = 3 面 =
★断食祈祷聖会2004:「もっと救われる民を」——有志が新宿をプレイヤーウォーキング

 = 4 面 関西だより=
★阪神淡路大震災から9年:本当の心の復興とは——夙川聖書教会での祈念早朝礼拝
◎涙で希望の歌、みんなで合唱——第9回阪神大震災メモリアル集会
★韓国から音楽から来日し賛美伝道コンサート——2月3日に「イエス様の弟子たち」
★関西のクリスマス傾向——ハートフル、本物がキー

 = 5 面 =
★阪神淡路大震災から9年:「復興に終わりはない」——阪神地区の牧師に聞く
★それぞれの震災9年:故郷の賛美歌が思い出された——ヒュー・ブラウン宣教師
★それぞれの震災9年:弟の死、私に生きる意味与えた——ゴスペルシンガー・森 祐理さん

 = 6 面 全面広告=
☆月刊「百万人の福音」4月号からリニューアル
5つの新連載スタート
・北国に燃えて 長野政雄の愛と死<実録・塩狩峠> 記・中島哲幸
・介護リビングは花ざかり おセイさん、泣いて笑って、また、あした 記・俣木聖子
・よりよい夫婦関係を築くための知恵「結婚!のるか、そるか?」 ジョナサン・ウィルソン&みなみななみ
・MARREが答えるQ&A「なんで?どうして?キリスト教」 記・石井希尚
・コ・コ・ロ・ヒ・ラ・ケ「絵本のとびら」 記・徳永 大
↓最新号の内容紹介はここをクリック↓
http://www.csd-news.gospeljapan.com/hyaku/
 = 7 面 =
★「栄養たっぷりカレー召し上がれ——千葉駅前で路傍生活者らに炊き出し「サマリヤ人の会」
★祈って当選した市長が「選挙違反」で失脚なぜ?——姉妹都市の狭山で心境を証する金東鎮さん
★マスタードシードコンサートを2月に開催——オリジナル曲などの発表の場に
★米国牛BSEの影響で、クリスチャン店長も試練に
★<召天>松村 司氏(ホーリネス・板橋教会名誉牧師、93歳)
★<今月の試写室>「25時」グラウンドゼロと男の喪失感重なる 評・高梨 大

 = 8 面 チャ・チャ・チャーチ=
★「…っぽくないね」、ギャップ——東京/アッセンブリー・GAP
★イブ礼拝がテレビ中継——北海道/アッセンブリー・神居キリスト教会
★「おしん」の町で伝道——山形/COG・大江町キリスト教会
★<もりべぇのへぇ~>「牧師になった新撰組隊員」の話 記・守部 喜雅
★<今月の買いどき>壁掛け『十字架、最後の晩餐』(いのちのことば社CR企画、1,600円)
★<いいもんみっけ>新来者の居場所作り

緊急拉致問題特別委員会の設置を祈る横田早紀江さん0402010103

 昨年末、北朝鮮側が平沢勝栄衆議院議員に拉致被害者の家族の帰国問題に関し、「拉致被害5人が迎えに来たら帰す」と打診。また、1月、アメリカ人訪朝団に対し、家族の全員の出国に応じると北朝鮮高官が伝えたとも報じられている。
 そのような中、1月15日に東京新宿区のいのちのことば社本社で開かれた「横田さんを囲む祈り会」で、拉致被害者横田めぐみさんの母早紀江さん(JECA・中野島キリスト教会員)は、「家族会の中でも、家族が戻ってきた人とそうでない人と立場は異なるが、ひとつになって政府間交渉をしていけるように、また、緊急拉致問題特別委員会が設置されるように」など祈りを要請した。

イラク:国外退去するキリスト者−−シーア派からの迫害強まる0402010202

 バグダッドで、イラクの復興援助活動をしている日本緊急援助隊代表のケン・ジョセフさんからのEメールによると、1月18日の朝、バグダッド市内の教会でジョセフさんらが日曜礼拝の準備をしていると、会堂の外で爆発音があり、会堂の窓ガラスが割れるなどの被害があった。同じ建物内に子どもたちがいて、おびえた様子だったが、けが人はいないという。会堂近くの米英の暫定占領当局(CPA)事務所を狙ったものと見られている。
 ジョセフさんの祖父は、イラクでは少数派のアッシリア人クリスチャンで、20世紀初頭、迫害を受けてアメリカに移住。ジョセフさんはアメリカ国籍だが、今もイラク国内に残るアッシリア人の親せきや、イラク国内のクリスチャンらの今後が常に気になる。というのも、フセイン政権崩壊後のイラクでは、主にシーア派のイスラム教徒の勢力が強まり、アッシリア人、カルデア人、アルメニア人クリスチャンらへの迫害が起こってきているからだ。
 昨年のクリスマスには教会がイスラム教徒によって爆破されたり、一部の教会ではクリスマスの行事を繰り上げて行い、イスラム教徒からの攻撃を避けるなどした。
 このような状況の中、イラク国外に脱出するクリスチャンも増えてきているという。その脱出先は近隣国のシリアやレバノンのみならず、アジアの広い地域におよんでいる。あるイラク人クリスチャンらは、ネパールの首都カトマンズに身を寄せていることが、当地からの情報で分かった。
 フセイン政権下では、クリスチャンにも発言力があり、事実、アジズ副首相はカルデア・カトリック教会に属するクリスチャンだった。しかし、現在はクリスチャンらが自由に言いたいことが言えない雰囲気が強まり、苦境に追いやられているという。 現地でのジョセフさんらの活動の様子は、ホームページhttp://www.Assyrianchristians.com/見ることができる。

涙で希望の歌、みんなで合唱−−第9回阪神大震災メモリアル集会0402010402

 第9回阪神大震災メモリアル集会(兵庫県南部クリスチャン連合主催)が1月17日午後1時から神戸市長田区のオープン・バイブル神戸キリスト栄光教会を会場にして開催された。前夜からの雪のために足元が心配されたが、約350人の参加者で礼拝堂のロビーにまであふれる盛況だった。
 伝道番組『ハーベストタイム』の司会者で、震災のために神戸から京都に転居を余儀なくされたヨアンナ・スィラバンさんの司会進行で集会が始まった。同大会長で94歳、現役最高齢牧師、大嶋常冶夫妻があいさつに立ち、同メモリアル集会の意義とここまで継続して開催できたことの感謝を述べた。同メモリアル集会の意義は被災者たちへの慰め、慰霊、復興への希望の光となること。そしてキリストへの出会いこそ真の復興であることを訴えることにある。会場には牧師で兵庫3区選出の衆議院議員の土肥隆一氏も激励をした。「国家や政治が及ばない手の届かないところがあるが、同集会は心のケアというもっとも重要な働きをしている。今年で9年目を迎えることとなるが、いまだに復興のなし得ない方々も大勢おられる、この集会の持つ意義は大きい」と語った。
 集会は関西クリスチャン・アート・ネットワークの若手クリスチャンアーチストによるマリンバ、フルート、ピアノによる演奏の中で、会場内の背景のスクリーンに当時のビデオ映像を映しながら、「ふるさと」をはじめ童謡、賛美、イスラエル関連の演奏がメドレーで奏でられた。
 会場では当時を思い出した人々がハンカチを目に当て、目を閉じながら演奏に聞き入っていた。またタンバリンチームのあでやかなコスチュームで身を包んだ女性たちが、賛美に合わせながらタンバリンで踊る姿は参加者に鮮烈な印象を与えた。関西を中心に活躍している40人のゴスペルクワイヤーが、壇上を埋め尽くし若さと情熱を爆発させた。
 ゴスペルシンガー森祐理さんは同大会設立当初から奉仕し、今年で9回目を迎えるが、いつも新鮮な思いで同集会の賛美の奉仕をしている。最愛の弟の渉さんを震災で失った悲しみを胸に抱きながらの賛美は会衆を引き込み、その証しは会衆を励まし、希望を与えた。森さんは「震災以来この集会が毎年新しい出発となり、同集会で新しい1年の奉仕のエネルギーをいただいている」と証しした。森さんの歌う「しあわせ運べるように」は神戸の復興と癒しと希望を歌ったものだが、震災に会った人々はすべて涙なしでは歌えない曲となっている。フィナーレでは出演者一同が壇上に上がり手をつなぎ、会衆も手を取り合ってこの「しあわせ運べるように」を涙を流しながら歌った。
 メッセージにはアイルランド紛争の英国側の元テロリストだったヒュー・ブラウン宣教師が立た。ブラウン氏は自身の震災の出来事を通して、試練をもとに、神はすべてのことを益にしてくださること、苦しみの中にいても、決して神様は私たちを見捨ててはいないこと、試練とともに逃れる道を備えられる神様だから、どんな時にも信仰と希望を捨てないで前向きに生きることの大切さを会衆に訴えた。
 同阪神大震災メモリアル集会は、来年で10年目を向かえ節目に当たることでもあり、同大会事務局は神戸市最大のホール、神戸国際会館の神戸国際ホール(2千人収容)を借りることを既に決定。この10年目を最終のメモリアル集会とし、1年をかけて準備をしていく方向だ。日程も1月15日と決定している。
  (記・菅原亘=オープン・バイブル・神戸キリスト栄光教会牧師)