[CSD]2010年12月5日号《ヘッドライン》

[CSD]2010年12月5日号《ヘッドライン》

 = 1面 ニュース=
◎北朝鮮からの韓国・延坪島砲撃で祈り要請——韓国国教界 戦争拡大防止へ「知恵深く」
★ケープタウン会議参加者ら 祈りのネット広がる
★平和の君を迎える輪(リース)

 = 2 面 ニュース=
★砂漠化した社会のオアシスに——本郷台キリスト教会の宣教計画「ミッション3000」前進
★初期の韓国長老教会で聖書はどう読まれたか?——朱基徹牧師記念の集い
◎アジア発・世界宣教ビジョン共有——ペンテコステ・アジア宣教会議
★<落ち穂>ボランティア介護を受けながらの伝道

 = 3 面 =
★<竜馬をめぐる人々>[33]勝海舟の章:13——アンナ・ホイットニー物語? 記・守部喜雅
★ケープタウン2001報告[2]——問題を問題と把握する勇気 記・正木正人
★<オピニオン>東シナ海・日本海の両岸に祈る友はいるのか 記・榎本 恵

 = 4 面 ビジネスパーソン=
★田島幸児さん[中]([株]田島建設代表取締役)——最初の1軒目で仕事が取れた
★<会計基準の黒船来る>[5]売上高の計上は出荷基準から着荷基準へ 記・篠松次郎

 = 5 面 情報 =
★<情報クリップ>催し情報・放送伝道ハイライトほか
★BOOK:『あなたの大切な人におくるバイブルメッセージ』矢田幹大著(グローリーブックス、525円税込)
★BOOK:『ビジネスを支える聖書のことば ?』扇谷高雄ほか共著(イーグレープ、630円税込)
★CD:「クリスマスキャロル」小坂 忠(ミクタムレコード、2,800円税込)
★REVIEW:『キリスト教霊性の歴史』P・シェルドレイク著(教文館、1,890円税込)評・具志堅 聖

 = 6・7 面 全面広告 =
JTJ宣教神学校——だれでも、いつでも、どこでも、開かれた神学校
2011年4月末よりインターネットコース開講
公式サイト http://www.jesustojapan.com/

 = 8・9 面 デボーション特集 =
★黙想で神との個人的関わりを体験する——加藤常昭氏に聞く
★『幸いの書』晴佐久昌英著(女子パウロ会、1,450円税込)
★『ちいさなもののいのり』エリーナ・ファージョン文、エリザベス・O・ジョーンズ著(新教出版社、1,260円税込)
★『ゆうべの祈り』クリストフ・ブルームハルト著(日本キリスト教団出版局、2,310円税込)
★『新改訳・文庫聖書』4分冊セット(いのちのことば社、3,000円税込)
★『リビイングバイブル 新装版』来春発売予定
★『ペンギン牧師と読む聖書』後藤喜良著(マナブックス、1,575円税込)
★DVD「新版 こんなときにバイブル」(メイクソフト西山、5,800円税込)
★CDブックス「聞いて楽しむ聖書」船木弘毅著(創元社、1,680円税込)

 = 10 面 教会学校 =
◎「最高の英語教材」Kids Brown 伝道に参入——教会の子どもプログラムに提案

 = 11 面 クリスチャンライフ =
★『三浦綾子100の遺言』韓国でも出版——平和の願い込めて韓国へ
★在韓留学生のための秋夕パーティ——手作り料理で世界の留学生をおもてなし
★Movie:「酔いがさめたら、うちに帰ろう」(12月4日よりシネスイッチ銀座ほか順次全国公開)

 = 12 面 教会 =
★「十字架横丁」に新会堂——単立・聖望キリスト教会



◎北朝鮮からの韓国・延坪島砲撃で祈り要請−−韓国国教界 戦争拡大防止へ「知恵深く」=10120501

 11月23日午後2時34分、南北の軍事境界線近くに位置する韓国の延坪島に北朝鮮が海岸砲数十発を発射、兵士と民間人に多数の死傷者が出た事件と関連して、韓国のキリスト教界は声明やコメントを通して北による挑発行為を非難、戦争拡大防止のための緊急の祈りを要請した。

 韓国基督教総連合会(CCK)の金雲泰総務は「怒りとともに衝撃を禁じえない」、また韓国基督教教会協議会(NCCK)のチョン・ビョンホ和解・統一委員長は、「民間人にまで無差別砲撃を加えたことは許されない行為」と声明で明らかにした。
 オンヌリ教会のハ・ヨンジョ牧師は「神様だけがこの問題を解決できるお方。祈りによって緊張の拡大防止を求めるべき」、韓国大学生宣教会(KCCC)の朴盛民代表は「北朝鮮の専軍政治は愚かな選択」とそれぞれ自身のツイッターを通して見解を述べ、指導者たちが知恵深く対処できるよう、また国家安保のために教会が一致することを求めた。
 韓国教会言論会は「今回、南側に向かって挑発を敢行したことは、北が平和には関心がなく、戦争への挑発意欲を露わにした行動として非常に憂慮し、遺憾だ」と批判、「北朝鮮はこのような挑発行為を直ちに謝罪し、再発防止を約束をすべき」と促した。
 また、北朝鮮への人道支援を行っているワールド・ビジョンや救世軍など54団体で構成する対北朝鮮協力民間団体協議会のパク・ヒョンソク事務総長は、「ようやく再開のめどがついた北への人道支援の努力が、水泡に帰する事態に直面した」と語った。
 CCKでは25日午前11時から緊急役員会を開き、「政府と軍は北朝鮮の挑発に対して強力な対抗処置をとること」「国民の一致団結」「延坪島を含む西海5島の安全確保と戦傷者および住民の被害補償」などを求める「声明書」を発表した。また、26日午後2時からソウル市内の韓国基督教会館で「救国祈祷会および延坪島挑発糾弾大会」を開催することを決定した。

犠牲兵士の所属
教会牧師も要請
 一方、韓国のキリスト教系日刊紙「国民日報」は、今回の砲撃で戦死したソ・ジョンオ軍曹が所属していた海兵延坪教会のハ・スンウォン牧師のコメントとして、「部隊と教会全体がソ兵士の死を悼み悲しんでいる。過度の緊張状態にある将兵たちのために、南北関係が安定して対立関係が高まらないように、全国の教会が祈ってほしい」と伝えた。

◎アジア発・世界宣教ビジョン共有−−ペンテコステ・アジア宣教会議=1012050203

 日本で初めてのペンテコステ・アジア宣教会議(PAM、村上好伸実行委員長)が9月16~18日、三重県鳥羽市のホテルで開かれ、海外から25人、国内から77人が参加。事務局からレポートが寄せられた。
 同会議の趣旨は、・アジアのペンテコステ教会が、世界宣教に全面的に参加するよう励まし促す・すべての国のペンテコステ教会グループ、教団が、世界宣教部門を持つように促す・すべての国のペンテコステ教会グループ、教団が、宣教師を送り出すようにすること。
 PAMの発端は90年代半ば、デイヴィッド・ワング(アジア・アウトリーチ総裁)、ヴェイコ・マンニネン(フィンランド・ペンテコステ教会前宣教局長)、アルト・ハマライネン(当時FIDA宣教局長)の3氏が昼食を共にしたときの話し合いから。ワング氏は、派遣側の宣教団体、現地リーダーたちと宣教師たちの間のリンクが欠如していると観察していた。その問題意識を共有したことから「共に私たちは変わろう、世界を変えるために!」を掲げてアジア宣教協議会が生まれた。
 北欧ペンテコステ宣教団とアジア・アウトリーチによって準備された大会が94年に香港で開催され、10か国の代表者が討議。派遣側、宣教師、現地の教会の役割に関して省みるときとなった。その後、香港、タイで3回の全アジア大会を重ね、協力体制とビジョンを共有してきた。事務局では次のように今大会を評価している。

 アジアはイスラム、ヒンズー、仏教など、異教と偶像礼拝の背景が強く、宣教における課題は大きい。しかし、各国の教団総理、宣教団体代表から分かち合われたレポートは、参加者一同にビジョンと励まし、チャレンジを与えた。アジア発世界宣教のビジョンに対する情熱が共有されたことはたいへん意義深い。これまで西洋諸国が大きく貢献してきた世界宣教は、アジアからイスラエルに福音が向かう時代を迎えている。アジア極東の日本から、アジア諸国との宣教協力ビジョンと実際的な交流が始まったことは、21世紀の世界宣教の流れの中にあって、重要な起点の一つになり得るだろう。

◎「最高の英語教材」Kids Brown 伝道に参入−−教会の子どもプログラムに提案=1012051

 「キッズブラウン」をご存じだろうか。米ブラウン大学の外国語教育研究所がカリキュラム開発に関わった、子ども向けの英語教育プログラムだ。楽しく、かつ質の高い英語教室が、ネイティブの講師がいなくても開けるなど評判が広がり、韓国では既に業界トップシェア。日本でも大手進学塾をはじめ幼稚園、保育園、公立小学校などで導入が広がっている。
 この英語教育プログラムを近年、各地の教会が宣教ツールとして取り入れ始めているのだ。

 プロジェクターと白い壁さえあれば、そこはもう英語教室。「電子黒板」を取り付けることによって、壁に映し出された映像がタッチスクリーンパネルへと変わる。教師役は、タッチペンで画面のアイコンに触れ、授業を進める。画面に展開される犬やワニのイラスト。子どもたちが「dog」「alligator」と英語で名前を答え、教師役はペンでイラストに触れる。そうすると、ネイティブの発音で正解が聞ける。
 これは、授業のほんの一部だ。画面を見て、聞いて、手で触りながら五感を使って学ぶタッチスクリーン授業方式。2歳から中学3年生まで一貫したカリキュラムを用意し、楽しく、質の高い学習を提供する。インターネットやCDを使った自宅での予習・復習も可能で、「子どもの学習の進み具合がわかる」と、保護者からの評判も良いという。

 「キッズ・ブラウン」の開発者は、学校教材を販売する(株)アルキメディアCEOのポール・サイさん。東京ベイ・インターナショナル・チャーチ(金寅浩牧師)に通うクリスチャンだ。「教会学校の子どもたちが楽しめることを、何かしようと思ったのがきっかけです。これから英語は必須になっていきますし、ゲーム感覚で学べるものを作ったんです」。思った以上に子どもたちの反応が良かったため、ブラウン大学に依頼してプログラムをカリキュラム化。会社の商品として販売することにした。
 ある時、「これは、宣教にも展開できる」と感じた金牧師の勧めにより、祈祷聖会で宣教ツールとして紹介。数教会から反応を得た。「最初は、キリスト教界に向けて販売することは考えていなかったんです。私はやはりビジネスマンですから」とサイさん。しかし「ビジネスだけでなく、宣教のためにも用いていただけるのではないか」。その思いが生まれてからは、教会を対象に営業してくれる人材を祈り求めるようになった。
 昨年3月、サイさんは、英語教材の営業マンをしていた小根久保伸彦さんと出会った。小根久保さんもクリスチャン。サイさんの熱意に共感し、勤めていた会社を辞め、アルキメディアの販売代理店である(有)リブ・ロックに転職した。それから1年半。小根久保さんは全国を駆け回り、各教会を訪ねて「キッズブラウン」の可能性を説いた。現在、90以上の教会へと取り組みが広がっている。

 「子ども伝道のために何かしたい」と願う教会は少なくない。しかしそれには、時間、スペース、スタッフなど多くの「犠牲」が必要だ。「キッズブラウン」が切り込むのは、まさにその部分。プロジェクターと「電子黒板」さえあれば、スペースは問題ではない。奉仕者の不足も、教会を悩ませるポイントの一つだが、「ネイティブスピーカーや英語が得意な方がいなくても、教える役割を果たすのは、あくまで教材そのもの」。スタッフは、子どもたちの反応に従ってタッチペンで画面に触れていくだけ。「もちろん、子どもたちのやる気が起きるよう楽しませることは必要ですが」
 学校や塾などが「キッズブラウン」導入に当たりかかる初期費用は約76万円だが、教会に対しては伝道用特別価格として3万数千円(プロジェクター、パソコンは各自手配)で提供。「これはビジネスではありません。伝道のためだからこそ、ギリギリの、もう下げられないという金額でやらせていただいています」と小根久保さんは言う。ランニングコストも、低価格に抑えた。教会が、生徒1人あたりから集める月謝は2千500円~。「破格」で、地域に英語教室を提供できる。
 「2011年度からは、小学校に『英語活動』が必修化されます。経済格差が教育格差を生みつつある今、教会に何ができる、ということにもつながると思います。月謝が高い、近くにいい教室がないなどの理由で、子どもを通わせたくてもできないお母さんたちは多い。私は、『キッズブラウン』が最高の英語教材だという自負があります。安い、楽しい、確実に身に付く英語を通して、教会が地域に働きかけていくことは十分可能です」。子どもといっしょに、保護者も教会に足を踏み入れてくれる。地域に密着した英語教室は、教会の敷居を低くする、と小根久保さん。「いかに、教会が信頼されていくかが大切になってきます。『キッズブラウン』が、まず一つの種まきになれば。各教会に活気づいてもらうことが、僕の仕事だと思っています」
 (有)リブ・ロック=Tel.03・5638・8263(小根久保)。