[CSD]2010年6月6日号《ヘッドライン》

[CSD]2010年6月6日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎日本も対策急げ——教会乗っ取る異端「新天地」
★国際ショウで3度目受賞——造園家 三井宣太郎さん

 = 2 面 ニュース =
★クリスチャン学生寮「東京ティラナスホール」が半世紀——卒業生会発足
◎エジンバラ東京会議[2]残された課題——宣教命令は「国」ではなく「人」へ
★JIFHが中国ボランティグループを応援——青海省大地震被災地支援
★<落ち穂>開館20周年迎えた富弘美術館

 = 3 面 教界ニュース =
★<竜馬をめぐる人々>[8]横井小南の章:1 新渡戸稲造と儒学者——決死の日本脱出を決行
★名曲と名画で聖書の真髄味わう——「名曲で描く聖書の世界」コンサート
★米国:「東方落語」海外で初演——故郷の言葉で元気を
★<オピニオン>裁判員を経験して今思うこと 記・澁谷 友光

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★松島 修さん[中](アフピーネット[有]代表取締役)——自己啓発は成功とは無関係
★<モノトーンからの脱出>[9]「上海万博」に見る光と影 記・小川 巧記

 = 5 面 牧会/神学/社会=
★猛威振るう韓国発異端「新天地」 その実態と対策——祈りの時の態度で正体バレる
★国際:「ノアの箱舟発見」また?
★英国:国教会女性聖職実現へ——「伝統派」との決別は必至か
★<精神障害と教会>[74]治りませんように——病むことの中にある備え  記・向谷地 生良

 = 6・7 面 シリーズ宣教の課題を追う/千葉・茨城=
★聖書カウンセリング
★高齢者に宅配弁当
★不登校児サポート
★青少年をキリストへ
★泣く者と共に泣く

 = 8 面 聖書特集=
★頭で読む聖書から、心で受け止める聖書へ——野田 秀牧師に聞く
★BOOK:『カラー 新聖書ガイドブック』パット・アレグザンダーほか編(いのちのことば社、特価4,980円税込)
★BOOK:『聖書神学事典』鍋谷堯爾ほか監修(いのちのことば社、特価7,350円税込)

 = 9 面 情報=
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★MOVIE:「闇の列車、光の旅」名無しの移民たちへの眼差し(6月19日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開)
★BOOK:『人生を変える男』チャールズ・コーウィン著(東京福音センター刊、1,050円税込)
★REVIEW:『キリスト教と民主主義』ジョン・W・グルーチー著(新教出版社、3,780円税込)評・石田 学

 = 10 面 関西だより =
◎次世代に希望見えた——クリストファー・サン国際大会 in OKINAWA
★身も魂も献げて聖霊を受けよ——塩屋聖会 バックストン来日120周年記念
★KBS京都で「ライフ・ライン」開始——京都福音牧師会が協力体制作り
★弾き語りで主を礼拝——向日かおりトーク&ライブ

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★英会話教室で?! はじめて知る聖書のお話し——浜寺聖書教会のJoyJoy5Days
★修行時代の思い出を庭に表現——国際ショウで準優秀賞を受賞した三井宣太郎さん
★MOVIE:「ACACIA—アカシア—」息子を亡くした元レスラーと元妻との和解(6月12日より角川シネマ新宿ほか全国順次公開)

 = 12 面 ひと=
★平林喜博さん(経営学博士)——会計学に神を見出した 


◎日本も対策急げ−−教会乗っ取る異端「新天地」=1006060101



セミナーで語る陳氏
 正体を隠して既成教会に潜入し、長い年月をかけて牧師の信頼を獲得。役員やリーダーになり、気がついた時には仲間を増やして牧師を解任、教会を乗っ取ってしまう|そんな、韓国で猛威をふるう新手の異端「新天地イエス教証拠(あかしの)幕屋聖殿」が日本にもすでに進出している。本紙がそう報じて以来、どうやって防げばいいのか? 見分ける方法はないのか?と問い合わせが相次いでいた。5月に在日韓国基督教総協議会異端対策委員会の招きで来日した陳用植氏(韓国基督教総連合会異端対策委員会副委員長、韓国キリスト教異端相談所所長)は、都内で開いたセミナーで、同団体の被害を防ぐ対策について話した。

 「彼らは未信者ではなく、信者をターゲットにして引き抜こうとする。正統教会の信者をどのように誘惑するか研究し、訓練を受けている。それに比べると正統教会は異端対策に鈍感で、異端のことをあまりに知らない」。陳氏はセミナー冒頭、そう警告した。この日取り上げた、今日最も活動している異端の一つが「新天地」。かつて韓国でここまで教会に被害を与えた教団はなかった、と陳氏は言う。
 教祖の李萬煕(80)を「再臨主」と信じ、「収穫の働き人」と名付けられた対正統教会工作員が、短くて3年から長くて10年、奪還しようとする教会に忠実に通い続ける。韓国のプロテスタント教会総数5万に対し、派遣された「収穫の働き人」は5万5千人に上り、韓国のほとんどの教会に入っているという。「世界中、韓国人が集まるところには新天地が入り込んでいないところはありません。東京のある教会にも新天地の伝道師が入り、もう日本の新天地が形成されています」
 「収穫の働き人」は、潜入しようとする教会に合わせて訓練を受けるという。「賜物や異言を強調する教会なら異言を学び、弟子訓練の盛んな教会なら弟子訓練を覚えてから入ります。牧師から認められる方法、信徒から信頼される方法、役員になる方法も学んでいます」
 訓練の中には、うそをつくことや、演技することも含まれる。ローマ3・7を根拠に、偽ることも策略ならば罪ではないと教える。新天地であることは誰にも言わないので、なかなか見分けることができない。新天地に入って何年もたつのに家族も知らないことがあり、牧師の子弟や牧師夫人が入り離婚や家庭争議になる例もあるという。
 「日本でも早く対策を立てなければなりません。彼らは日本の教会を正確に把握しているので、たいへん危険です。ある教会に収穫の働き人の名簿を教えたところ、牧師が一番信頼する人の名前がありました」
 では、どう対策をとったらよいのか? 陳氏は「予防教育が一番です。新天地の手口や特色を、全信徒が学んでおくべきです。新天地は、そのように予防されている教会が大嫌いで、教会を収穫の畑と呼びますが、予防された教会は地雷の畑と言っていやがります」
 「収穫の働き人」が潜入後、信徒をだます手口は、聖書勉強会に誘うこと。「教会に入ってきて聖書勉強会に誘う人は警戒するべきです。そういうことがあったらすぐ牧師に報告するように、教会の外の聖書勉強会には行かないように、指導しておくことが必要です」。彼らの聖書勉強の特色は、聖書を比喩的に解釈すること。その特徴がうかがわれたら新天地と思ったほうがいいという。
 新天地に入ってしまった人に対しては、「専門の異端対策教育を受けた人でなければ、一度入ってしまった人を取り戻すのは難しい。今、私の相談所で一人の韓国人宣教師が研修を受けています。新天地をやめないなら、残念ながら追い出すしかありません。放っておけば他の人に影響を及ぼし、被害が広がるだけです」。

◎エジンバラ東京会議[2]残された課題−−宣教命令は「国」ではなく「人」へ=1006060202

 主は大宣教命令で何をすべきか、私たちに語っている。「エルサレムから地の果てまで」行くようにと命じておられ、「国々」ではなく「人々」に宣教することを命じている。また、その命令のうち「弟子とする」は完了形。クリスチャン一人ひとりが主の召しに従うべきである。私たちの優先事項は10ある。10番目から述べると、(10)福音が届いてなく、教会のない地域に福音を届ける、(9)キリストの体としての宣教師たちの経済的支えと働き人の必要、(8)教会は多くの告白、悔い改めをして日々聖霊に満たされなければ世界宣教はなしえない、(7)クリスチャンの多くはムスリムやヒンズー教徒を個人的に知らないが、個人的にもっと彼らと知り合いになる。物心共に必要に応え、実践と宣教を両方進めること、(6)祈りと一致は不可欠、(5)教会開拓をしていく、(4)聖書を口述や音楽、物語で学ぶ人が多い今、物語で聖書に触れる人に届ける、(3)イスラムやヒンズー教徒から回心する人が増えている。彼らを家に招き、キリストの愛に触れてもらうことが重要、(2)未伝の人への伝道ではその地域に関わり、そこに住んでフルタイムで仕えること、(1)448か国語しか完全翻訳がない。2千言語をこれから翻訳しなくてはならない。聖書的根拠なしに伝道はなく、早急に必要とされている。(キャンパス・クルセード戦略担当副総裁)

◎次世代に希望見えた−−クリストファー・サン国際大会 in OKINAWA=1006061001

 「ここにある! あなたの居場所」をテーマに4月17、18日に岡山ドーム(岡山市北区)で開催された「クリストファー・サン国際大会in Okayama」(同実行委員会主催・吉岡章大会会長、赤江弘之実行委員長)は、参加者延べ約5千700人、「決心カード」の記入者約240人という盛会となった。
 クリストファー・サン博士はオープニングの「Victory2010」と夜のメイン大会(1)、2日目夜のメイン大会(2)と、3回のステージで力強く会場に語りかけた。博士の神の愛とみことばの力を説くメッセージは、参加者の魂を揺さぶるものだった。
 ゴスペルシンガーの岩渕まことさん・由美子さん夫妻や山本真一郎さん、ダンス&ダブルダッチの「J-TRAP.」、オペラ歌手の稲垣俊也さん、遠藤久美子さん、アコーディオン奏者の檜山学さん、ゴスペルデュオのナルドら多彩な音楽ゲストが大会を盛り上げた。プロゴルファーの中嶋常幸さんや、テコンドーの五輪メダリスト・岡本依子さんも、喜びにあふれた証しをして感動を呼んだ。
 17日の午後の野外特設ステージで開かれたジャンボリーには、地元や他県のバンドが出演して元気な歌声を響かせた。18日午後の横田早紀江さんの講演「平和を祈る集い」(岡山YMCA・岡山ワイズメンズクラブ主催)では、苦しみの中で神に信頼できる幸いが語られた。横田さんの詩「コスモスのように」を作曲した岩渕さん夫妻の歌に、会場は心を一つにして聞き入っていた。
 サン博士の招きに応えてステージの前に出てきた決心者への対応は、昨年秋以来県内各地で講習を受けたカウンセラー109人があたった。予想以上の数の多さに対応しきれなかったほどだった。
 信仰決心者94人のうち半数近くが10代。「次世代への希望が見えた」と、関係者から喜びの声が上がった。祈祷委員会では、決心者が教会に定着して受洗に至るように、引き続き祈りが積まれている。
 大会開催の土台には、40年の歴史のある「岡山県宣教の集い」、また岡山、倉敷、津山、備前各地域で続けられてきた教会協力による「市民クリスマス」の働きがあった。
 事務局では「呼び掛けに応えて、さらに多くの教会が祈りと献げ物をもって協力し、参加されました。地域の教会が一致して準備にあたり、またそれぞれの賜物が生かされてきたこと、そしてすべてにおいて主の助けと導きがあったことを深く感謝する大会でした」と、振り返った。
 大会後の実行委員会報告会では、延べ5千人を集め、さらに若い世代への伝道成果を見ることができたことを喜び合った。予算が満たされたことにも、深い感謝がささげられた。「サン博士を通して私たち自身に伝道への恐れがあったことを教えられました」という感想もあった。地域教会が一致して働くことのすばらしさを実感した、次につながる大会になった。