[CSD]2009年7月26日号《ヘッドライン》

[CSD]2009年7月26日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎横浜で日本プロテスタント宣教150周年記念大会開催——諸派が一つに船出
★イラク:首都で6教会相次ぎ襲撃受ける

 = 2 面 ニュース=
◎10教会で3千人会場の伝道大会を実現——旭川ゴスペルナイト
★プロテスタント宣教150周年記念大会——異なる背景一堂に会しアジア宣教チャレンジ
★プロテスタント宣教150周年記念大会:WCC副議長リリマッセ氏「和解と平和」を強調
★国際:デトン・ロッツ氏に「宗教の自由のための国際賞」
★<落ち穂>死刑囚の母となって…

 = 3 面 =
★プロテスタント宣教150周年記念大会宣言——「キリストにあってひとつ」
★ジュネーヴでカルヴァン生誕500年記念礼拝——市長、カトリック関係者らも出席
★米国:米長老派神学校の学部長に修道女
★イスラエル:キリスト教に改宗したユダヤ人の製パン会社を認証
★<オピニオン>ともに交わそう平和の挨拶 記・榎本 恵

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★松下の経営観 視聴覚教材で——岩井 虔さん[下](PHP総合研究所参与)
★<ピンチはチャンス>[5]金融危機をどう乗り切るか——借入は祈りをもって誠実に 記・篠 松次郎

 = 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『キリスト教カウンセリングの本質とその役割』賀来周一著(キリスト新聞社、1,575円税込)
★CD:「PURE」Asish(ミクタムレコード、2,000円税込)
★BOOK:『死刑囚の母となって』向井武子著(新教出版社、1,470円税込)
★REVIEW:『ウェスレー聖餐論』坂本 誠著(教文館、1,995円税込)評・藤本 満

 = 6・7 面 全面広告 =
☆チームでする教会づくり(DCAT)カンファレンス・ジャパン2009
2009年9月3日(木)~5日(土) 浦和市文化会館
ホームページ http://dcatjapan.com/

 = 8・9 面 特集/日本プロテスタント宣教150周年記念大会 =
★感謝 悔い改め 霊的渇望
★終末的現代に愛の文化を
★宣教のバトン 次世代に

 = 10 面 教会学校 =
◎<教会学校の実情を探る>ポイント稼いで景品狙え——「子ども会」30年のJECA・中野島キリスト教会
★<CSもうひと味>「子ども会」舞台裏——ホッとひといき反省会

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★6・23「沖縄慰霊の日」——64年目の夏、平和を求め、祈り合う

 = 12 面 教会 =
★空の玄関口 成田発着の福音——アライアンス・成田福音教会

= ?—? 面 別刷・世界宣教・国際協力ガイド =
★プロテスタント日本宣教最初の宣教師 ベッテルハイムが訴えたかったこと
★[国別]派遣宣教師一覧
★[国別]世界宣教・国際協力プロジェクト一覧
★世界宣教・国際協力 団体一覧

◎横浜で日本プロテスタント宣教150周年記念大会開催−−諸派が一つに船出=0907260101

[img align=left]http://jpnews.org/pc/uploads/img4a651ba9627c6.jpg[/img] 鎖国が終わり、横浜、長崎、函館が開港した1859年、プロテスタントの宣教師が日本宣教のため来日した。それから数えて今年で150年になることを記念し「日本プロテスタント宣教150周年記念大会」(同実行委員会主催)が7月8、9日、神奈川県横浜市西区みなとみらいのパシフィコ横浜で開催。日本宣教の歩みを振り返り、感謝と反省、新たなる決意を表明する大会宣言を発表した。

 7月9日午前の記念式典では、会場がしんと静まる厳かな雰囲気のなか、実行委員長である山北宣久(日基教団・聖ヶ丘教会牧師)、峯野龍弘(ウェスレアン・淀橋教会主管牧師)、大川従道(大和カルバリーチャペル主任牧師)の3氏が交代で、大会宣言を朗々と読み上げた。
 同大会は、「キリストにあってひとつ─主イエスの証し人として─」をテーマに教派教団を超え、国内約500のプロテスタント団体の賛同により開催。プログラムは検証(フェスティバル、開会礼拝)、宣教(記念式典)、継承(講演&分科会、派遣礼拝)の3ブロックで進行し、2日間で3ブロックのべ1万6千人が参加。海外からも、150年前に日本に宣教師を派遣した米国聖公会、米国長老教会、米国改革派教会の代表、また世界教会協議会、世界福音同盟、アジア福音同盟、第三世界宣教団体協議会などのキリスト教諸団体代表をはじめ約50人のゲストが招待された。
 大会宣言では、切支丹禁令の高札が撤去される以前から、幾多の困難を克服し来日した多くの宣教師と、彼らを派遣し、祈り、支え続けた米国はじめ世界各国の教会に心からの敬意を表した。また、今から460年もの昔にフランシスコ・ザビエルがキリスト教信仰の種を蒔いたこと、163年前にプロテスタント宣教師バーナード・ジャン・ベッテルハイムが琉球に福音をもたらし、聖書翻訳を試みプロテスタント宣教の道を開いたことも忘れてはならないと強調した。
 しかし、いつしか先人らの労苦、恵みに慣れ、その労苦に十分応えて伝道してこなかった私たちの怠慢を悔い改め、深く反省すると共に、教会の閉塞感が日本のキリスト教界を覆う中、この150周年の恵みに与り得た私たちは、福音宣教への覚醒をもって立ち上がりたいと決意を表明。
 この150周年を機に日本キリスト教協議会(NCC)、日本福音同盟(JEA)、日本リバイバル同盟(NRA)などそれぞれの加盟教会、単立教会含め、プロテスタント諸教派が教派、教団を超えて祈り、力を合わせることができたことを感謝すると共に、今後も各教派、教団の特徴を生かしつつ、共通の福音宣教の使命のため邁進し続けること、信仰の先達から渡されたバトンを将来へと引き継ぎ、150周年を機に、十字架と復活の福音を伝えるため、一致協力してあたっていく決意を、参加者一同で宣言した。

◎10教会で3千人会場の伝道大会を実現−−旭川ゴスペルナイト=0907260201



会場の大雪アリーナに詰めかけた市民ら。


 北海道旭川市で7月11、12日、伝道者クリストファー・サン氏を講師に迎えての伝道大会「旭川ゴスペルナイト」が開催され、同市の教会協力で行われた伝道集会では初めて延べ3千人を超す大規模な大会となった。
 集会は同市内在住の著作家・三浦光世さんの挨拶に始まり、音楽奉仕者にゴスペルシンガーのkikiさん、久米小百合さん、それにロゴス・ダンスプロジェクトが華を添え、元日本ハム監督のトレイ・ヒルマンさん(現カンザスシティ・ロイヤルズ監督)もビデオレターを寄せるという大々的な内容だ。


メッセージを語るクリストファー・サン氏(左)

 これまで旭川で合同の伝道集会に集まる人数は二百数十人ほど。今回の伝道集会を計画した時は当初、300人収容のホールを予約した。このホールにいっぱいの人々が集まって来れば大成功だと思っていたのである。月1回の実行委員会が、各教会の牧師と信徒の代表も入れて行われた。
 クリストファー・サン氏を交えての実行委員会の席上、サン氏は「旭川で最大の会場で行いましょう」と提言された。市内最大の会場は3千人収容の大雪アリーナ。私たち日本人牧師は「10の教会で3千人も入る会場でできるはずがない。会場費だけでも100万円以上はかかる。それは不可能だ」とみんな反対した。しかしサン氏は最大の会場で開くことを譲らなかった。その信仰に導かれて不可能が可能となったのが、今回の伝道大会であった。

 協力した10教会は中小の教会ばかりで、100人を超える教会は一つもない。その教会が協力して3千人収容の大雪アリーナを会場に大会を決行したのである。第1回の出席者は約千400人、第2回は約800人、第3回は約千人で、延べ3千人を超えた。
 献金額も500万円を超えた。北海道の北にある10の教会で、これだけの献金が集められたことは大きな恵みであった。


米国と台湾からの奉仕者が日本語を覚えて賛美した


 この伝道大会で信徒たちはかつてなかったほど伝道した。各教会がそれぞれの地域一帯にチラシやトラクトを個別配布。配りきれないところは新聞折り込みにした。新聞広告も出すなど、旭川でこの大会を知らない人はないほどに様々な方法で宣伝した。
 このように伝道したことは、今後も教会の大きな力となるに違いない。多くの決心者も出た。この決心者を各教会が導いて、実を結ぶものとならなくてはならない。
 もう一つ、この大会での大きな働きは、サン氏の住むアメリカと出身の台湾から110人もの人々が応援に来て下さったことである。日本の教会はこのように外国にまで行って応援伝道をすることができるだろうか。彼らが日本語でして下さった賛美の奉仕はすばらしいものだった。彼らはいろいろな地域から来て、日本に着いてから移動のバスの中で声を合わせたというが、その日本語はとてもきれいで外国人とは思われないほどであった。アジアの教会の協力が大切になってくると思わされた。
 不可能を可能にして下さった主に、心から感謝と賛美をささげたい。(実行委員長・福森光敏)





◎<教会学校の実情を探る>ポイント稼いで景品狙え−−「子ども会」30年のJECA・中野島キリスト教会

 7月11日、神奈川県川崎市のJECA・中野島キリスト教会(國分広士牧師)が地域の子どもたちで沸き返った。当日は、同教会の恒例イベント「子ども会」。10のゲームに挑戦しポイントを稼ぐ「ゲームタイム」が人気で、多いときは100人もの子どもたちが訪れる。

 大きく口を開けたカバやブタの鼻めがけてボールを投げる「どうぶつ玉入れ」は、見事に入ればポイントゲット。スタンプをもらった子どもが、次のゲームへと走っていく。別の場所では、20秒間に何回足踏みできたかを測定する「さんそさんそ」が盛り上がりを見せる。挑戦者の順位まで算出されるため、子どもたちの闘志に火がつく。ほかにも、教会のどこかにいる「じゃんけんママ」との勝負や、パターゴルフ、腕立て伏せなどに挑戦する「マッスル」など、創意工夫のゲームが目白押し。ためたポイントは、最後に駄菓子などの景品と交換することができる。お菓子でいっぱいになった袋を手に帰って行く子どもたち。それを見送るスタッフも笑顔だ。
 「子ども会」自体は、30年近い歴史がある。時代に応じて映画会や草木染め、工作など内容は変わってきたが、「子どもたちに御言葉を伝えたい」という思いは変わらない。地域でも恒例のイベントとしてすっかり定着しており、小学校前での、案内のチラシ配りもほぼ「公認」だ。リピーターや、友だちに誘われて来る子が多く、「世代がどんどん入れ替わるので、新しい子へのアピールのためにもやり続けることが大事」と國分牧師は言う。
 「子ども会」は年2回だが、同教会ではほかに流しそうめん、クリスマス会、もちつきなど、季節に合ったイベントも開催。毎週土曜日には卓球クラブ「ジョイピンポン」も開いている。「御言葉を伝えるチャンスを多くもちたい」との思いからだ。こうしたイベントを通して教会学校(CS)につながる子も多く、「友達ができたりCS教師と仲良くなったり、そうしたことから教会にずっとかかわってくれる子もいます」と、ベテラン教師の山本浩憲さんは言う。当日もCS教師や教会員のほか、「子ども会」育ちの中学生が4人、手伝いに加わった。
 また、参加者には教会のナーサリー「こひつじクラブ」に来るお母さんたちも少なくない。「昔は子どもだけ置いて『あとお願いします』というお母さんが多かったのですが、最近では付きそう方のほうが多くなりましたね。どんなチャンスでも、大人の方に教会に来てもらえるとうれしい。大人の賛成がなければ、子どもは来られませんから」と國分牧師。当日、子どもの代わりにゲームに挑戦し、「楽しかったです!」と目を輝かせるお母さんも。
 子どもの取り組みに限らず、同教会への地域の信頼は厚い。地域の主任児童員を依頼されたり、中高年の女性に人気のゴスペルフラダンスには、問い合わせも多い。「地域のニーズに応えきれるわけではありませんが、教会には可能性があります。それを活かすかどうかだと思います」と國分牧師は語った。