[CSD]2005年9月25日号ヘッドライン

[CSD]2005年9月25日号ヘッドライン
 = 1面 =
★「美しい世界」つくりたい——愛知万博で世界の飢餓訴える  = 2 面 ニュース=
◎四国でシンポ「地方伝道を考える」——冠婚葬祭で教会の存在意義を
★日本は「明治回帰」やめる——9・1集会で鄭敬謨氏、司馬史観を痛烈批判
★米・ハリケーン被害:被災地への航空券提供——ボランティアを募集中
★<落ち穂>風変わりな本との出会いを演出する書店  = 3 面 ニュース・ルポ=
★来年5月に首都圏キリスト教大会——94年以来12年ぶり開催へ
★<連載ルポ>本郷台キリスト教会の給食ミニストリー[2]おばあちゃんとおしゃべ
★<教界ニュース>インド福音同盟:ダリート襲撃に非難抗議声明
★<教界ニュース>日基教団西東京教区:戦後60年で平和集会  = 4 面 ビジネスパーソン=
★創立者の信仰に基づく教育が原点——永田 晨さん[上]([学]自由学園理事長
★<ミッションと起業>[上]相馬愛蔵・黒光([株]中村屋創業者) 記・塩入 隆  = 5 面 牧会=
★<心の対話>「児童虐待」について考える[3] 記・山中 正雄
★<オピニオン>人の必要ではなく、聖書のみを土台に 記・波多 康
★<恵みのどんでん返し>砂漠に水がわいた! 記・溝口 捷支  = 6・7 面 放送伝道=
★子ども向け番組も放送中——「ふくいんのなみ」リスナーキャンプ30回目 CRCメディア・ミニストリー
★音楽も信仰もきっかけはラジオ——佐々木冬彦さん(ハープ奏者)
★時代に語りかけていく番組づくりを——中川健一さん(ハーベスト・タイム・ミニストリーズ)
★反響は全国から——放送開始から4年の「ゴスペル・ジェレネーション」  = 8 面 健康・リフレッシュ特集=
★関節痛に効いたツボ——25年間追い続ける治療法 記・藤川 直孝
★痔を治す——1人で悩んでいませんか? 記・井上 浩郷
★夏の疲れを取る方法 記・野口 正彦  = 9 面 全面広告=
★テーマパークの発想で聖書の世界を立体的に——日本聖書協会が『パノラマバイブル』出版  = 10 面 世界=
★<宣教まっただ中>台湾発[1]貧困、家庭問題が急増 記・丸山 陽子
◎断食月に合わせて「ムスリムのための30日の祈り」——ガイドブックを無償提供
★バチカン:教皇、テロとの戦いでイスラムと協力すべき——独の指導者との階段で言及  = 11 面 教会学校=
★<「成長」攻略法>最初は弱かった「信仰の父」アブラハム 記・中台 孝雄
★<CS分級>ボードゲームを作ってみよう 記・石橋 えり子  = 12 面 神学・社会=
★<講演>平和主義と教会の社会的責任[下]積極的平和作りと「教会が教会となる」こと 記・藤原淳賀
★<書評>『泣きながら夜を過ごす人にも』冨永 國比古著(キリスト新聞社、1500円)評・水谷 潔  = 13 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報、放送伝道ハイライトほか
★SHOP:ゴスペルショップ「オアシス仙台店」(Tel.022-223-1458)
★BOOK:『流れる風の声』小宮山 賜夫著(いのちのことば社、1260円)
★BOOK:『アメイジング・グレイス』村田 美奈子著(原書房、1890円)  = 14 面 教会=
★<ちゃちゃチャーチ>教会にある駄菓子屋さん——バプ連盟・宮崎丸山町キリスト教会
★<奉仕する恵み>多彩な楽器で賛美をリード 屋良 直正さん(美浜クライストチャーチ)  = 15 面 家庭・あかし=
◎科学物質過敏症の勉強と啓発を——教会に集う人の健康に配慮を呼びかけ
★東京アーツフォーラム年間最優秀賞にアンドレ・クラウチさん受賞
★バイブル・アンド・アートミニストリーズが創立10周年記念美術展開催
★<お母さんのための絵本のたび>[3]人が生まれてくるわけ 記・澤谷 由美子  = 16 面 ひと=
★菅谷 実さん(慶應義塾大学教授)——日本発 デジタルコンテンツ情報発信を

◎四国でシンポ「地方伝道を考える」−−冠婚葬祭で教会の存在意義を0509250201

 地方教会の沈滞化を憂慮し、その振興を図る道を探ろうというシンポジウム「地方伝道を考える」が8月22、23日、香川県国分寺町で開かれ、四国4県の牧師ら30人が参加した。地方の教会が沈滞すれば日本の宣教全体が沈滞化すると危機感をもった北関東神学研修センター(山口勝政所長)が、00年から毎年8月に開催しているもの。当初は茨城県で開いてきたが、昨年の仙台に続き、今年初めて四国で開催。00年の第4回日本伝道会議と連動し、地域レベルで宣教の課題を話し合おうと形成された「21世紀フォーラム西日本宣教委員会」と共に主催した。
 
 全体講演で斎藤篤美氏(同盟基督・衣笠中央教会牧師)は、日本社会とキリスト教宣教の歴史と変化を概括し、従来の地方を支えていた日本の伝統的文化(イエ・ムラ)はここ10年、20年の間に大きく変わると予想。その中で「キリスト教は死生観、価値観、人間観を提供し得る。出生から墓場までトータルなシナリオを提供することがこれからの伝道の課題であり、チャンスだ」として、冠婚葬祭、特に葬儀観において地方の壁がくずれ始めている、と指摘した。
 「教会は死ぬこと・葬儀をこう考えている、ということを提供する時代になってきている。出生・結婚・葬儀など通過儀礼の意味づけを含めた伝道で、教会の存在意義が出てくる。地域のニーズにどう教会が応えるか、ここ10年、20年の内にプランニングする時代に入ってくる」との見通しを述べ、問題はそれまでに教会・伝道者が倒れないようにということだと指摘。そのためには「従来の教団(のシステム)では考えられない」としてタテ型からヨコ型へ転換の必要を強調し、「地域の実情を知っているのは地域の教会。だが、プランニングは1教会では無理。ヨコの線で協力し合えないか」と提言した。
 また、「異教社会の中における生産拠点としての農村に唯一神・創造神を日本人の目線に合う仕方で提供する」ことを提唱。「外国の宗教ではなく、あなたの宗教なのだと置き換える作業。大衆化していくには、お祭り的な要素も必要。教会になかなか人が来ないのなら、牧師が地域社会に飛び込んでいってコミュニケーションの場を築けないか。例えば、結婚難に悩む男性を集めて魅力的な男性像について教えるなど、教会ができることはいろいろある」と具体案も示した。
 分科会では?地域への浸透?地方における神学教育の問題?地方教会に遣わされての苦闘?みことばによる教会形成?地方教会の女性伝道者?宣教師から牧師への橋渡しにかかわる問題?地方教会における後継者問題について、四国の牧師たちが発題しグループごとに討論。シンポジウムではそれぞれの発題者が発表した。(10月9日号に続報)     【根田祥一】
 

◎断食月に合わせて「ムスリムのための30日の祈り」−−ガイドブックを無償提供0509251002

 毎年、「イスラムのラマダン(断食)の時期に合わせて、ムスリム(イスラム教徒)のために祈ろう」と、発行されている祈りのガイドブック「ムスリムのための30日の祈り」(写真)が今年も完成。日本語版を翻訳しているユース・ウィズ・ア・ミッション(YWAM)アジアンセンター大阪では、自由献金を募りながら、無償でガイドブックを提供している。
 今年のラマダンは、10月5日から11月3日。イスラムの信仰を理解するための資料や、ムスリムの人口が多い国の状況などを掲載している。
 アジアンセンター大阪スタッフの新崎あゆみさんは、「今回は、ムスリムからクリスチャンになった人々の救いの証しが多く載せられています。証しを通してこれまでのムスリムの救いのための祈りが、届けられていることを実感します。迫害の厳しい国や地域のムスリムに福音が伝えられ、救われていくことだけでなく、信じ救われた後の信仰生活が守られるように、また彼らを導く指導者が育てられていくように祈ることが必要です。迫害下にある教会や改宗者の真の隣人となって祈る人々が起こされることを願っています」と語る。
 ガイドブックについての問い合わせ=アジアンセンター大阪、Tel.06・6322・5250、Eメール=asian_center@hotmail.com
 

◎化学物質過敏症の勉強と啓発を−−教会に集う人の健康に配慮を呼びかけ0509251501

 暮らしの中のあらゆるものに含まれる化学物質に反応し、気分が悪くなったり呼吸が苦しくなったりと、さまざまな症状が出る化学物質過敏症。新建材の化学物質が原因のシックハウス症候群がよく知られているが、建材だけではなく、食品や化粧品の添加物や香料、合成洗剤や芳香剤等、現代の生活では当たり前になっている物にも反応して発作が起こる。
 金春流太鼓方の上田悟さんの妻めぐみさんも化学物質過敏症に苦しむ1人。この病気への理解を広めたいと、上田さんの発案で勉強と啓発のための集会を、8月21日堺市のチャペル・こひつじ(鷹取裕成牧師)で開いた。
 講師は和歌山を拠点に化学物質過敏症相談カウンセラーをしている道本みどりさん(日基教団・和歌山教会員)。自身の罹患体験談や全国の相談者の声を紹介しながら、病気への理解を促した。
 この病気は個々人の化学物質の許容レベルを超えたときに突然発症する。現代の暮らしでは、誰でもが予備軍であると言えるが、めぐみさんも道本さんも周囲や教会の無理解によってつらい思いを体験している。多くの人の集まる教会は、トイレの芳香剤など常備品にも注意を払う必要がある。献堂を予定している教会は集う人々の健康に配慮が必要だという。上田さんは「ぜひ全国の教会にこの病気について知ってもらいたい」と語った。
【藤原富子】