[CSD]2002年3月31日《ヘッドライン》

[CSD]2002年3月31日《ヘッドライン》
 = 1面 =
★イースターメッセージ:復活は暗黒の歴史を変える 記・吉田 耕三
★ベルギー:AOGC奉仕者が新法で国外退去処分
★カンボジア:小数民族クリスチャン ベトナムへ強制送還
★受難・復活美術展2002 3月26日~4月1日
★<落穂抄>マンガ雑誌「らみい」への変身

 = 2 面 舞台に立つクリスチャン青年=
★子どもに夢を、と立つ舞台 白石涼子さん(劇団四季)
★毎週テレビで会いましょう ベサニー・ケイラーさん(テレビ英会話講座俳優)
★役作りでの教会巡りからクリスチャンに 香原俊彦さん(劇団民芸)
★演技を通してイエスの愛を 菊池 創さん(米国で俳優修行中)

 = 3 面 座談会=
★好評連載「真っ向勝負、ウケテタツ」から見える若者たち
井上賢二郎・小澤由紀恵

 = 4 面 イースタースペシャル=
◎密林から今も語る宣教の心——パイロット宣教師トローゼン夫妻の歩みが本に——
★受難・復活美術展2002開催

 = 5 面 イースタースペシャル=
★韓日友好イースターたまご料理
★愛のアロマ、キリストの香——ブルガリアのローズオイル
★<情報クリップ>催し情報ほか

 = 6 面 =
◎サッカーW杯成功で世界平和を促そう——韓国・国家朝餐祈祷会で共同宣言
★パキスタン:相次ぐ教会襲撃
★韓国:走る福音テレビ——W杯競技場前で試合中継と福音番組
★日本教会音楽研究会:「聖歌」解説付きは7月発行の見込み
★婦人矯風会:DV防止法歓迎しつつも不満
★ルーテル学院大学新学長に市川一宏氏
★<論説>学校の週休2日制が目前に——土曜日に子ども向け体験プログラムを 記・杉本 玲子

 = 7 面 カウンセリング特集=
★弱さに気づく時、人は強くなる——不安を覚える行員の相談相手に 吉田 博さん
★現代の若者の環境と心——教会も問題解決のサポートを
★<本の紹介>「心を病むって どういうこと?」古川 奈都子著(ぶどう社、1300円)
★<本の紹介>「講座 現代キリスト教カウンセリング」1巻~3巻 三永恭平ほか監修(日本基督教団出版局、各2800円)

 = 8 面 特集 教会形成(セルチャーチ)=
★魂が喜ばれることを喜ぶ祝宴 国際福音キリスト教会アガペーチャペル
★いのち流れる雰囲気に 聖協団・練馬グレースチャペル
★ミニストリーとは生きること ユース・チャーチ・ネットワーク関西セミナー

 = 9 面 =
★ライフスペース判決は他人事か——看過できない信仰と社会通念の接点 記・櫻井圀郎
★3回目の「ふぁっつMK?」で見えてきたもの——交流からネットワーク化へ 記・永井敏夫

 = 10 面 =
★第24回あかし文学賞入選作発表
準入選作品:「キャンドルの灯火」島田裕子 作、「原郷」山内とく子 作

 = 11 面 特集 英会話/留学=
★キリストの愛に根ざし英会話指導 アッセンブリー・エヴァーグリーン・チャペル
★<本の紹介>「クリスチャン英会話ハンドブック」(いのちのことば社、1200円)
★偏見なくす異国の文化——オーストラリアスタディツアー

 = 12 面 読書特集=
★<書評>「ヴァインの祝福」ブルース・ウィルキンソン著(いのちのことば社、1200円)
★<書評>「神のときに生きる」三浦 喜代子著(CLC出版、1200円)
★<書評>「ある平和主義者の回想」中川 昌輝著(新教出版社、1600円)
★<書評>「私の歩みを一歩ずつ導かれる神」井戸垣 弥生著(いのちのことば社、1800円)
★<書評>「勝利は武器によるものではなく」ヴィクター・N・オカダ著(新教出版社、2200円)

 = 13 面 読書特集=
★<書評>「神よ。私の心に聖霊の火をともしてください」ジム・シンバラほか著(新生宣教団、2000円)
★<書評>「あかちゃんがうまれても わたしんことすき?」リサ・T・バーグレン作(フォレストブックス、1500円)
★<書評>「青い目の近江商人 ヴォールズ外伝」岩原 脩著(文芸社、1700円)
★<書評>「命のメッセージ」川端光生ほか編著(一粒社、1200円)
★インタビュー:鹿嶋春平太さん(「聖書がわかればアメリカが読める」の著者)

 = 14 面 =
★キリスト教史跡・資料館ガイド——主の民の足跡を訪ねて

 = 15 面 =
◎教会の青年会がオリジナルミュージカル「病院オンザロック」を主催
★自分の醜さに照らされて——兄の中嶋常幸プロと同じ日に受洗した中島篤志さん
★<ひと>今村 路加さん(町田市議に3期目の当選)
★<北から南から>山口県:ヤベツの祈りに作曲
★ハンガリー:サイバー空間で英語礼拝計画
★米国:「無宗教」が大幅増加

 = 16 面 カラー全面広告=
☆マンガ雑誌「らみい」(1部50円=本体価格=、5月号のみ新装特価30円)

密林から今も語る宣教の心−−パイロット宣教師トローゼン夫妻の歩みが本に−−0203310401

南米ボリビア奥地に福音を届けてきたワールド・ゴスペル・ミッション(WGM)の軽飛行機「平和の翼CP|1528」が98年9月28日、現地の牧師と神学生夫妻、パイロット宣教師一家ら7人を乗せ、アンデス山懐の村ユクモを飛び立ったまま消息を絶った。懸命の捜索にもかかわらず手がかりが得られないまま、間もなく3年半。同機を操縦していたパイロット宣教師ジョン・トローゼンさん(当時28)と妻の真砂子さん(同35)一家を支えていたボリビア宣教支援会(京都紫野ホーリネス教会内)がこのほど、2人の歩みをまとめた記念誌『平和の翼に福音を乗せて』を出版した。同書に寄稿した誰もが、長い準備の末、現地に派遣されてからわずか9か月後に突然その働きが絶たれたことの意味を問いながら、2人の残した歩みと言葉が大きな財産であることに改めて気づかされている。  記念誌の中心は、真砂子さんが、夫の故郷アメリカでデピュテーション(宣教支援者への報告とアピール)を開始した95年9月から3年間ほぼ毎月、手書きでつづった宣教報告レター「かみひこうき」。折々の生活の一コマや、長男つばさアイゼヤちゃん(3歳)と長女ひかりソフィアちゃん(9か月)の成長ぶり、文化習慣の違う中で子育てに奮闘する様子などを、ユーモアとほのぼのとしたタッチで描いたイラストと共にそのまま収めたA4判120ページ余りの紙面から、宣教師の家族が異文化で直面する新鮮な驚きや戸惑い、それを一歩一歩乗り越えて進んでいく様子、救霊への熱い思いと祈りなどが、手に取るように伝わってくる。
 その筆致は、自分の弱さも失敗も正直にさらけ出している。
 例えば、あるときの真砂子さんは「パイロット宣教師の妻になるというのがこういうことであったのかと、改めて自分の無知にあきれかえっている」。旅がちで一度出れば4、5日帰ってこない夫を待ち、父親不在の中で2人の子育てに追われるきびしさをかみしめる。飛行中は15分ごとの無線連絡が聞き取りにくいことにイライラし、もしジャングルで事故に遭えば、と案じる。天候によっては予定が変更され、自分のスケジュールまで不確定になることが多い。そして、こうつづる。
 「宣教師になったら、すべてハレルヤではない。宣教師であろうとなかろうと、伝道者であろうとなかろうと、つらく悲しい日もあれば、すばらしい日もある。そして夜も昼も、そこに主はおられる。パイロットの妻…ああ…となげき、悲劇のヒロインに自分を仕立てても何の得にもならない。私の母としての態度が、子供たちの考えにも大きく影響し、ジョンの奉仕への意見にも反映する。私の妻としての態度が、ジョンの安全にもかかわってくる。パイロットの妻であることを本当にわかりはじめた今こそ、私自身が主に祈り、主に重荷をゆだね、改めて出直す時であると思う。それにしても、私たちの数えるべきものは、主の恵みであって、私のみじめさではない」 
 「かみひこうき」は、単なる働きや成果の報告である以上に、それ自体、神が宣教師一家をどう扱って下さったかを証しする。それとともに、「宣教師になるとはどういうことか」「宣教とは何か」を生き生きと語りかけてくる。これから宣教師を目指す人や、宣教の働きのために支援しようとする人にとっては、肉声が感じられる生きた教材ともなりそうだ。
 支援会では、同書を支援者・関係者に配ったほか、神学校や宣教師訓練機関などにも役立ててほしいと寄贈した。
 支援者らは「かみひこうき」を毎号心待ちにしていた。その何人かが言葉を寄せている。
 「いつも『かみひこうき』を楽しみにしておりました。それを読む時、宣教師の大変さを思いお祈りさせていただきました」(茅ヶ崎教会、木村イチノ)「『かみひこうき』が大好きでした。頂いた笑顔、手紙、想い出は大切な宝となっています」(山形教会、菊池百合子)。そして蟹江キリスト教会の一同は「ボリビアへの祈りを開いてくださったトローゼン夫妻に感謝!」と記した。
 記念誌の最初には、事故直前の98年7月4日にボリビアのウイングス・オブ・ピース(平和の翼)の宣教師修養会で真砂子さんが英語と日本語で歌った賛美「一羽のすずめ」が記されている。「どうしてこころがくじけてしまうのだろう。どうして思い悩んでしまうのだろう…イエスさまが私の誠実な友なのだ。彼の目はすずめにさえ注がれているのなら、どうして私をかえりみてくださらないことがあろう」(英語歌詞からの翻訳)
 真砂子さんの母は「真砂子の性格を考えると、真砂子は一番苦手な国に行ったんですね」と言ったという。日曜学校時代から真砂子さんを知る母教会・京都紫野ホーリネス教会の新谷正明牧師は、そのことを紹介し、「一羽のすずめ」の歌詞を読み返しつつ、「この賛美はまさに彼女の信仰の生涯を証しするものではないでしょうか」と思いをはせている。
 記念誌『平和の翼に福音を乗せて』は送料共1冊千500円で提供する。注文は〒603-8175京都市北区紫野下鳥田町22、京都紫野ホーリネス教会(TEL.075・491・5937、FAX.075・491・5920)、e-mail:sing@mb.infoweb.ne.jpまで。

サッカーW杯成功で世界平和を促そう−−韓国・国家朝餐祈祷会で共同宣言0203310601

韓国の第34回国家朝餐祈祷会(金泳鎮準備委員長)が3月6日、ソウル市のヒルトンホテルで開かれ、カトリック教徒である同国の金大中大統領夫妻をはじめ国会議員など政治家、経済人、教界指導者ら2千人が出席。今回は特に日韓サッカー・ワールドカップ共同開催の年でもあり、日韓キリスト教議員連盟の韓国側代表である金泳鎮国会議員と、日本側代表の土肥隆一衆議院議員が、W杯の成功などのために祈りを呼びかける共同宣言文を、韓国語と英語で朗読した。(取材協力・写真提供=基督公報)  国家朝餐祈祷会は、近年、韓国と台湾、ロシア、2年前から始まった日本の間で相互交流が進み、今回は日本から約20人が参加。台湾からは元台湾基督長老教会総幹事の高俊明氏が、最後の感謝祈祷を締めくくった。
 共同宣言は、日韓W杯共同開催の成功と、2010年世界万博候補地に韓国が選ばれるように、との趣旨。世界は一つの大きな村であるとの理念の元に一致するW杯や万博は、世界に平和をもたらす絶好の好機ととらえている。すべての人に国家、国境、人権の壁を取り除くことを励ます祭典であると同時に、世界唯一の分断国家である朝鮮半島の文化交流や協力一致を促進し、和解と平和の確立につながるものと期待を表している。
 金大中大統領は、あいさつの中で「9月11日のテロによって世界平和が脅かされている今、W杯が成功裏に開催されれば、確かに世界平和に寄与することができる」として、W杯の開催成功をキリスト教界の指導者らがリードしてくれるよう求めた。
 今年は大統領選挙があり、金大統領は政権末期とあって、「大統領が最後までよい政治をすることができるように」「民主的なよい次期大統領が選ばれるように」などの祈りも聞かれた。
 長年、韓国のキリスト教議員連盟と国家朝餐祈祷会を率いてきた金泳鎮議員も、今期で国会議員を退き、郷里の全羅南道の知事選挙に出馬することを表明している。

教会の青年会がオリジナルミュージカル「病院オンザロック」を主催0203311501

教会の伝道集会は古くさくて友人を呼べない——だったら、自分たちで自分たちの友人を呼べるような伝道会をやりたい。そんな思いで開催されたのがカンバーランド長老教会・希望が丘教会青年会主催のミュージカル舞台劇「病院オンザロック」。2月9日に横浜市旭区のサンハートで2回の公演が行われ、合わせて500人が集った。  舞台は病院の中にあるバー。入院患者のやすらぎの場という設定だ。ここに入院中の患者らが集まり、雑談をする。劇のテーマは「愛」。
 ストリートミュージシャンの公太は自分のつきあっている彼女の話をみんなにするが、周りの人には彼はただのストーカーにしか映らない。熱血教師の北島は自分はよい教師だという自負があるが、周りの人からは、自分勝手で横暴な先生だと言われ、自分が本当に生徒のことを思っているのかわからなくなってしまう。相手を本気で思っている二人、いったい何が違うのか。
 彼女を愛している、生徒を愛しているということばをキーワードに劇は進む。本当の愛とは何か。患者一人ひとりが、そして舞台を見る観客一人ひとりがそのことを真剣に考えていく。
 マスター、DJ、コメンテーター、便器に扮したキャラクターなどが登場し、かたくならずに楽しいストーリー展開だ。
 劇の最後、入院患者の一人が亡くなり、その告別式が行われる。牧師役の鈴木淳牧師がメッセージを通して「愛とは生きることそのものではないだろうか」と問いかける。
 今回の伝道会のきっかけは、2年前の伝道コンサート。ゲストを呼ぶのではなく、青年会のメンバーが賛美をした。自分たちのできることをして、友人たちを招いた。小さいながら雰囲気の良いコンサートになった。ところが昨年は、伝道とは何かということについて考えすぎて何もできなかった。それで、とにかく何かをしよう。今までにないような何かを…そんな思いで開催されたのが今回の伝道劇。
 青年会の中に演劇関係の人がいたわけではなかったが、修養会やキャンプで寸劇をすることが恒例で、ミュージカル調の劇をしようというアイディアはその延長で出てきた。
 最初は青年会の中心的なメンバー7、8人で始めたのが、いつのまにかみんなに広がり、一つになれたという。
 劇の準備にあたって「病院オンザロックをやるにあたって、一番大切にしたのは、青年会が一致して取り組めるようにすること、そして、伝道という目的を忘れないようにしようということでした」と青年会会長の武井俊光さんは語る。
 劇の準備をしている最中に教会に来始めた青年の一人は、この劇に出演することで信仰の確信を得た。「神様は本当にいるんだなぁって思った」
 「愛ということについてキリスト教的な模範解答はあるけれど、考えれば考えるほどわからない。そういう意味で本当に勉強になった」「自分たちの考えていた愛や真実がことばだけで実のないものになっていたということに気づかされた」など、青年会のメンバーは感想を語る。
 「病院オンザロックを見て教会に足を運んでくださった方たちを、僕たちが温かく迎え、共に信仰を求めていかなければ、今までやってきたことの意味が薄くなってしまうのではないかと思っています。見てくださった人が僕たちの教会に来ることはなくても、どこかの教会に足を運んでくれること、人生のどこかでイエス・キリストに出会い、心に受け入れてくれることを願っています」と武井さんは語る。