[CSD]2010年1月3・10日号《ヘッドライン》

[CSD]2010年1月3・10日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎新年メッセージ:目に見えて進まなくとも 記・山口光仕
★教会で楽しむ「ぼくらもサッポロ雪祭り」

 = 2 面 ニュース=
◎JEAとCCK 宣教協力「覚書」に調印——人材・情報交流の活性化へ
★軍事下地域に平和的生存権を——第2回 9条アジア宗教者会議
★中国教会指導者が台湾基督長老教会を歴史的訪問
★日本聖書協会:マンガ聖書を児童養護施設120か所に贈呈
★<逝去>オーラル・ロバーツ氏(「霊の賜物」癒しの伝道者、91歳)
★<逝去>高田喜美枝氏(CCNZ日本・大阪教会高田義三牧師夫人、66歳)
★<落ち穂>

 = 3 面 ニュース=
★東山荘会議から25年 南北朝鮮教会代表ら香港で再会——朝鮮半島の平和統一へ祈り動く
◎世界最古の外洋船ドゥロス号が隠退——タイタニック号と同世代船、青年の国際交流宣教32年
★<オピニオン>ローザンヌ会議の共有を 記・根田祥一
★BOOK:『日本開国とプロテスタント宣教150年』第5回日本伝道会議プロジェクト編 評・中村 敏

 = 4 面 検証レポート=
★ハンセン病隔離から100年を超えて——歴史に翻弄された隔離政策
★差別の100年を繰り返さないために——「赦しの心から未来が生まれる」

 = 5 面 韓国支局ニュース=
★日韓併合100年 平和と友情の始まり——姉妹教会100組目指す韓国CBS韓・日連合宣教大会
★日韓キリスト教議員連盟10年——和解と懸案解決に努力

 = 6・7 面 若者=
★ニート、ひきこもりなどの若者たちをトータルサポート——K2インターナショナル
★お好み焼き屋で洗礼——共同生活で知った「協力」の大切さ
★海外の未伝地伝道に触れて——ETTカンファレンスに参加して
★『良い子になろう』と無理していた——ある青年男子の独白

 = 8・9 面 輝け定年後の青春=
★残りの人生 Giveに徹す——畑仕事に汗流す山本文夫さん
★土に触れつながる喜び——農的暮らしが夢 小西幸蔵さん

 = 10 面 全面広告=
☆関西フランクリン・グラハム フェスティバル
2010年10月22日(金)~24日(日) 会場:大阪城ホール
ホームページ http://fgraham-kansai.jp/
 = 11 面 ビジネスパーソン=
★座談会:どう乗り切る?金融危機[下]——大島 誠氏、黒羽 徹氏、河本 次郎氏、篠末次郎氏

 = 12 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『聖書に書かれた「創造」の疑問に答える』ドン・バッテン編(バイブル・アンド・クリエーション出版、1,890円税込)
★CD:「ガリラヤの風かおる丘で」歌・菅 英三子(日本キリスト教団出版局、2,940円税込)
★BOOK:『子どもを育てる聖書のことば』日野原重明著(フォレストブック、1,260円税込)
★REVIEW:『キリスト教学校と建学の精神』深谷松男著(日本キリスト教団出版局、1,785円税込) 評・池田勇人

 = 13 面 教会学校=
★<いまどき子ども事情>「動機」——子どもが来ない? もう一度活動の原点へ
★<いまどき子ども事情>「主体」——保護者、地域と共に子どもに寄り添う
★<いまどき子ども事情>「協力」——貴重なスタッフに教会の支えと励ましを

 = 14 面 関西だより=
★「神様は生きて働いておられる」——がん闘病体験を綴った坂 直子さん
★寄稿:阪神宣教祈祷会40周年に思う——「神が事を起こしてくださる」
★弟子作りにお勧めテキスト——飯田克弥牧師の新著「LIFEBOOK?」
★イベント情報

 = 15 面 クリスチャンライフ=
★戦時に出合ったインドネシアの島へ恩返し——平和の架け橋に「子どもらに学び舎を」
★Movies:「海角七号 君想う、国境の南」——諦め、断絶を超えていくもの(配給:ザジフィルムズ、12月26日から公開)

 = 16 面 人間ドキュメント=
★苦難もすべて感謝——波瀾の92年 鼻岡八重子さん

==新年特別増大号 第2部==
 = 17面 世界宣教レポート=
★ネパール宣教の夜明け——鎖国と禁教を経て開かれた門 記・鳥羽季義

 = 18・19 面 韓国支局開設記念=
★韓国宣教の実像を知ろう:?.韓国教会の栄光——韓国教会「今日の3人の師」 記・金明赫
★韓国宣教の実像を知ろう:?.韓国教会の闇——経済成長と政治的発展の中で 記・金明赫

 = 20・21 面 環境特集=
◎教会の地球温暖化対策を考える 記・行本尚史
★住:身体によいものは環境にも良い
★衣:バザーの先に自立支援
★食:食品ロスを循環「すべての人に食を」

 = 22・23 面 全面広告=
★小さないのちを守る会——生まれ来るいのちを守るため
★小さないのちを守る会の取り組み

 = 24-27 面 神学校特集=
 テーマ:牧会力を磨く教育訓練
★寮生活が関係づくりの訓練に——新潟聖書学院・中村 敏
★神と人、人と人との関係力を養う——CFNJ聖書学院・鍛冶川利文
★第一級の神学教育と祈りで——東京神学大学・近藤勝彦
★救われた「新しい人間」の育成——神戸ルーテル神学校・正木牧人
★「大牧者」キリストの器として——神戸改革派神学校・市川康則

 = 28 面 教会=
◎町へ出て行ってキリストの旗を立てよう——Victory International Church横浜

◎新年メッセージ:目に見えて進まなくとも 記・山口光仕=1001030101

 ある朝、いつものように牧師館から教会に繋がる外階段を下りて教会玄関の前に立ち、私はそこで凍りつく思いを致しました。そこにはビリビリに破かれた本の数ページが散乱していたのです。それが聖書であることはすぐに分かりました。しばらくぼうぜんと立ち尽くし、そして無意識にそれらを拾い集めながら涙をこらえることができませんでした。
 私たちの教会はおよそ20年間、住宅地の奥にひっそりと建つ婦人伝道者のご自宅を借りて礼拝を守って参りました。ある時、主の不思議な促しでわずか10人ほどの兄妹が協力し、駅前通りに新会堂を建設しました。これで人々の目に留まり、飛躍的に伝道が前進すると期待しました。しかしその結果増えたのは、嫌がらせやデマなど迫害ばかり。なかなか思うように進まない伝道に意気消沈している中で、ビリビリに破かれて散乱する聖書を見て「主よ!」と叫ぶこともできず、ただ涙がこぼれてきたのです。しかしそれから程なくして、不思議なことに少しずつ教会に新しい方が訪ねて来て下さるようになりました。教会が目に留まったのは、悪意のある方ばかりではなかったのです。ゆっくりゆっくり、教会の伝道は前進していたのです。

 これだけの前進
 ピリピ書はしばしば「喜びの手紙」と呼ばれます。「喜び」という言葉が幾度も使われているのです。この喜びの手紙が獄中において書かれたことに驚きます。さらに「喜び」の具体的な内容として、1章12~14節までこのように記されております。「さて、兄弟たち。私の身に起こったことが、かえって福音を前進させることになったのを知ってもらいたいと思います。私がキリストのゆえに投獄されている、ということは、親衛隊の全員と、そのほかのすべての人にも明らかになり、また兄弟たちの大多数は、私が投獄されたことにより、主にあって確信を与えられ、恐れることなく、ますます大胆に神のことばを語るようになりました」
 パウロは福音が前進したことを喜んでいます。ではどのように福音が前進したのでしょうか。パウロがキリストゆえに投獄されていることをローマ兵たちが知ったこと。パウロが投獄されたと聞いて諸教会のキリスト者がますます大胆に宣教の業に励んだこと。
 これだけです。これだけと言ってしまうと語弊があるかもしれませんが、これまで幾つもの教会を建て上げてきたパウロです。数え切れない人々を信仰に導いてきたパウロです。そのパウロが「福音の前進」と喜ぶには、これだけでは少々寂しいと思う気持ちがしないでしょうか。初代教会のエースパウロが捕えられてしまった、それだけでも大きな福音の後退と思わないでしょうか。しかも親衛隊が救われたとは書かれていません。兄弟たちの大胆な宣教活動が目覚ましい成果を上げたとも書かれていません。しかし、パウロはそこにも確かに宣教の前進を認め喜んだのです。

 失敗に見えても
 私たちも新しい年、福音の前進を喜ぶことができるのです。チラシを配る。しかし誰も教会に来ない。失敗だ。けれども教会に誰も来なくてもチラシを見てあそこに教会があると知って頂けた。それは福音の前進ではないでしょうか。未信者の方が一度礼拝にいらしてそれっきり。失敗だ。けれども未信者が一度礼拝に来て下さった。それが福音の前進です。そのたった一度の経験が、その方の人生においていつ芽を出し実りをもたらすか分からないことでしょう。教会に誘ったけれども断られた。失敗だ。そうではなくて声をかけたことによって、自分が教会に通っていることを知って頂けたことを喜びたい。いつでも教会に行きたいと思ったら、連れて行ってくれる人がいることを知ってもらえたのですから、それは福音の前進です。

 神の約束の中で
 ある方がこんなことをおっしゃいました。「伝道ってサッカーに似ていますね。攻撃を繰り返してもなかなか点が入らないけれども、諦めないで続けているとやがてゴールが生まれる」。確かにそうです。私たちはすぐに成果を上げたくなりますが、「前進」の繰り返しが無ければ成果は上がらないでしょう。しかし一つだけ伝道とサッカーには違う場所があります。それは、必ず点が入ると決まっていることです。
 イエス様はおっしゃいました。「小さな群れよ。恐れることはない。あなたがたの父は、喜んであなたがたに御国をお与えになるからです」(ルカ12・32)。何とありがたいお約束でしょうか。神様の下さったお約束の中で私たちの奉仕が用いられ、一歩、また一歩前進していくのです!
 宣教の働きに苦闘しておられる教会が、神の国の前進を心から喜ぶ1年になりますように。神様の祝福をお祈り申し上げます。

◎JEAとCCK 宣教協力「覚書」に調印−−人材・情報交流の活性化へ=1001030201

 【韓国支局・孫斉賢】日本福音同盟(JEA、中島秀一理事長)と韓国基督教総連合会(韓基総=CCK、厳信亨代表会長)の宣教協力に関する「覚書」調印式が12月8日、ソウル市鍾路区の韓国基督教連合会館内のCCK会議室で行われた。
 「覚書」は、「相互の歴史性・自主性を尊重」しながら、「福音宣教の使命を担う」「相互間の人材交流」「情報交換」「友好と互いのために祈り合う」など、4つの項目の達成のために努めることを確認した。
 両国教界間の「人材交流」に関して両団体の指導者および専門委員会の交流、必要に応じた協力会議開催、「情報交換」については、双方の派遣宣教師の情報、異端・カルト問題、必要な祈祷課題の共有化をうたっている。日・韓の宣教協力が様々なレベルで進められるなか、錯綜する情報の整理と共有化、懸案解決のために必要な公式的チャンネルの整備が必要だとの判断が、今回の「覚書」交換の背景にある。
 厳会長は「以前からの両団体間の協力関係構築の土台に立ち、さらに力強く韓日の福音化と世界宣教のために力を合わせて進んでいきたい」と挨拶。中島理事長は「日本の宣教のためには、今後韓国教会の祈祷と支援がさらに必要だ」として、「今回の覚書調印を通して両国教会の信頼関係がさらに強められ、宣教が効果的に進められることを願う」と語った。
 調印式には、日本側から具志堅聖氏(JEA総主事)、植木英治氏(JEA理事)が出席し、ほかに4人が陪席。韓国側からは金相福氏(世界福音同盟=WEA=議長、ハレルヤ教会牧師)、キム・ウンテ氏(CCK総務)らが出席した。
 今回の調印式は、JEA関係者らがCCK創立20周年祝賀会に招かれ、出席したのに合わせて行われた。

◎世界最古の外洋船ドゥロス号が隠退−−タイタニック号と同世代船、青年の国際交流宣教32年=10010

 タイタニック号の2年後、1914年に建造された世界最古の現役外洋旅客船として活躍していた宣教団体OM(オペレーション・モービライゼーション)のドゥロス号が、09年末で隠退となった。現在、定期的な保守点検作業のためシンガポールでドック入りしているが、航行を続けるためには船体構造の鉄骨の交換など大規模な修理が必要で、航行の認可を得るには約13億円、5か月に及ぶ修理が必要であることが判明。理事会がドゥロス号の維持はできないとの結論に達した。
 OMでは各国のクリスチャン青年を船に乗せ、共同生活をする中で宣教の訓練をしながら世界各地に寄港し、船上書店や文化的イベントなどによる国際交流を通して福音を運んできた。訪問先は32年間で100か国、600以上の港に及ぶ。現在ドゥロス号には280人のクルーとスタッフが乗り組んでおり、日本からも6人が参加している。中には09年9月に乗船したばかりの人もいる。
 ドゥロス号の隠退でOMの宣教船はロゴス・世号だけになるが、OMでは後継船や、暫定的なチャーター船の可能性を探っている。

◎教会の地球温暖化対策を考える 記・行本尚史=1001032001

 2009年の9月24日に第5回日本伝道会議で採択された札幌宣言には、環境問題の真の原因はむさぼりの罪であり、その解決のために多彩な実践活動を提案し推進することがうたわれている。
 一方、その2日前に、鳩山首相は、日本の温室効果ガスの排出量を2025年までに1990年比で25%削減するという中期目標を打ち出した。これは総排出量で3億1525万トンを削減するということになる。
 それでは、日本の教会では、これらの宣言や目標を誰がどう受け止めつつ、実践活動を提案し推進するのか?
 環境省の最新統計に基づいて計算すると、日本の全キリスト者は合わせて、07年には約1374億トンの温室効果ガスを排出しており、1人当たりの平均では約115,000トンを排出した。上記の中期目標に従えば、日本の全キリスト者は合わせて約315万トン、1人当たりの平均では約26,000トンを削減することになる。
まず必要なのは、教会が自らの温室効果ガスの排出量を計算し、削減目標を定めることである。教派の事務所、地域の教会や家庭の場合は、例えば環境省の環境家計簿(えこ帳Swww.eco-family.go.jp)を使い、使用したエネルギー量を記録して二酸化炭素の排出量に換算して集計し、削減計画を立てることができる。
 次に、その計算に基づいて削減目標を達成する方法である。一部の先駆的な「エコチャーチ」の実践例には、教会での省エネや太陽光発電・太陽熱設備や断熱材の利用、太陽光で室内を明るくするといったものがある。新会堂を建てたり教会堂を改築する際には、特に検討に値する。一方、財政事情が厳しい教会の場合は、省エネ・省資源・ゴミ減らしで支出と排出の両方をおさえ、エネルギー効率を上げられるだろうか。いずれも、削減量を記録し、計算するのである。
 加えて必要なのは、気候変動の被害者との連帯・支援と防災である。今日、世界のあちこちですでに起きている洪水やサイクロンなどの「自然」災害の多くは、もはや地球温暖化による「不自然」な人災だといってよい。しかも、その被害を真っ先に被るのは、弱く貧しくされた人たちだ。このままでは、それらの災害は日本を含め世界的に増大することが予測されている。教会はこれにどう適応するのか?
 さらに、これらの対策のために、教会の中での合意形成やリーダーシップ、献金をどうするかといった課題もあるだろう。祈りや礼拝・聖書の学びのあり方はその基礎となる。しかし、沈黙や精神論・学習・集会・意識化だけでは、もはやむさぼりも温室効果ガスも災害も減らない。教会の温暖化対策には異論や自己矛盾もあるかもしれない。そうした矛盾は、実は私自身にもある。しかし一方で温暖化対策のために共に祈り、聖書から学び、一致団結して自らが神によって変えられることに喜びを見いだした教会もある。
 つまり、教会の温暖化対策には、まさに教会のあり方自体が問われるのである。
*行本尚史氏のブログ=URL http://blogs.yahoo.co.jp/hisashiy2000

◎町へ出て行ってキリストの旗を立てよう−−Victory International Church横


町へ出て行ってキリストの旗を立てよう
——Victory International Church横浜




少人数でも音楽スタジオを日曜日午後に借りて楽しく礼拝している。左から3人目がヤオ牧師、左隣が中峰さん

 12月12日、年末の買い物やデートのカップルが行き交う土曜日の午後、横浜市・JR桜木町駅に隣接するイベントスペース「創造空間9001」で、5時間半に及ぶクリスマスのフリーゴスペルライブが開催された。
 出演したのは、8組のクリスチャン・アーティストたち。主催したVIC横浜のヤオ・オフェイ・アモアベン牧師率いるレゲエバンドのYaw Reggae Band、ハードロック系バンドの伊万里音色 (イマリトーンズ)、ロックンフォークなユニットのサルーキ=Z、フォークの神山みさ、カントリーワーシップバンドのWIND(Nori Band)、オジサン世代の心にも届くジャパニーズ・ゴスペルの演歌フレンズ、叙情味あふれるいやし系ゴスペルの萩原ゆたか、教会メンバーを中心に組んだVIC Bandという豪華な応援出演だ。

「ゴスペル占領」の 旗を派手に立てたい
 VIC横浜は、名称どおり国際的な雰囲気を持った教会だ。牧師のヤオさん自身ガーナ人で、アフリカ系のクリスチャンも3人ほど出席している。集っている日本人もほとんどのメンバーが、留学や駐在社員など外国での生活経験者。また、作曲やミュージシャンなど音楽関係の仕事をしている人たちが多く集まっている。
 ヤオさんは、「私は牧師としても宣教師としても、神様の召しに応えていきたいと願っています。クリスチャンの中にはアートとか音楽とか、そういう賜物を神様からいただいている人がたくさんいます。そういう人たちが、もっとセキュラーな職域でもクリスチャンとして活躍してほしい。教会での賛美もゴスペルでも、教会の中だけで歌うのではなく、町に出て行って楽しんで聴いてもらい、神様に心を開いてもらいたいと祈っている」という。実際にVIC横浜では、月1回のペースでイベントスペースなどでストリートライブを行ってきた。


WIND(右の2人)も加わりVIC Bandがクリスマス・フリーライブのトリを務めた

 12日のフリーライブを企画準備してきた伊万里音色のリーダーで、VIC横浜のメンバーでもある中峰崇裕さんは、「私たちの教会で自然にやっていることを町の中でもやりたいねということは、よく話し合ってきました。これだけのクリスチャン・アーティストが参加してくださったのは、協力してくださった人たちと神様の仕業としか言えない」と、ビジョンが理解され、共有し合って実現したフリーライブを喜び、感謝する。そしてVIC横浜のフリーライブは、「この町にゴスペル占領の旗を人目につくところに1つでも2つでも立てて、いろんなジャンルのゴスペルがあることを見て、聴いて、楽しんでもらい『ここ横浜はジーザスが占拠した』って知らせたい」と言う。

フレンドリーに分かち合う礼拝
 牧師のヤオさんは、留学生として日本に来たのが約20年前。コンピューターの勉学中に牧師・宣教師への召命を確信し、神学と聖書の学びに転向した。横浜クリスチャンセンターでの伝道師やマーチ・フォー・ジーザス横浜などの超教派宣教にかかわってきて、3年前にVIC横浜の開拓伝道を始めた。基本的に横浜駅西口から徒歩10分の音楽スタジオ「Cloud9」で日曜の午後に礼拝を持ち、月1回はヤオさんの自宅で礼拝している。
 「集会のための安定した場所が与えられるのが、祈っていること」と言うヤオさん。15~16人ぐらいの集いで、まだ小さな群れだけに礼拝のムードもフレンドリーだ。賛美はプレイズなどでギター、ベース、ドラムでの伴奏。メッセージは英語と日本語のバイリンガルで、時々ヤオさんと質問や感想も交えて一方的に説教を聴くというよりも、御言葉と信仰の恵みを分かち合う感じの礼拝だ。
 ヤオさんの自宅は、横浜駅から少し離れた洋光台。月の最終日曜の礼拝やカレーパーティーなどのミニイベントには、アパートの部屋に入りきれないほど近隣の人が顔を見せる。アパートの庭に小さな菜園が作れるほど、大家さんにも親しまれている。
 「12日のフリーライブで教会の案内チラシを手渡したら、翌日の礼拝に来てくれた方がいたんです。すばらしい。こういうきっかけ作りは、やり続けなければいけないということですね」と、中峰さんはうれしそうに教えてくれた。
 【VIC横浜】ヤオ牧師への連絡先は、TEl.080・5445・6331。