第3回「マイノリティ問題と宣教」国際会議が共同声明 ヘイトスピーチ違法化など人権法整備を要請
第3回「マイノリティ問題と宣教」国際会議(在日大韓基督教会主催)は、11月21日、共同声明を採択し4日間の会期を終了した。
共同声明は、日本社会で在日コリアンをはじめとするマイノリティに対する差別と暴力が繰り返されてきたことに加え、今日では差別・排外主義的な主張を標榜する団体により人種的憎悪や民族差別を煽動するヘイトスピーチが公然と繰り広げられていることに危機感を示し、その背後に人間の尊厳を蹂躙した加害の歴史認識を抹消しようとする歴史修正主義があることを指摘。日本政府に対し、ヘイトスピーチなどの差別行為を違法化する国内法の整備を早急に実現すること、戦争・戦後責任を明確に自覚した公正な歴史認識を徹底し、学校教育に反映させることなどを求めた。
同会議には、アイヌ、沖縄・琉球からもマイノリティ差別の実態が報告されたほか、世界教会協議会(WCC)の協力によりドイツ、アメリカ、南アフリカからも人種差別などの現状と教会の取り組みを分かち合った。ヘイトスピーチ・ヘイトクライムに代表される排外主義、社会の多数派とは異なる存在への憎悪・排除の傾向が世界的に高まっていることが浮き彫りとなり、マイノリティ問題に国際的な連帯で取り組む必要がある、との認識が共有された。
(会議詳細は本紙で掲載予定)