2002年2月3日号《ヘッドライン》

2002年2月3日号ヘッドライン
《ヘッドライン》
 = 1面 =
★アフガン復興支援会議:NGOの役割明確に——現地の必要に直接届く
★東京ミッション研究所:フォーラム「9月11日の衝撃—世界文明と地殻変動」
★イスラム原理主義者はなぜ米・イスラエルを憎むのか——中川健一氏が講演
★北朝鮮:日本人が集団で生活——被拉致者の可能性も
★<「信仰」という名の虐待>[3]まず愛のシャワー注ぎ、恐怖と罪責感と服従へ 記・パスカル・ズィヴィー
★<落穂抄>捕虜収容所で触れたキリストの愛——A・ゴードンさん死去
 = 2 面 =
★アメリカのホームスクール事情[上]気に入った教科書を選ぶ 記・渡辺 聡(アキラ)避
◎ライフプランニングセンターで「牧会カウンセリング講座」開講——講師に丸屋真也氏
★全国弁連が統一教会の実態調査を関係官庁の申し入れ
★国際:宗教は善か悪か——9・11後に論議
★ナオス神学校が米の神学校と提携
★日本聖書協会評議員にハリストス正教会が初参加
★<世界の出来事フラッシュ>米国、インド
★<論説>信仰生活を楽しもう——前向きなクリスチャン像を 記・内川 寿造
 = 3 面 葬儀特集=
★葬儀スタイルが柔軟に——前夜式のない葬儀も増加傾向
★教会付属納骨堂の存在で安心できる——アッセンブリー・エヴァーグリーン・チャペル
★<寄稿>葬儀は教会が指導権を 記・永井 信義
★葬儀用語ひとくちメモ、会葬御礼・返礼品例
 = 4 面 関西だより=
★被災者が慰められること、御霊による一致が願い——第7回阪神大震災メモリアル集会
◎家庭こそ教育の出発点——神戸クリスチャン・スクーリング・ネット開設
★<牧師室訪問>福音交友会・京都聖書教会——大和 昌平牧師
★年頭の指標聖句にメロディつけて歌う——同盟基督・箕面めぐみ聖書教会
★京都に福音の拠点「アバ・ハウス」開設——福音ペンテコステ・京都福音教会
★金沢市で聖句書道展——未信者も多く来場

 = 5 面 =
◎9・11テロ墜落機で目的阻止した亡き夫の行動を記念し基金設立
★ホームスクールが1年間に3倍増に——第3回東京地区クリスチャン・ホームスクーリング祈祷会
★ぬくもりある人形アニメで聖書の世界を——旧約聖書人形アニメシリーズ
★霊的なギター奏法のために——ビデオ「スピリチャルギターワーク」
★韓国:米FEBCがFM局を2か所に開設
★<CDの時間>「コパン」 演奏・コパン(1800円)
★<召天>山崎 宗太郎氏(前朝祷会全国連合会会長)

 = 6 面 生活のページ=
★<あの日のメッセージ>「聖歌550番との出会い」献身の導きを求めて 記・高橋 敏夫
★<真っ向勝負>質問:人前で祈るなんてとても… 回答者:=井上 賢二郎
★<今週の本棚>『和解の努め』ジョン・ストット著(すぐ書房、2200円)
★<今週の本棚>『クリスチャン英会話ハンドブック 信仰生活編』田川 佐和子著(いのちのことば社、1200円)
★<今週の本棚>『ホンネで話せるグループづくり』毛利 陽子著(小牧者出版、500円)
★<情報クリップ>催し情報ほか

ライフプランニングセンターで「牧会カウンセリング講座」開講−−講師に丸屋真也氏0202030202

牧会者として、教会員や地域の人たちの悩みにどのように応えていけばいいのか。聖書の真理に照らしながら、1年かけて体系的に専門的なカウンセリングを学ぶ「牧会カウンセリング講座」が4月から開講される。
 「牧会者が人々の悩みや問題に適切な対応をすることが、地域社会への責任であると同時に、宣教の上でも重要な働きにもなります」と講師の丸屋真也氏(54)=臨床心理博士、牧会学博士、ライフプランニングセンター研究教育部長=は話す。神学校でも教えている丸屋氏は、アメリカと日本で牧会経験があり、精神病院などでの臨床トレーニング経験も豊富で、年間千数百件のケースを扱っている。特に、宣教師も含めて教職者のカウンセリングも多い。
 「一般の人もクリスチャンも変わらない悩みを持っている。しかし、教会では問題を表に出せず、かえって問題が深刻化することがある」
 講座では個々のカウンセリングの仕方や精神病について学び、多くの事例を出しながら適切な対応ができるように学んでいく。専門家が必要な場面を見分け、手遅れにならないような判断力を身に着けることが目標。人格障害の問題も扱っていく予定だ。
 「この講座はクリスチャンの成長と、伝道の援助が目的。最終的には神様を紹介していくプロセスと考えています」
 事例検討など牧会カウンセリングの実際と精神病理について学ぶ「牧会カウンセリングと精神病理」、家族問題の解決の方法を聖書を土台として学ぶ「家族カウンセリング」、現代の結婚の現実や問題、夫婦が真に一体となっていくプロセスを学ぶ「結婚カウンセリング」の3つの単元にそって体系的に学ぶ。参加費は14万7千円(1単元7回、4万9千円)。
 4月22日から03年3月17日まで毎週月曜日13時から4時間、東京都千代田区平河町2ノ7ノ5、砂防会館5階の(財)ライフ・プランニング・センターで。資料請求・問い合わせはTEL03・3265・1907、FAX03・3265・1909へ。

家庭こそ教育の出発点−−神戸クリスチャン・スクーリング・ネット開設0202030402

キリスト教主義教育に基づいた家庭教育を支援する神戸クリスチャン・スクーリング・ネット (KCSN・正田眞次運営委員長)が、小学生を対象にした英会話教室 「恵みキッズクラブ」を1月からスタートさせた。これは神戸市須磨区の同盟基督・神戸恵みチャペルが地域の教会教育活動の一環として始めたもの。
 同教会のW・コープランド宣教師夫妻と正田さんの協力体制のもと、現在低~高学年の子供たち20人が週一回、英会話のほか、英語で歌う賛美歌、詩や絵本の読み聞かせなどの一時間を楽しみに通ってきている。これから室内だけでなくスポーツや野外活動も取り入れ、より充実したプログラムを企画していく。
 定期的に発行する、聖書に基づいた子育て観やみことばのワンポイント解説を掲載した保護者向けの通信は、大半が未信者の家庭にもかかわらず好評だ。
 民間にはないオリジナルの子供英会話教室であり、新しい形の教会学校でもある。地域伝道に適した活動だという手応えを感じると正田さん。今後、中学に入っても継続できるようにアプローチしていくことが課題だという。?中国…引き締めと方針の転換
 「KCSNの働きは学校や塾を建てあげるというのではなく、いわばゲリラ的に、いろんな場所でさまざまな活動を展開するというものです。それぞれの教会の教育を側面からサポートするという働きも含まれますし、教会学校を離れた子供たちが教会に戻ってくるのを励ますための働きも必要だと思っています」
 活動の中心はあくまで教育の原点となる家庭教育を支えることだ。「家庭こそ教育の出発点」を大前提に、不登校児と親のサポートや、学校教育を受けず家庭でキリスト教主義教育を行うホームスクーリングへのサポートも積極的に行う。
 これから展開する親子参加の幼児ミニストリーや、ワールドカップを機に地域の教会が協力して作ろうと計画中の少年サッカーチームもめざすところは同じだ。
 正田眞次さんは、聖書を土台とする超教派のキリスト教主義教育運動を展開する「学座・とうごまの葉の下」の代表。昨年日本福音キリスト教会連合神戸聖書教会の牧師を辞任し、この運動に献身した。
 キリスト教主義教育について考えるようになったのは、6人いる息子たちのうち、長男が小学校を休みがちだったことや、次男の担任教師の指導に疑問を持ったことなどがきっかけとなった。
 「学座は本来親と教会が持つ教育権を確立するための運動です。いのちの尊さ、生きる目的、いかに生きるかを子供たちに教える責任は親にあり、それらを本当に教え得るのは教会以外にありえないからです」
 対話と体験を基本に、ジュニア世代を中心に、人権学習から芸術活動まで広く深く学ぶ。学校教育では学びきれない内容と環境を提供するものだ。
 KCSNと共に、こうした教育運動が全国的に広がり、いずれは社会に大きな影響をもたらすことを願っている。
 フルタイムで働き始めた正田さんを支える会も発足した。「正田ファミリーを支える会」(世話人代表・内貴八郎右衛門牧師/事務局・谷口明法牧師)では、運動への経済的・霊的支援を募っている。
 ▽正田ファミリーを支える会事務局=〒654-0102神戸市須磨区東白川台1ノ8ノ16、ユース・ハーベスト・チャーチ内、TEL&FAX078・742・2374、Eメール=masada@wind.sannet.ne.jp

9・11テロ墜落機で目的阻止した亡き夫の行動を記念し基金設立0202030501

テロ事件が起こった昨年の9月11日、米・ボストン空港を飛び立ったニューヨーク発サンフランシスコ行のユナイテッド航空93便がテロリストにハイジャックされ、ピッツバーグ郊外に墜落した。米国では、携帯電話を受けた家族や上司の証言から、ワシントンDCの国会議事堂に向かっていた93便を、4人の勇敢な乗客がハイジャッカーに突撃し阻止したと思われる、と一般報道されており、その一人はクリスチャンだった。
 乗員乗客は全員死亡したが地上ではだれも死ななかったのは、3万2千フィートの上空で、4人の男たちが数千の人々のため命をささげたからと報じられている。
 テロを阻止したと思われる4人の妻、家族、上司の証言では、飛行機が国会議事堂に向かっていると確信すると、4人は計画を練り、それぞれが身内にハイジャッカーへの突撃を敢行することを携帯電話で知らせていたという。
 その一人、セールスマネージャーでクリスチャンのトッド・ビーマーさん(32)=プリンストン・アライアンス教会員=は、上司に「私たちはもう死ぬのはわかっている。われわれの何人かで、行動を起こそうと考えている」と語った。電話会社の通話記録には「用意はいいかい。さあ、いくよ」とのかけ声が録音されていた。
 妻のリサさんは録音された声を聞くと「夫の声だわ」と答えた。夫の行動を聞き「途方に暮れていたが、もう一度生きる価値を見いだしたわ」と語った。
その後リサさんは、?9月11日の事故で親を亡くした子どもを長期援助する、?テロリストによる被害など、危機に直面したときにトッドのような正義感ある選択ができる若者を育てる、などを目的に非営利団体トッド・ビーマー財団を設立。
ホームページには、事故後、たくさんの人から愛と祈りをもらったことで、リサさんは今平安の内にあること、創世記50・20「あなたがたは、私に悪を計りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとなさいました」の御言葉が事故当初から心にあり、この御言葉がトッド・ビーマー財団設立のきっかけとなったことを証ししている。
リサさんは、事件当時お腹にいたトッドさんの3人目の子どもを1月11日に出産。女児で名前をトッドさんのミドルネームをとってモーガン・ケイと名づけた。
 トッド・ビーマーさんの証しを紹介したホームページは、http://www.beamerfoundation.org(英文)。