[CSD]2009年7月5日号《ヘッドライン》

[CSD]2009年7月5日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎エリヤ会(日本変革プロジェクト推進協議会)が6年間の活動報告資料集を出版
★アジア最大のゴミ山の下で生きる人たち——フィリピンのジュリアス牧師が現状を来日講演

 = 2 面 ニュース =
★ハンセン病差別は消えたか?——元患者の名誉毀損が課題
★「北米アングリカン教会」創設——米聖公会離脱グループ10万人が新組織
★ホーリネス弾圧記念聖会——カトリック平林冬樹司祭を講師に、殉教者に注目
★米国:米改革派教会が「ベルハル告白」採択
★日本YWCA:改憲へのシナリオ強権的推進に抗議
★<落ち穂>伝道劇団の教会定期公演

 = 3 面 教界ニュース =
★日本教会史の検証<後編>キリシタン禁令とプロテスタント100——ベッテルハイムから敗戦まで 山口陽一氏の講演から
★シンポ「地方伝道を考える」10年——離島を視野に佐渡で初開催
★検証:「ピースリボン」裁判から何を学ぶか——教師は1人のために働くな?
★<オピニオン>宣教150周年と地域伝道 記・杉本 玲子

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★<書籍>『そう考えると楽ですね』——松下幸之助との日々を綴る 岩井 虔著(PHP、1,260円税込)
★<ピンチはチャンス>[4]銀行経営に大きな影響与えたBIS規制 記・篠 松二郎

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★第5回 日本伝道会議の論点[6]地方伝道——格差を克服する具体策提言
★イスラエル:「メナヒム」名の古代の遺物を発掘
★<精神障害と教会>[54]ためらい——「人として大切」の実感が要  記・向谷地 生良

 = 6・7 面 韓国特集=
★日・韓カップルに主の備えあり——在韓日本人めぐみチャペルで愛の業
◎進む歴史的和解と霊的一致——2009CBS韓・日宣教プロジェクト
☆<社告>クリスチャン新聞ソウル支局開設記念「日・韓宣教セミナー/宣教大会」

 = 8 面 関西だより=
★ろう者に福音と希望を——DMI国際ろう者支援会 韓国拠点に25か国へ拡大
★09なにわゴスペルフェスタ:生きるすばらしさを体験
★イベント情報

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★CD:「冬の青い空」ピアノ/歌 Taro Kaji(Taro Kajiミュージックミニストリー、1,000円税込)
★BOOK:『ハッピーレター』矢田幹太著(グローリーブックス、399円税込)
★BOOK:『山上の説教』D・M・ロイドジョンズ著(いのちのことば社、7,980円税込)
★REVIEW:『キリスト教倫理』泉田 昭著(いのちのことば社、3,780円税込)評・水谷 潔

 = 10 面 視覚障がい者特集=
★障がい有無なく情報が入る時代に——パソコンが牧会の杖

 = 11 面 クリスチャンライフ =
◎「聞く」クリスチャン新聞——日本基督教団真駒内教会朗読ボランティア
★ホンコン:「天安門事件被害者は殉教者」と陳日君引退司教
★<痛みに中に生きる>[21]子育て編 泣く赤ちゃん、どうしたらいいの?

 = 12 面 ひと=
★(掲載不許可のため削除)

◎エリヤ会(日本変革プロジェクト推進協議会)が6年間の活動報告資料集を出版=0907050101

 宣教師・牧師・クリスチャンビジネスマンが対等な立場で、「クリスチャン人口1%」の壁を破る変革を求めて研究、調査、討議を重ねてきた有志グループ「エリヤ会」が、約6年にわたるその活動の報告を1冊にまとめて出版した。『エリヤのように』(イーグレープ、税別2千800円)と題したB5判495ページの記録集には、日本人の宗教意識に関する2度の調査データやその分析など貴重な資料も公開されており、日本宣教の戦略を練るために各方面での活用が期待される。

 「エリヤ会」の名前は、旧約聖書の預言者エリヤのように全能の神の力に期待し、国とその民の変革、精神的な覚醒を求めようとつけられた。副称は「日本変革プロジェクト推進協議会(Japan Transformation Development Council)」。途中メンバーの入れ替わりはあるが、毎回十数人の社会人信徒・牧師・宣教師が月例で集まり、聖書から教えられたことを分かち合い、変革への具体的な提言を基に忌憚なく議論を交わしてきた。4回のシンポジウムに招かれた発題者などを含めると、関わりは70人以上に及ぶ。02年1月に始まった例会は、08年3月まで60回を数えた。
 各発題のテーマは、▽米・欧・アジアの歴史的な霊的覚醒▽日本のキリスト教会の現状と展望▽閉塞状況の打破▽宣教の長期戦略計画▽宣教特区構想の試案▽ビジネスマンの世界宣教ビジョン▽教職者伝道から一般クリスチャン伝道へ▽他の主要宗教団体の活動、戦略とキリスト教の伝道など多彩。同書ではそれらを・宣教の歴史・宣教戦略・伝道の方法・教会形成・指導者育成・日本の特性など9つのカテゴリーに整理して編集されている。調査結果の評価・分析や、実際の教会の事例研究、アクションプランへの提案などもある。
 ビジネスマンの発想が生かされ、具体的な数値データに基づいて議論が進められたことも特徴のひとつ。03年3月の「キリスト教への好意促進とクリスチャン拡大のための調査」、04年8月の「教会訪問に関するアンケート調査」では、キリスト教に「以前入信していた」人が現在の信者数と同じく人口の1%いる、平均9%(20歳までの女性は17%)がキリスト教に関心がある、4%が入信したいと思ったことがある、27%が聖書を読んだことがある、などの一般社会の実態、キリスト教へのイメージは概して良いこと、それにもかかわらず教会に行きにくい要因がどこにあるか、回答者の半数が宗教に「心の安らぎ」を求めていることや、年代別・男女別の傾向の違いなどが明らかになった。
 そこから、潜在的に将来クリスチャンになる可能性がある層は人口の1割存在するが、教会に接する機会や情報が少ない、教会に入りにくいイメージがどこにあるか、などの課題が浮き彫りにされた。会の中心メンバーの1人で会社経営の経験がある三谷康人さんは、それら調査結果の分析から、教会が内向きから外向きに体質を変革すること、信徒の生活による伝道に軸足を移すことなどを提言している。

◎進む歴史的和解と霊的一致−−2009CBS韓・日宣教プロジェクト=0907050701

 日本プロテスタント宣教150周年に合わせ、韓国のキリスト教放送CBSが、「宣教の新しい地平を開き、韓・日教会の霊的一致とリバイバルのために」とのテーマで、「2009CBS韓・日宣教プロジェクト」を展開している。CBSは、1954年設立。24時間のキリスト教TV番組放映のほか、ラジオやインターネット、新聞媒体などを通して宣教活動を展開。教会だけでなく韓国社会全体にも大きな影響を与えている。プロジェクトの責任者である鄭在媛TV本部編成制作局長に話を聞いた。

 プロジェクトを企画した動機について鄭局長は、「なぜ今、日本なのかとよく言われるが、一つにはプロテスタント日本宣教150周年という節目であり、そのことを考えていたとき、日本の霊的現実を無視したままでよいのかという迫りを感じた。そして、何よりも今回のプロジェクト実行を決心させた、感動的な物語との出合いがあった」。それは、在日韓国人1世の洪乙用氏と岩永千鶴子さん家族の物語だ。

洪氏と岩永さん
家族の愛の物語
 1905年生まれの洪氏は、韓国が日本の植民地時代であった1939年に家族とともに日本に渡った。闇商売の嫌疑で警察に捕らえられてしまった間に、彼の家族は故国に帰国。1人日本に残された彼は、結局家族との再会を果たせないまま70歳でこの世を去った。ところが、その洪氏を実の家族のように世話した日本人がいた。岩永千鶴子さんとその家族であった。洪氏を実のおじいさんのように慕って育った岩永さんの孫たちが、せめて洪氏の遺骨だけでも遺族に届けたいと必死に訴え、韓国人宣教師やCBSなどの努力によって、ついに洪氏の娘と家族を探し出し、日本のお寺に預けられていた遺骨を韓国の遺族のもとに送り届けることができた。遺骨の形での60年ぶりの帰郷が実現したのだ。
 「歴史の壁、民族の違いを超えた温かい愛の物語が隠れていたのです。アカの他人、しかも韓国人である洪氏を世話する様子を冷ややかに見ていた周囲の人たちに、岩永さんは『彼は韓国人かも知れないが、私たちの家族だ』とかばったと聞きました。この話を知ったとき、何とかその愛のお返しがしたいと思ったのです」
 「現在、韓流ブームという波が起こり、韓日間にかつてなかったほどの友好的なムードが生まれています。歴史的な緊張関係をいつも意識させられますが、韓国人と日本人が本当に家族のように愛し合える、韓国と日本の歴史的和解と霊的一致が進むというビジョンを主からいただいたのです」

韓・日の教会に求め
られる3つのRE
 プロジェクトの内容は、日本宣教150周年記念ドキュメンタリー番組の制作・放映や、長崎などの殉教地巡礼ツアーの企画、韓・日宣教大会の開催など。あらゆる方法を使い、日本宣教に対する韓国のクリスチャンの関心を喚起しようというねらいだ。
 「この働きを進めながら、今、韓国と日本の教会に求められている3つのRE、すなわちREPENT(=悔い改め)、RECOVERY(=回復)、REVIVAL(=復興)を浸透させることも、もう一つのねらい」と話す。宣教の情熱を呼び覚ますことによって、韓・日の教会が抱える深刻な問題からの脱皮を図りたいという。
 プロジェクト最大のイベントは、11月23、24日の2日間、長崎県佐世保市のアルカス佐世保ホールで開催される、「日・韓リバイバル宣教大会」。日・韓・米の霊的リーダーを招き、日・韓および世界宣教プログラムの共有化を図りたいという。アメリカからは、サドルバック教会のリック・ウォレン牧師が主講師に決定した。
 11月の集会のため、日本宣教に重荷をもつ人たちに呼びかけて「日韓リバイバル宣教大会準備委員会」を組織、定期的に集まりながら祈りを積んでいる。一方、九州地区の牧師会などに鄭局長自ら出向き、趣旨説明と協力要請も訴えている。「多くの日本の牧師から、好意的な反応をいただいている。文化やしきたりの違いを感じることもありますが、主が始められたことですから、すべてをゆだね、何も心配しません」とほほ笑む。

霊的覚醒の機会として長崎殉教地訪問ツアー
 長崎平戸にある26聖人殉教地などを訪問する巡礼ツアーには、すでに千人を超える参加者があったという。「多くの発見と感動を呼んでいます。かつての殉教者の血の犠牲を偲びながら、今日を生きるクリスチャンとしての霊的覚醒の機会となっています。このような歴史がかつてあったことなど知りもしなかった韓国人クリスチャンが、純粋な殉教者の犠牲に感動して日本のための祈り手となることを決意し、プロジェクト推進の原動力となっています」。ツアーには、長崎各地での路傍伝道もセットされていて、力いっぱい福音を伝えるオプションも用意されているという。
 今後、さらにネットワーク構築を充実化させたいというのが鄭局長の思いだ。継続的な働きとするために、日本宣教に重荷をもつ宣教団体や教会間の連携強化、日本の教会指導者たちとの交流と信頼醸成こそが鍵だと考えている。「超教派メディア宣教団体であるCBSだからこそ、担うことのできる使命だと確信しています。CBSが、今後日本宣教の積極的な担い手となりたい」と力を込める。
 このプロジェクトのために、日本のクリスチャンの祈りが必要だと訴える。「歴史的かつ霊的な転換点に立っているというビジョンを共有し、主の働きのための重荷をともに担って欲しい」。鄭局長はそう締めくくった。

◎「聞く」クリスチャン新聞−−日本基督教団真駒内教会朗読ボランティア=0907051101

 北海道の日基教団・真駒内教会(田中文宏牧師)では有志の信徒約10人が、視覚障がい者に向けてクリスチャン新聞の朗読をしている。活動から5年。メンバーはどのような思いを込めて朗読をしているのだろうか。

 クリスチャン新聞の朗読のボランティアのきっかけは、北海道盲人キリスト信仰会の人に「クリスチャン新聞を読んでほしい」と声をかけられたことからだった。
 会の中心となっている松原シオリさんは、それまでも講習会に参加したり、教会員でフリーアナウンサーの人に就いて朗読の学びをしたことがあったが、発表の場は教会内の行事などに限られていたという。
 信仰会の役員である同教会の田中文宏牧師を通して、北海道を中心に送られ、さらに静岡の盲人伝道センターから、希望する全国の視覚障がい者に送ると「今までなかったことなので、とても助かる」と喜ばれたという。「書籍は点字がありますし、聖書も点字や音訳機能のあるパソコンで聞けますが、クリスチャン新聞はこれまでなかったようで、喜んでいただけるのがとても励みですね」と松原さん。
 12ページの紙面とはいえ、60分の限られたテープの中に1か月分の新聞を吹き込むため、ニュースを厳選しなければならない。
 「証し、ニュース、コラムとバランス良く選ぶのが苦労する点です。証しや聖書講解を聞きたいという声が多いので、そういった要望にも応えるようにしています」
 要望にも配慮しつつ、メンバーがそれぞれ「これを」と思ったものを選んで決めていく。
 月に2度の集まりで、1度は打ち合わせ、1度は録音の日。吹き込むメンバーが各自で練習してきたものを、当日合わせるため緊張の連続だ。「ある時、どうしても当日参加できなくなってしまった方がいて、空白になったことがありました。その時は、『テープの最後の方まで吹き込んでほしい』と言われました」
 以来、各自で読む記事を余分に練習し、万が一にも備えている。