9月に開催された第四回ローザンヌ世界宣教会議(韓国仁川、3面参照)の日本関係参加者に聞く連載。今回は、10月18日にオンラインで開かれた、参加者報告会(日本ローザンヌ委員会[JLC]主催)の内容から。

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新連載 ローザンヌ 世界宣教会議からの共同の旅① 「多中心」をつなぐ

同会議公式データによると、会議参加者は、対面5千394人(約200か国・地域)、オンライン2千人(約100か国)に上った。一部集会のライブ配信は3万人以上が視聴した。会議スタッフ・ボランティアは494人、韓国の奉仕者は千600人、仁川近隣の教会では期間中6千888人が祈ったという。大会を機に、様々なテーマの「国際共同チーム」が400以上立ち上がった。  JLC委員長の倉沢正則さんは、「事前に東アジアでは、共同ホスト委員会があり、今までになかった共同連携の基礎が築かれた。世界12地域での集会、26の課題グループの会合もあり、心一つに労する宣教のプラットホームづくりが進んだと思う」と話した。

ヨハン東京キリスト教会伝道師のリー・アリス・パークさんは、「世界中の人々と共に礼拝し、神様が全世界の主であることを実感した」と言う。移民にかかわる「グローバル・ディアスポラ・ネットワーク」の分科会に参加し、身近にいる日本の移民達への宣教について考えた。「個人、一つの教会では難しいことも、一緒に力を合わせて取り組みたい。日本関係の参加者にも励まされた。クリスチャンが1%以下と言われるが、決して弱い群れではない」と話した。

バックホルツ美穂さん(日本聖契キリスト教団・東京ライフチャーチ共同主任牧師)は、会議内の東アジア地域集会で奉仕した。会議前に、台湾で準備会合があり、信頼関係が深められた。また会議では従来から宣教協力をしてきた人々との再会、初対面があり、「宣教協力は、人間関係が土台。知らない誰かからではなく、知っている仲間から始まる」と語った。

アデア・ロバートさん(アジアン・アクセス宣教師)は、ローザンヌ運動総裁のマイケル・オーさんの話を踏まえ、「『あなたが好き』だけでなく『あなたが必要』という関係になれるか。仲良くなることまでできても、それ以上の関係になれるか。互いのプライドを越えてかかわりたい」と話した。準備委員を務める、日本YLG(若手リーダー大会)の今後の取り組みも語った。

今回、関西聖書学院では、同会議の一部を中継し、サテライト開催した。同学院神学生の中島豊さんは、「韓国のリバイバルの歴史の全貌を知り、過去を学ぶことは、未来の扉を開く鍵だと教えられた。敵を愛すること、貧しい人々に仕えること、聖霊の働きを求めること、救霊の明確な目標を掲げ、全国の教会で協力したことなどから学んだ。日本でもリバイバルを求めたい。リック・ウォレンさん(米国サドルバック教会創立者)からは、神の力と一致が大宣教命令のために必要であることを学んだ。様々な教会の多様性を認め、日本で神様の光を表していきたい」と述べた。

小山健さん(単立・岐阜純福音教会牧師)は、協働や多中心のテーマ、対面開催の意義を述べた。課題として「賛美が米国のものが多く、世界の言語でもっと賛美を共にしてもよかった」「プログラムが多く、迫害報告後の祈りの時間が短かった。協働のためには、心から祈り合い、憂いを共にしなければならない」と感じ、「現地で世界や日本の仲間と個人的に祈り合う時間が持てたことは感謝だった」と話した。ローザンヌ運動が今後取り組む世代間や課題ネットワーク間の連携についても語った。(つづく)【高橋良知】

2024年11月03日号 07面掲載記事)