【祈祷課題】ミャンマー大地震「信頼できる支援経路で」
3月28日に発生したミャンマー大地震の被害状況が徐々に伝えられている。ミャンマーにかかわりがあるクリスチャンから3月30日、祈祷課題が寄せされた。
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現地の日本人クリスチャンによれば、「ヤンゴン都市部については、今回の地震による建物の損壊はそれほど大きくないように見える」とのこと。
ただ、震源地に近いマンダレー(第二規模の都市)を始めとする各地では、かなり大きな被害が出ています。
倒壊した建物の下敷きになった人などもたくさんいると思われます。現在、国軍が政府機能を握っているため、救援・復旧作業についてどのような対策がなされるのか、個人的に不安を持っています。また重機なども限られているため、人力の作業が中心になると予想されます。損壊した道路や橋の復旧も時間が掛かり、孤立した地域の人々の安全が懸念されます。
今後の懸念、課題を取り急ぎまとめると、以下のようになると思います。
- ミャンマー政府発表の被害状況について;前述の通り国軍が政府機能を掌握しているため、民主派政府の支配地(現状で面積的にはそちらの方が大きい)の損害は、国軍には把握できていないと思われます。実際には政府発表をはるかに上回る被害が出ていると思われます。
- 今回、国軍が海外からの支援を要請していますが、この国軍は 2021 年のクーデター以来、市民に対する無差別な空爆や焼き討ちなどを続け、ASEAN を始めとする国際社会からの大きな非難を受けています。
- 国軍の要請に応じて寄せられた支援は、国軍施設の復興や整備のために使われることになると推測されます。
- 私の個人的な願いですが、国軍及び国軍の関連団体を通しての支援はお控えいただきたいと考えています。
- ミャンマー赤十字について:私個人は、ミャンマー赤十字はミャンマー国軍の監視下にあると理解しています。そのためミャンマー赤十字としては、寄せられた支援を国軍の認可を受けて使わざるを得ず、結局は国軍の意向に沿う形で用いられるだろうと考えます。ミャンマー赤十字を通しての支援も避けていただく方が良いと思います。
- ミャンマーの人々は、海外からの支援を切実に必要としている状況です。ご支援の志をお持ちの方は、ハンガーゼロ、ワールドビジョンなどキリスト教系の団体や、実績のある市民団体などにお問い合わせの上、吟味してご支援いただけたら感謝です。
- 内戦による戦禍と地震による災害が重なっているミャンマーの人々の命と生活のため、引き続きお祈りください。
写真=photo AC 旅丸と仲間たち 王宮、マンダレー、ミャンマー。
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