WV ミャンマー大地震 緊急活動支援開始
3月28日午後、ミャンマー中部で発生したマグニチュード7・7の地震を受け、同国で活動中の国際NGOワールド・ビジョン(WV)は、緊急支援活動を開始。ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は「ミャンマー中部地震緊急支援募金」の受付を開始した。

ミャンマー国営メディアの29日の報道によると、ミャンマー国内で少なくとも694人が死亡、負傷者数は1,670人に達したという。ミャンマー中部では、建物の倒壊、道路や橋などの損壊が報告され、マンダレー近郊のダムへの影響も懸念されている。米国地質調査所(USGS)は犠牲者数について緊急警報を発し、「多数の死傷者と広範な被害が見込まれる」と、今後も被害の拡大が想定されると示唆した。
WVは、ミャンマー事務所のスタッフや関係諸機関と連携し、地震発生直後から情報収集を開始し、同日中(日本時間3月29日未明)に緊急支援活動の実施を決定、対応を開始している。大地震ですべてを失った人々に水、食料、避難所、緊急キットの支援を提供し、子どもの保護活動を行う。
WVミャンマーのチー・ミン事務局長は次のように述べる。「地震で影響を受けているミャンマー中部、特にマンダレーは人口過密な地域。建物や道路が崩壊するなど被害は甚大で、人々は不安の中にある。私たちはこの地震が子どもたちや家族に与えた影響について深く懸念している。WVスタッフは災害対応の訓練を受けており、何が必要かを正確に把握するため力を尽くしている。この地震を生き延びた人々と支援活動にあたるスタッフのため、祈りをお願いします」

さらにこう続ける。「ミャンマーでは、今回の地震発生前から、多くの子どもたちが紛争により避難を余儀なくされ、教育を受けられず、食料不足に陥るなど、すでに苦難に直面していた。今回の災害は子どもたちの苦しみをさらに深め、困難な状況を人道危機へと悪化させてしまった」
WVは長年にわたり、チャイルド・スポンサーシップによる地域開発支援を中心に、ミャンマーの子どもたちの健やかな成長を支援してきた。2016年に民主化に向け歩み出したが、21年に政変が起こり、その混乱は今もなお続く。そんな中、今回の地震が発生した。WVJも、日本の支援者からの寄付により、政変後、一層厳しい環境に置かれた子どもたちを支えるため、チャイルド・スポンサーシップによる支援活動を継続してきた。WVはこれまでの活動の知見と基盤を活用し、地震の影響を受けた子どもたちの命と未来を守るため、支援活動を行っていく。
「ミャンマー中部地震緊急支援募金」は以下のサイトから。URL https://www.worldvision.jp/news/press/20250329_02.html
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